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【2022 J2第32節】ザスパクサツ群馬 対 ベガルタ仙台【レビュー】

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※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。

前節の横浜FC戦が台風の影響で延期となり、中3日で迎えることとなったベガルタ仙台戦。

過去対戦で1度も勝利がなく、現時点で昇格を狙っている仙台に対して残留争いの群馬…。

かなり厳しい戦いが予想はされますが、前節の横浜FC戦は負けたものの後半は良い試合をできていたことは好材料。

もはや内容が良いとかは言ってられない時期ですが、ここに結果が付いてくればまだ踏みとどまれるであろう時期。

今回はそんなベガルタ仙台戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

ザスパクサツ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
3 畑尾大翔
25 小島雅也
MF 15 風間宏希
19 岡本一真
33 細貝萌
42 高木友也
FW 7 加藤潤也
9 北川柊斗
28 長倉幹樹

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 1 清水慶記
DF 4 川上優樹
MF 14 白石智之
17 山中惇希
27 奥村晃司
FW 11 深堀隼平
47 川本梨誉

 

群馬は前節から3枚代えとなり、加藤潤也と北川柊斗がスタメン復帰。

この2人は前節途中から出場し非常に良いプレーを見せていた…というのも大きいだろう。

そして前節は保有元であるために出場ができなかった高木友也がスタメンに復帰。

高木と言えば…良い活躍をしていた高木彰人の方であるが…この試合の前に怪我の発表があり、恐らくは今シーズンは一足先に終えることとなった。

渡辺広大も怪我が発表されており、このチームは例年大きな怪我が多過ぎる。

特に膝の靱帯や半月板と言った怪我を練習中に負うことが多く、原因はハッキリしないものの…スタッフもメンバーも変わっても毎年の事。

となれば練習場の問題となるだろうか?

 

ベンチに目を移すと、やっと…やっとと言って良いであろう。

新戦力である川本梨誉がベンチ入りとなった。

ベガルタ仙台

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 1 小畑裕馬
DF 13 平岡康裕
20 キム テヒョン
25 真瀬拓海
41 内田裕斗
MF 18 氣田亮真
28 名倉巧
35 フォギーニョ
44 中島元彦
FW 19 皆川佑介
50 遠藤康

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 23 杉本大地
DF 4 蜂須賀孝治
16 吉野恭平
47 佐藤瑶大
MF 26 加藤千尋
32 鎌田大夢
FW 15 フェリペ カルドーゾ

 

対する仙台は前節から5枚代え。

下位の大宮に負けたということもあってかGKも変更となった。

仙台も怪我人とコロナの影響に苦しんでいる印象もあり、今節としてはチームトップスコアラーの中山仁斗。

更には10ゴールの富樫敬真が不在というのが痛いだろう。

個人的に今節最大の注目は遠藤康。

元鹿島アントラーズのベテラン選手となったが、やはり1本のパスでゴールを演出できる能力は怖いの一言。

どの選手にも言えるが…年齢によってフィジカルは衰えていくが、こういったセンスの部分は最後まで脅威になると言える。

試合経過

決定機を作り出すも

前半は仙台のキックオフでスタート。

今節は雨の量は多めのコンディションであるが風は吹いておらず、暑くも無く寒くも無くということで決して悪くはないコンディションと言える。

 

まずは4分、自陣左サイドで奪ったボールを、小島雅也が右サイド裏に抜け出した長倉幹樹へ向けてロングボールを送る。

これは少し長くなり、ゴールキーパーが飛び出してクリア。

しかしピッチを斜めに横切るロングボールとなり、積極的に裏を狙っていた長倉と、そこがしっかりと見えていた小島と言える。

 

10分、仙台が自陣でパスを回していたが…フォギーニョからキム テヒョンへのパスが短くなり、これを長倉幹樹がカット。

そのままゴール前に迫ると、最後はゴール前に入り込んだ北川柊斗にスルーパスを送るが…これは小畑裕馬に読まれてしまう。

こぼれ球を加藤潤也が詰めるも、クロスバーを直撃してゴールラインを割る。

開始早々に相手のミスから決定機を迎えただけに…これは決めきりたかったところ。

KJは本当に今シーズンは決めきれないな…。

こうなるとシーズン序盤にも言われていたが、決定的なところでパスを選択する気持ちもわかる気もするが…。

とは言え、個人的にはその前の長倉

キーパーと1対1であり、角度は少しあったものの打てない角度では無いだろう。

対応したフォギーニョ長倉のパスフェイントで北川の方へ行っており、プレッシャーも無い状態だった。

長倉に打つ気が全く無かったように見え、それもあって小畑に読み切られたように見える。

このチームは決定力不足が深刻な問題となっており、そのために9試合8ゴールの長倉を獲得したわけで…もっと積極的に打っていってほしいところ。

 

続く14分、風間宏希が中央をドリブルで運んでから左サイドの大外、加藤潤也へ長いボールを通す。

これをKJはワンタッチでアウトサイドで後ろの高木友也に落とす。

高木がワントラップからクロスをファーに送ると、ここに飛び込んだ風間が頭で合わせるも…力なくキーパーへ。

風間らしい見事なロングパスに、KJの技ありアウトサイド、高木のピンポイントクロス、更には風間の入り方も完璧だっただけに…これも決めきりたいところ。

ちょっと風間が入り過ぎたと言うか、高木のクロスがちょっとだけマイナスだったと言うか…それによって後ろ向きとまでは言わないが難しいヘディングになってしまったのだろう。

FWの選手であればそれでも決めないといけないシーンではあるが、どちらかと言えばキッカーでありクロスを上げる側の風間ということを考えると…仕方ない部分もあると言えるか。

予想外?パスワークが噛み合わない仙台

19分には左サイドを攻略。

加藤潤也からのパスはDFに対応されてしまうも、小島雅也が上手く身体を入れてボールを取り返すことに成功。

パスミスに対して高木友也もすぐに切り替えて、小島と共に2枚で挟みに行ったところも忘れてはいけない。

奪ったボールを後方のKJに下げると、ファーにクロスを送り長倉幹樹が頭で合わせるも…ミートせずに枠の右に。

長倉の動きは非常に良かったな。

スッとDFの背後に消えてから飛び出すという、FWのセオリー通りではあるが最も効果的な動き。

見事にフリーで頭で合わせるところまでは作ったが…最後のヘディングだけが…。

長倉のジェスチャーを見ると、後ろから押しているじゃないかということなのだろうが…。

 

ここまで見てきたが仙台はどうも攻撃も守備も噛み合っていない印象。

怪我人とコロナの影響でメンバーが大幅に変わっていることもあるだろうが…とても上位のチームとは思えない状況になっている。

群馬はいつも通りではあるが4-4-2をベースに、場面によっては高木友也がDFラインまで下りて5バックを形成。

その左サイドハーフに加藤潤也が下り、北川柊斗を頂点に5-4-1で守備対応を見せる。

言い換えれば攻撃時の3-4-3のままの形である。

これにより仙台にボールを持たせている…という表現が正しく、仙台としてはボールは持てているものの持たされているという印象になるだろう。

カンファレンスでは強化部長が「決して無理に4-4-2をやらせているわけではない」的な発言をしていたが、今シーズンの戦い方を見ると大槻監督としては3バックにしたいように見えてしまうが…。

 

25分には最終ライン、畑尾大翔からのロングフィードを岡本一真が頭で前線に。

これを長倉幹樹が頭で頭上に持ち上げ、反転からシュートを狙うも…キム テヒョンに読み切られてしまう。

打たせてもらえなかったものの、アイディアとしては悪くないだろう。

まだ2試合目であり、どんなプレーヤーか理解するには早いがこの辺りが長倉の持ち味になるだろうか?

PK失敗 決めきれない群馬

32分には開始早々の4分に見せたプレーの再現かというような、小島雅也からのロングボールに対して長倉幹樹が裏を狙う。

これも飛び込むが触ることはできず…と最後は合っていないことになるが、何度も良い飛び出しで裏を狙っており小島もそこがしっかりと見えていると言える。

チームとして意識が共有できていることの現れであり、これは継続していきたいところだろう。

 

37分、風間宏希から縦パスが北川柊斗に入ると、これをトラップから反転。

距離はあったものの強引にシュートを狙っていくも枠の上に。

シュートの精度は…というところではあるが、プレッシャーも浅くあの距離でも狙っていくのはありだろう。

シュートは打たないと入らないものであり、前節から北川はこのように前線で身体を張れている印象がある。

ポストプレーは非常に大事だが、ポストになるだけのFWには怖さは無い。

こうやって反転からシュートが狙えるのが北川のプレースタイルだろう。

 

40分、畑尾大翔が奪ったボールを前の加藤潤也に送る。

KJはターンして中に少しカットインすると、北川柊斗にパスを送る。

これを北川がワンタッチで前の長倉幹樹にスルーパスを通す。

完全にキーパーと1対1の形となるが…後ろから平岡康裕に倒される形となりPKの判定。

これハイライトでは映っていないが、畑尾大翔がボールを奪い取った要因となったのが細貝萌の猛プレス。

そして結果的に使っておらず仙台のDFも釣りだせたとは言えないので効果があったとは言えないが、畑尾がパスアンドランで左サイドを駆け上がったのも大事なプレーである。

この辺り、見落とされがちな細貝畑尾の献身性はしっかりと拾っていきたい。

そして北川のパスが見事だったが、長倉のポジションも完璧。

2人がそこまでしっかり確認していたのかはわからないが…内田裕斗がポツンと1枚DFラインからズレて残っていたのでオンサイド。

PKの判定に関してはかなり長い時間仙台が抗議をしており、確かにリプレイを見ると…結果的に転んだ原因としては長倉の左足に後ろから自分の右足がぶつかったこと。

平岡の足がかかったことで右足が前に出せなくなり、斜めに出ることになったから左足にぶつかったのだと思うが…平岡としては「そんなに強くぶつかっていない」と言いたいのだろう。

気持ちはわかるが…まぁPKの判定で妥当じゃないだろうか。

その前の細貝がボールを奪ったところでも、腕を使っているじゃないかというアピールもあるように見える。

 

結果的に仙台の抗議が長くなり、43分にプレーが再開されることになったが…今日の田中玲匡主審の対応は良かったと思う。

もう少し早く切り上げられるのが理想ではあるが、しっかりと仙台の選手の話も聞きつつ「それは違う」というように首を横に振る。

そして「自分はこう見てこう判断した」というのをジェスチャーを交えて説明しているように見える。

毅然とした態度を貫きつつも、決して会話が成り立たないわけではなく、理想的なジャッジだったのではないだろうか?

 

そしてこのPKを蹴るのは風間宏希

左へ蹴ったボールはコースが甘くなり、小畑裕馬に読み切られる形でセーブされてコーナーキックへ。

前半で既に3点は取れていてもおかしくない試合だが…ゴールが遠い。

ゆっくりとした助走からキーパーの動きを見て、更には緩急も入れてキーパーを先に動かそうという狙いだったと思うが…小畑が全く動かなかった。

最後まで動かなかったことで蹴るしかなくなったが、助走がもうかなり短くなっているので威力・コース共に甘くなってしまった…といったところだろうか?

せめて転がせていれば違ったと思うが、あの中途半端な高さは最も取りやすいところである。

 

こうして再三決定機を作りつつも点が取れずに前半が終わり、PK失敗もあり後半は仙台に流れがいかないといいのだが…。

ここまで仙台も状態が良くないためハーフタイムでしっかりとリセットして、新たな気持ちでまた後半も決定機を作っていきたいところと言える。

長倉のJ初ゴール!

後半は群馬のキックオフでスタート。

両チームともにハーフタイムでの交代は無しでの後半となった。

 

47分、仙台の左サイドからのスローインでのリスタート。

最前線で皆川佑介が身体を張り氣田亮真に落とすと、氣田がペナルティエリア内に侵入。

更に折り返して名倉巧に送るが、このパスがちょっと長くなり名倉は打てず。

打てなかった名倉はこれを後ろに落とすと、真瀬拓海がシュートを狙うも岡本一真が正面でブロック。

こぼれ球を遠藤康がミドルを狙うも、これも岡本がしっかりと間合いを詰めて足でブロックする。

結果としては岡本が2本ともブロックしたが、岡本だけではなく今日はしっかりと全員が身体を張って守れている印象がある。

 

そして53分、小島雅也から左サイドの大外の高木友也に広げると、高木が中央にカットインして風間宏希へ。

これを風間がワンタッチでDFライン裏に空間を使ったパスを入れると、ここに走りこんだのはパスを出した高木

ペナルティエリア内のゴールライン際から左足でクロスを上げると、これをファーで長倉幹樹が頭で合わせて待望の先制点を奪取!

チャンスを作りつつも決めきれないという…嫌な流れの中で前半を終えたが、後半早い時間で点が取れたのは大きいだろう。

風間のパスに、高木の動き出しとクロス精度、長倉のドフリーを作ってからのヘディングと本当に見事な得点。

そしてこれまた使われなかったが、高木へ出したあとに小島がインナーラップで左サイドへ流れたことも忘れてはならない。

これによって高木のカットインが活きる形となった。

 

56分には2本続けてのコーナーキックの2本目。

これもショートコーナーで始め、キッカーの風間宏希は近くの加藤潤也に送る。

KJはこれを再び風間に戻し、角度を変えてからクロスを送ると畑尾大翔が頭で合わせるも…これはキーパーの正面に。

しかしことごとくクロスに対してフリーが作りだせている印象があり、順位を考えると仙台はどうしたのかと思ってしまう内容。

よそのチーム状況を心配していられる余裕は全くない群馬の状況だが…仙台も昇格に向けて不安が残る状態である。

そして59分、先制を許した仙台が先に動き、フォギーニョに代えて吉野恭平氣田亮真に代えて加藤千尋を投入する。

堅守再び?

64分、良いプレスから長倉幹樹がボールを奪うとハーフラインちょっと過ぎたところからカウンター。

2対1の状況ではあったが、吉野恭平が素晴らしい戻りを見せ北川柊斗へのパスをカット。

ちょっと判断が遅かったとも言えるが、吉野の戻りのスピードが見えていなかったのかなという感じ。

そこまで見えていれば、吉野が戻ったことでフリーになった加藤純也を使って3対2で攻めていけば良かったのだが…。

 

66分、仙台が再び動いて名倉巧に代えてフェリペ カルドーゾを投入。

そのまま飲水タイムとなり、再開前に群馬も交代に動き北川柊斗に代えて深堀隼平を投入する。

北川は前節今節と最前線で身体を張り、特に加藤純也との連携が良く良い仕事をしたのではないだろうか?

暑さもあり最後は少しガス欠気味ではあったが、恐らく本人としても90分出る事を考えてペース配分はしていないと思われる。

そして北川がここ2試合良いだけに、交代で入る深堀としてもしっかりとここでアピールしておきたいところ。

そして仙台はカルドーゾが入ったことで、遠藤康名倉巧の位置に下りる。

ゴールからは遠くなるが…どちらかと言えば遠藤はこういった位置からの方が怖いプレーヤーだと個人的には思っているが…。

 

71分、群馬左サイド遠藤康から裏のスペースへ抜けた真瀬拓海にパスが通る。

これを真瀬がヒールでカルドーゾに落とし、対峙した高木友也を交わしてシュートを狙うがこれは先に小島雅也がかき出す。

しかしこのこぼれ球を遠藤が詰め、高木もスライディングでブロックに入るが…シュートのフォームから足裏で上手くボールを引っ張り高木にブロックされつつも外す。

そしてシュートを狙うも、これはカルドーゾに当たってラインを割る。

偶然…という部分もあるとは思うが、高木もタイミングとしては完璧にシュートブロックしていたのだが…遠藤は見事にボールを持ち出したと言える。

シュートもカルドーゾに当たっていなければ枠に飛んでいただろうし…本当に遠藤は怖い選手である。

とは言えこのシーンに限らず、今日の群馬の守備陣はシーズン序盤のような堅守が戻ってきたかのような印象。

決定機と言えるほどのピンチは作らせず、その前段階でしっかりと身体を張って守備ができているのが大きい。

 

74分、細貝萌のプレスからボールをロストさせると高木友也が回収。

加藤純也に預けてインナーラップで左サイド裏のスペースに流れ、再びボールを引き出す。

グラウンダーのクロスは誰にも合わなかったが、KJが良いプレスでクリアさせずに足に当てボールは逆サイドへ。

これを岡本一真がワントラップからシュートを狙うも…まさかの空振り。

しかし失わずにボールは横の風間宏希に落とすと、キーパーの手前でバウンドさせるコントロールショット。

これももう少し威力があれば…といったところで、小畑裕馬はこぼしつつも長倉幹樹が詰めるより早くセーブ。

 

75分、群馬が2度目の交代を使い加藤純也に代えて川本梨誉を投入。

どうやらそのままKJの位置に入り、深堀隼平と2トップという形になった。

待ちに待った川本

76分、櫛引政敏のゴールキックは跳ね返されるも、このボールを高木友也が回収。

ドリブルで運ぶと前の川本梨誉に付け、自らはワンツーをもらう形で左サイドに開いて行く。

川本はこの動きを囮に、2枚3枚を捌きつつ強引にシュートに持ち込むもこれはキーパーがセーブ。

 

続く77分には、スローインからの流れで左サイドで川本梨誉にボールが入る。

川本はそのまま自ら突破に行くが、真瀬拓海に外からボールをつつかれてしまう。

しかしそのボールの動きをそのまま使って、結果的にカットインの形を作りペナルティエリアすぐ外から右足を振り抜くと…このボールがクロスバー直撃。

投入後わずか2分でチャンスを2つ…。

強引にゴリゴリ仕掛けてシュートが打てるという、今まで群馬にはいなかった…そして欲しかったタイプのFWと言えそうである。

しかし…前半の加藤潤也に続いて2本目のクロスバーか…。

この時間に追加点が取れていれば少し楽な展開になるというのに…。

 

81分、畑尾大翔から左サイドの高木友也に広げると、高木が大きなボールを縦に放り込む。

ここには中央からオンサイドで左の裏のスペースに飛び出した深堀隼平が走りこんでいる。

深堀はそのままペナルティエリア内まで侵入すると、シュートフェイントから中の長倉幹樹に折り返す。

長倉はこれをトラップすると、シュートはブロックされると判断したか…自分の少し右側に落とすも、川本梨誉は入っておらず…。

川本としては長倉にその場で後ろに落としてほしかったように見え、長倉としては自身の右を回ってほしかったと。

この辺りは新加入同士のため意思の疎通もまだまだこれからといったところだが…長倉としては強引に仕掛けても良いんじゃないかと思ったり。

この試合再三自分で打たずにラストパスを選択しており、決定力の高さを買われているだけにシュートで終わってほしいところ。

新加入であったり年齢的な部分で遠慮もあると思うが…顔にも人の好さと言うか…大人しそうな印象が出ている。

顔でサッカーをするわけではないが…大なり小なり性格が顔(表情)にも表れているもの。

顔と言えば逆に川本は自信と言うか良い意味でのエゴが顔に出ており、こちらは何となく若き日の鄭大世を思わせる。

 

同81分に仙台が最後の交代枠を使い、平岡康裕に代えて佐藤瑶大皆川佑介に代えて鎌田大夢を投入。

83分には群馬も最後の交代を使い、長倉幹樹に代えて奥村晃司高木友也に代えて山中惇希を投入。

高木はその前のプレーで接触があり倒れており、足を攣っただけに見えるが…怪我ではないことを願いたい。

高木はその後もベンチにはおり、更には椅子にも座らず他のメンバーと共にアップゾーンで戦況を見守っている様子も映り…どうやら怪我はなく足を攣っただけと判断しても良さそうではある。

交代で入った山中は手で5と示しており、これは間違いなく5バックへ移行するという監督からの指示だろう。

そして川本が左に入っていたが5-4-1の移行に伴い最前線に残り、2列目の左には深堀隼平が入ることに。

 

93分、吉野恭平からの浮き球を中島元彦が胸で落とすと、このボールを遠藤康が空間を使ったパスをDFとGKの間に送る。

ここに入り込んできたのは加藤千尋だったが、岡本一真がしっかりと身体を寄せて対応したこともあり頭に当てるだけに留まりゴールキックに。

 

94分には櫛引政敏のロングキックが仙台の最終ラインまで行ってしまうも、内田裕斗のパスが乱れ佐藤瑶大より先に深堀隼平が回収。

自ら仕掛け、佐藤を半分交わした剥がしきらないところで左足を振り抜くも…このシュートはポストに直撃しゴールラインを割ってしまう。

本当に今日の仙台は集中力を欠いていると言うか…とても3位に付けているチームとは思えない。

このまま試合はタイムアップとなったが、ゴールの枠に3本を当てPKを外しておいて…よく勝てた。

内容的には圧倒したとも言え、少し何かが変われば3-0でも4-0でもなった試合だったと思うが…これを苦しむ試合にしてしまうのが今の群馬と言える。

しかし苦しみつつも勝利で終えたということは大きく、これを降格圏脱却の足掛かりとしたいところだろう。

ピックアップポイント

仙台に初勝利となった要因

20試合目にして初の仙台戦勝利となったわけだが、その要因はどこにあっただろうか?

まず最初に仙台の調子が悪かった…というのは残念ながら事実だろう。

色々と事情はあるだろうし相手チームのことを悪く言いたくは無いが、今日の試合だけを見た人だったら「群馬が昇格争い、仙台が残留争い中のチーム」と逆の事を言っても疑わないような内容だったと言える。

 

とは言え群馬の頑張りがあったことも事実であり、負けはしたものの横浜FC戦の後半のような戦いを継続できたという面は素晴らしい。

特に目立ったのは新戦力であり、ゴールを決めた長倉幹樹はもちろん、高木友也川本梨誉の存在感が見えた試合だった。

そして前節同様にチャンスを見事に活かした北川柊斗に、ゴール以外の部分では抜群の貢献度の加藤潤也

PKは失敗となったものの、随所で的確なパスを供給し…特に後半はPK失敗を取り戻そうと気持ちも見えた風間宏希と、攻撃陣の既存戦力も良い働きをしてくれたと思う。

 

そんな中でも個人的に1番の要因と考えているのが、守備が再び安定したこと。

前節の横浜FC戦では1失点があったが、言い方が適切かはわからないが…ある意味防ぎようのない失点だったと言えるだろう。

あの技ありクロスが全てであり、決して守備が崩れたりミスがあったりしたわけではないと思う。

この守備の安定で大きいのは細貝萌の存在と言える。

中盤の要所要所でしっかりと潰してくれる、もしくはプレッシャーをかけてくれるためにDF陣は前を向いて対応出来ているのが大きい。

年齢と怪我明けということで90分フル稼働しているとは言えず、これまた言い方が適切ではないかもしれないが…サボっているシーンもあった。

しかし復帰直後に比べるとこの試合は歩いているシーンも減り、ベテランらしく歩いて良いところとガツンと良くべきところの使い分けが上手い。

試合終了のホイッスルと共に倒れこんだように、90分出し切ったプレーを見せてくれた。

 

そしてそれに応える形で最終ラインを筆頭に、守備で身体を張った選手が多かった。

ほぼ全ての選手が良い守備対応をしていたが、その中でも目立って気迫が感じられたのが畑尾大翔

チームとして失点が続き連敗していた時期には自信を失っていたところもあったかもしれないが、やっと畑尾らしさが戻ってきた。

攻撃時には最終ラインから良いフィードを飛ばしており、これも畑尾の持ち味の1つであろう。

サッカーは点を取らないと勝てないが、点を取られなければ負けないスポーツ。

特に残留争いの中で大事になるのは負けないことではないだろうか?

着実に勝ち点を1ずつでも積み上げるために、再び安定してきたこの守備を強固なものにしたい。

MOM

この試合のMOMは…長倉幹樹としたい。

値千金の決勝ゴールとなるが、それ以外の面でも質の高い動きを見せてくれたと思う。

積極的に裏を狙う姿勢を見せつつ、下りてきてボールを受けるシーンもあり、守備でもサボらずしっかりとプレスをかけ続けてくれた。

正直大学時代や関東リーグの試合が見れていないので、彼の適切なポジションがどこなのかわからないが…今の群馬ではこの右サイドハーフは適所かと思われる。

右サイドハーフ…と言うよりは、右のシャドーと言った方が良いだろう。

3-4-3の右FWである。

ある意味で監督が田中稔也に求めていたプレー、というのを体現してくれているのではないだろうか?

 

最前線は鈴木国友の予定だったのだろうが怪我で離脱…ここ2試合の活躍を見るに北川柊斗を最前線に、左に加藤潤也と並べるのが良いだろうか。

途中からは最前線に平松宗、シャドーには奥村晃司白石智之川本梨誉とカードも切れる。(川本は最前線でも良さそう)

ここに深堀の名前を入れたいが…今節は途中出場の割にサボりがちと言うか…ちょっとでも際どいボールは追わないのが印象が悪い。

少し頑張ればマイボールにできるんじゃ、という感じのボールでも追わないように見え、シーズン序盤の猛プレスはどこに行ってしまったのか?

それでも終盤の決定機を決めきれば…そういったところもある意味許されるものではあるが…。

 

また川本も良いプレーは見せているものの、10分程度の出場で既にガス欠感と言うか…が気になるところ。

コロナだったのか怪我だったのかは不明だが、即戦力としての加入だったと思われるだけに…ここまで出場が無かったのには理由があるだろう。

そしてその影響でまだコンディションが整い切っていないように見える。

 

話をMOMに戻すが、長倉以外に悩んだのは細貝萌

中盤で攻守に、特に守備面で効いており彼の復帰こそがシーズン中最大の補強とも言えるレベルである。

また岡本一真も終始良いプレーを見せており、高木友也は決勝点のアシストはもちろんその他の面でも攻守に貢献してくれた。

決定機は外したものの…それ以外の面では圧倒的な貢献度の加藤潤也も忘れてはいけない。

北川と相性が良いのか…KJが良い距離感で前の北川と後ろを繋いでおり、そのために北川が最前線で孤立していないと言える。

 

そして高木友也に話を戻すが、トレード…というには分が悪いが、山根永遠の放出はもちろん痛かったが…高木がレンタルとは言え取れたのは大きかった。

現状のシステムでは左サイドハーフは、状況によってウィングバックとしてのプレーを求められる。

山根の突破力と攻撃力は魅力ではあったが、システムを考えると適所では無かっただろう。

このシステムの左サイドハーフは高木友也の方が合っている。

山中惇希も担えるのだろうが…高木の方が守備が計算できる)

 

余談だが…勝てなかったら今節のMOMは皮肉でゴールマウスにしてやろうかと思ったくらい。

ホームにもかかわらず味方をしてくれないゴール…解体して新調しよう…。

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