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【2023 J2第42節】大分トリニータ 対 ザスパクサツ群馬【レビュー】

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※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。

 

第42節はアウェーでの大分戦。

前節は千葉を相手に先制するも逆転を許し敗戦。

結果的にはプレーオフ進出がかかった千葉の意地を見た形となったものの、内容面でも妥当な負け試合だったと言えるでしょう。

予想外の好調となった今シーズンですが…長倉幹樹の移籍、怪我による複数選手の離脱と、終盤戦は苦戦が続いています。

スタメンが固定されていることや交代策がいつも同じことから、大槻監督の引き出しの少なさを指摘する声も出ていますが…怪我人も増えており打ちたくても打つ手が無いようにも…。

シーズンの集大成となるべく最終節ですが、更にはこの試合に勝てば大分と順位が逆転するという大事なゲームでもあります。

最近の嫌な流れを払拭して、最後は勝利でシーズンを締めくくりたいところでしょう。

 

今回はそんな大分戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

大分トリニータ

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 24 西川幸之介
DF 2 香川勇気
26 保田堅心
31 ペレイラ
MF 6 弓場将輝
17 高畑奎汰
28 野嶽惇也
FW 11 渡邉新太
18 藤本一輝
20 長沢駿
21 鮎川峻

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 22 新井栄聡
DF 27 松尾勇佑
49 羽田健人
MF 5 中川寛斗
7 梅崎司
10 野村直輝
FW 13 伊佐耕平

 

大分は前節からスタメンに変更は無し。

ベンチは1枚が変更となり、上夷克典に代えて羽田健人が入る。

注目はやはり最前線の190cmを超える長身ストライカー、長沢駿だろうか?

そして両サイドの攻撃力のあるアタッカー、藤本一輝と鮎川峻をしっかりと止められるかというのも注目ポイントか。

また1ボランチに入る保田堅心は、U-18日本代表のスペイン遠征にメンバー入りしていたため不在かと思いきや…この試合の後に出発とのこと。

ザスパクサツ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
19 岡本一真
24 酒井崇一
36 中塩大貴
MF 10 佐藤亮
15 風間宏希
38 天笠泰輝
47 杉本竜士
FW 23 平松宗
7 川本梨誉

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 42 石井僚
DF 3 畑尾大翔
MF 6 内田達也
FW 9 北川柊斗
13 武颯
17 山中惇希
39 高木彰人

 

群馬は前節からスタメンに変更は無し。

ベンチメンバーにも変更は無く、前節と同じ18人で臨むこととなった。

勝てば勝ち点60でありシングルフィニッシュとなるため、決して消化試合では無いだろうが…プレーオフが潰えた状態のため若手の起用を期待した方もいるだろう。

個人的には中田湧大、岩元ルナ辺りは再び見たかったところもあり、更には小野関虎之介も姿を見てみたかったところ。

レンタルである川本梨誉や武颯をこの状況で起用しなくても…という想いはあったりする。

川本は大槻監督が粘り強く使い続け、シーズン終盤でやっと芽が出てきた感があるため…これでレンタルバックなんてなった日には…。

試合経過

【0~15分】狙われる右サイド

前半は群馬のキックオフでスタート。

開始早々の0分、大分が左サイドで藤本一輝がドリブルで勝負し岡本一真が対応。

主審の笛が鳴りファールの判定となるが、これがなんと大分ボール。

映像を見る限りでは藤本が相当に岡本のユニフォームを引っ張っており、ファールは逆なんじゃないかと…。

開始早々のこの笛で嫌な予感はしたが、終始安定しないレフェリングとなりどちらかと言えば大分寄りの判定が目立つこととなった。

しかし多少大分寄りとは言っても、大分側としてもフラストレーションが溜まる笛だったことも事実だろう。

 

5分、大分が左サイドからのコーナーキックを得るとキッカーは保田堅心

キッカーと中の選手の意図が合わなかったか…ニアに送られたボールには誰も合わせに行けなかったものの、クリアしにいった酒井崇一にはやや高いボールとなったか…。

前に弾けず擦った程度となりボールはそのまま後ろに抜け、直前で軌道が変わったこともあり城和隼颯は触れず…。

その奥で長沢駿が右腕に当たる形で合わせるも、これはクロスバーを直撃する。

これ…入らなかったから話題になってないけど、入ってたらちゃんとハンドで取り消しになっただろうか?

 

9分、大分の左サイドから右サイドに送られたボールは杉本竜士がカットするが、この後にすぐに奪い返されてしまう。

奪った勢いのまま鮎川峻がシュートまで持ち込むも、ここは櫛引政敏がしっかりとセーブ。

 

11分、大分が自陣からまずは右側を使い、群馬DFを寄せたところで左サイドに展開。

高畑奎汰が少しボールを運んでから縦関係の藤本一輝にボールを送ると、対応する岡本一真に対して勝負を選択。

岡本も粘るが、藤本がゴールラインギリギリから中に折り返すと…中央では合わなかったものの、右サイドで渡邉新太が回収しダイレクトで保田堅心に落とす。

保田がミドルで狙っていくも、これは櫛引政敏がファインセーブでコーナーに逃げる。

ここまでの10分で相当に群馬の右サイドを深く使われており、ここ数試合右サイドから崩されているのをしっかりとスカウティングされている印象。

気になるのは1対1の対人守備には強かった岡本藤本に対して負け続けていること…。

藤本は凄く良いアタッカーではあるが…岡本も怪我から復帰したものの本調子では無さそうに見える。

 

14分には香川勇気がボールを持って上がったため、ここに対応するべく佐藤亮が少し絞る。

高畑奎汰がワイドでボールを受けると、絞っていたため距離が長くなり佐藤のチェイスは間に合わず…ほぼノープレッシャーでクロスを上げられてしまう。

このクロスを弓場将輝が頭で合わせるが、櫛引政敏の正面となったこともありブロック。

こぼれ球を酒井崇一がクリアして難を逃れる。

うーん、香川に対して佐藤が絞る必要があっただろうか?

その先に藤本一輝がいて、岡本一真がそこに対応せざるを得ないため…佐藤はポジション通りに高畑を見るべきかと。

となると香川の持ち上がりには川本梨誉がもう一追いしつつ、天笠泰輝が正面に立ってプレッシャーを与える形になる。

そもそも天笠にしろ風間宏希にしろ、ボールホルダーに対して行ってないにも関わらず、2列目から入ってきた弓場をどちらも見ていない。

完全に崩された形であり、正直ゴールが決まらなくてラッキーだったねという状態である。

自慢の堅守もここしばらくほころびが出ているのが気になるところ。

【15~30分】猛攻に耐え切れず…

こうして大分の猛攻を凌いでいた序盤だったが…23分、ペレイラとのパス交換から保田堅心が中央をドリブルで運ぼうとする。

ここはしっかりと行く手を塞いだため、保田は横の野嶽惇也にパスを落とす。

この野嶽のところにプレスがかからず、フリーな状態でクロスを上げられてしまうと…これを長沢駿が頭で合わせて先制を許してしまう。

クロスに対して櫛引政敏が出かけて止めたこともあり…少しポジションが中途半端となったために上を抜かれてしまった印象も。

それだけ野嶽のクロスが良かったとも言えるが、我慢して長沢のシュートに対してポジションを取っていれば櫛引ならば難なく取れたボールだったと思う。

櫛引の判断ミスも失点の要因ではあるが、どちらかと言えばなぜ野嶽にこれだけフリーでクロスを上げさせてしまったのか?

風間宏希がもっと距離を詰めるべきだった…というのがセオリーだと思うが、実は中塩大貴風間に対して「来ないで中絞れ」というように手を出している。

鮎川峻が大外に張っており、そこには杉本竜士がマークに付いていたため…確かに野嶽のマーカーは中塩になるのだが…。

何にせよ風間中塩もどちらも中途半端な距離となったために、簡単にクロスを上げられてしまっている。

 

28分、再び大分が左サイドから攻撃を展開。

大外でボールを受けた弓場将輝がワンタッチで内側にボールを送ると、香川勇気が受け再び外の藤本一輝にボールを送る。

藤本は縦に仕掛けグラウンダー気味のクロスを送るも、これは酒井崇一がブロック。

こぼれ球を弓場が回収し、渡邉新太とパス交換をしつつ攻撃の糸口を探す。

渡邉が再びボールを受け、ペナルティ内に入り込んだ弓場とのワンツーからシュートに持ち込むと…これがポストを直撃する。

ブロックに入ったDFに少し当たっただろうか?櫛引政敏が逆を突かれたような形だったのが気になるところ。

しかし藤本の仕掛けにオーバーラップした弓場が重なってしまうなど…大分の攻撃も完璧では無くアラがあるものの、迫力が段違い。

個人的に高く評価したいのが、弓場から内側で受けたのが香川ということ。

左のCBである香川高畑奎汰にパスした後に前に出ているのである。

言い方を変えるとボランチの位置で香川がボールを受けており、中盤の厚みを作り出している。

群馬は戦力的に「まず守備から」というのは理解できるが、やはりCBがこのくらい高い位置でボールを受けて配球できると攻撃に厚みが出てこない。

 

31分、佐藤亮が流れの中から中央に移り、そのまま左サイドの裏のスペースに抜け出してボールを引き出す。

これがしっかりとオンサイドとなるが…最終的には相手に当ててコーナーを得るにとどまる。

しかし左に流れた佐藤に対して、本来の佐藤のスペースである右側に川本梨誉がしっかりと入ってゴール前に詰めており、形としては悪くないと言える。

もう少し人数をかけてクロスまで送れていれば完璧だが、難しいと判断してコーナーを選んだ佐藤の判断も良かった。

【30~45分】疑惑の判定からの失点だが…

36分、右サイドの高い位置で大分がスローインを得る。

野嶽惇也のスローを渡邉新太が受けると、一旦野嶽にリターン。

再び渡邉にボールを戻し、ペナルティ角のスペースに下りた鮎川峻とワンツーで一気にペナルティエリア内に侵入。

そのままシュートを放つが櫛引政敏がファインセーブ。

しかしこぼれ球を弓場将輝に押し込まれて点差を広げられてしまう。

これもマークの受け渡しが今一つで、最初鮎川に付いていたのが風間宏希なのだが…渡邉に入ったところで風間がそちらにスライド。

中塩大貴にマークを受け渡した形になるが、中塩が遅れており綺麗にワンツーで抜け出されてしまう…。

このゴールの後のリスタート前に杉本竜士が副審に対して抗議を行い、なかなか試合が再開されない状態に。

内容としては恐らく「あのスローインは群馬ボール」であり、大分ボールのスローインが指示された段階でもDF陣が抗議している。

またリプレイを見る限りでは群馬ボールが正しいだろう。

(まぁこの誤審が無ければ失点していない!とまで言ったら負け惜しみだと思うが)

主審も間に入るが杉本の抗議は止まず、場所が群馬ベンチ前ということもありベンチメンバーも前に出てきているという状態に。

当然と言えば当然だが判定は覆らず、あれだけ抗議した杉本にはカードが心配されたものの…なぜかノーカードでリスタートとなる。

 

41分、城和隼颯からロングボールが右サイドを上がった岡本一真に送られる。

ここからの流れでやっと群馬がチャンスらしいチャンスを作るものの…最後のパスが少しズレてペレイラにクリアされてしまう。

 

45分、良い位置で川本梨誉がファールを受けてフリーキックを獲得。

これを川本が自ら蹴りに行くと、壁の外側を巻いて…というイメージだったと思うが、壁に当たってしまいコーナーキックに。

本来であれば風間宏希佐藤亮がセットプレーのキッカーであるため、川本がキッカーを志願したのだと思うが…この辺りどういうやり取りがあったのか気になるところ。

またこれを大槻監督としてはどう考えているのかも気になるところである。

【45~60分】ハーフタイムで修正

後半は大分のキックオフでスタート。

2点を追う展開となった群馬がハーフタイムで動き、杉本竜士に代えて山中惇希を投入する。

杉本は気持ちで戦うタイプの選手ということもあり、2失点目のあとの抗議を見ると下げる判断は妥当か。

前半は杉本自身も上手くいっているとは言い難く、レフェリングにも不満が募っており後半良いプレーができる状態では無かっただろう。

一応書いておくが、個人的には杉本のように闘志剥き出しでプレーするタイプの選手は好きである。

 

53分には大分の波状攻撃を受ける。

3本4本と連続してシュートを浴びるが、全てをDFが身体を張ってブロック。

大分はハンドを主張するが、酒井崇一のブロックはしっかりと後ろで手を組んでおりノーハンド。

前節もほぼ同じ形だったにもかかわらずハンドを取られており、酒井としてはより気を付けて後ろで手をしっかり組んだように見える。

 

59分に大分ベンチが動く。

弓場将輝に代えて野村直輝藤本一輝に代えて梅崎司を投入。

弓場藤本も非常に良い動きを見せていたが…特に藤本にはあのサイドを支配されてしまったか。

 

61分には群馬も交代に動き、佐藤亮に代えて北川柊斗を投入。

そのまま右サイドに入るかと思ったら、右サイドには山中惇希が移動。

左サイドに川本梨誉が入り、北川はFWに入る。

今までゼロでは無かったが、やっと北川は本職で勝負できることに。

【60~75分】獲得したPKを自ら蹴る

63分、群馬が右サイドの高い位置でスローインを獲得すると、スローワーは岡本一真

山中惇希がスローインを受けると一度奪われてしまうものの、山中が粘って野村直輝のパスミスを誘う。

これを北川柊斗が回収し、ダイレクトでゴール前の平松宗にクロスを送ろうとすると…このボールが香川勇気の手に当たりハンドの判定に。

この判定に香川は強く抗議しイエローカードが出されるが…抗議するレベルでなくハンドだと思うが…。

言い換えるとそれだけ今日のレフェリングに不信感が両チーム共にあるということかもしれない。

64分、このPKを獲得した北川が自ら蹴りに行き、左サイド隅に決めきり1点を返す。

西川幸之介も読み切り右手にわずかに当てたようだが、それ以上に北川のシュートコースがよく押し切った形となった。

 

72分、大分が2度目の交代に動き、渡邉新太に代えて中川寛斗長沢駿に代えて伊佐耕平を投入。

この交代の前にも大分のややラフなプレーが続き、審判がファールを取らなかったことで両チームがエキサイト…。

エキサイト中にカードが出てもおかしくないような行動もあったが、これも見逃される形となり…コントロールできないゲームとなってしまう。

 

73分には平松宗が下りてボールを引き出すと、前に運びファールを受けながらも粘って左サイドの川本梨誉にボールを繋ぐ。

川本が早めのタイミングでニアにクロスを送ると、これを北川柊斗が左足でトラップから振り向きシュートに持ち込む。

これは西川幸之介がファインセーブでコーナーに逃れるが、久々に北川のストライカーらしいプレーを見れた。

悔やまれるのはシュートが中途半端に浮いたことであり…あの距離なら転がすか、もっと上かの2択。

キーパーとしては最も手に当てやすい高さとなってしまった。

【75~90分】パワープレーも実らず

78分には大分が右サイドからクロスまで持ち込み、伊佐耕平が頭で合わせるも枠の上に。

ボールがやや高くマイナスとなったために、伊佐の身体が伸び切る形となってしまったのが枠の上にいった原因だろう。

一度左で攻撃を作り、中央を経由して右サイドに。

野嶽惇也野村直輝のパス交換で野村が縦に抜け出してクロス…となったわけだが、ここも中塩大貴が付いていけていないのが気になるところ。

川本梨誉との連携の部分だが、中塩自身も自分が野村の裏抜けに付いていかないといけなかったのはわかっており、川本に対して手を上げて謝る姿も。

このシーンは結果的にマークは受け渡していないが、マークの受け渡しが発生するような嫌な位置でボールを受けているのがポイント。

どちらがどちらに行くのか…一瞬でも足が止まることでフリーで抜け出せるわけで、大分は試合を通してこういったプレーが上手い。

 

79分、群馬が2度目の交代を使い、平松宗に代えて高木彰人を投入。

残り10分+アディショナルタイムではあるが…まだ2枚を余らせるか…。

 

84分に群馬が最後の交代を使い、川本梨誉に代えて武颯天笠泰輝に代えて畑尾大翔を投入。

畑尾は当然前に入り、天笠のところは高木彰人が入るようである。

畑尾を入れてのパワープレーはもっと早くても良いんじゃないかと思ったりするが…。

86分、大分も最後の交代を使い、鮎川峻に代えて羽田健人を投入し逃げ切りを図る。

川本がいた左側に山中惇希が再び移動し、最前線に畑尾

2シャドーが左に、右に北川柊斗という形で、高木は守備ではボランチだが攻撃ではやや風間宏希よりも高めにポジションを取っているように見える。

しかし畑尾を入れてのパワープレーだったが、効果的なロングボールもあまり入らず…アディショナルタイムの4分が経過しタイムアップ。

シーズン終盤まで連敗が無かったチームだったが…まさかの最後は3連敗。

そしてシーズン初のダブル(同じチームにホーム&アウェーでどちらも負け)となってしまった。

ピックアップポイント

来シーズンに向けて

これにて今シーズンが終了となるが、最後の3連敗は頂けないものの…シーズンを通してみれば合格点どころか80点くらいの出来だったのではないだろうか?

終盤は色々と課題や限界が浮き彫りとなったものの、シーズン前の下馬評を考えれば出来過ぎなシーズンだったと思う。

それだけに来シーズンは下手に大きな目標を掲げず、改めて勝ち点50の16位以上で良いと思うが…そういうわけにもいかないんだろうなという想いも。

 

来シーズンに向けてまずは監督人事であり、個人的には続投を願いたいが…替わるのであっても早期に決めるのが理想。

目標達成により大槻監督が大幅な年棒アップを要求…などの事情が無ければ、チーム側から大槻監督を満了にする理由は無いと思うが…果たしてどうなるか?

もっと好条件のチームに引き抜かれる形になると、浦和ユース時代のつながりのある選手(中塩エド山中等)も一緒にいなくなることを覚悟しなければならない。

 

大槻監督が続投となった場合、まずはシステムをどうするのか?

今季がベースとなるのであれば長倉幹樹の代わりが必須と言える。

ビルドアップが手詰まりになった際に、預けて個でマークが剥がせる選手は絶対に必要であり、それが長倉だった。

移籍後では川上エドオジョン智慧岡本一真が中央でもボールを失わずにマークを剥がすシーンが見られていたが…どちらも怪我で離脱したのが痛かった。

更にはどちらも右サイドバックの選手であり、やはりシステム的にはシャドーの位置から降りてきてボールを受ける選手が欲しいところ。

このポジションでは平松宗が起用されたものの…やはりプレースタイル的に合っていないのは明らか。

昨シーズンの終盤を見る限りでは高木彰人が適任かと思ったが…今シーズンは怪我の影響か輝きを取り戻すに至らず…という状態になってしまったのが痛い。

このポジションで多少輝きを見せたのが北川柊斗だったが、怪我人が多く出たこともあってか…どうにも起用が右サイドとなったのが悔やまれる。

この試合でも見せたように、本来は北川もFWの位置でプレーさせたい選手だ。

 

そして今シーズンの得点力不足の大きな原因の1つはボランチだと個人的に考えている。

どうしてもFWに目がいきがちであり、得点が取れていないFWが批判されがちだが…チーム全体としてFWまでボールが入っていない。

チームのやり方であるため「ボランチの選手が悪い」ということでも無いのだが、どうにもダブルボランチの位置が低過ぎて重心が後ろに重い。

守備を優先するために位置が低い…というのは理解できるが、プレーオフなどを目指すのであれば今の守備を保ったまま前に行く必要があるだろう。

特に風間宏希は攻撃のスイッチを入れる良いパスが出せる選手であり、もう少し攻撃に重きをおきたいところ。

天笠泰輝は攻守にバランスがよく運動量も豊富で…決してJ2ではレベルが低いボランチコンビでは無いと思うのだが…。

 

最後がこういう終わり方となったため、色々と課題や不満の残る終わり方であったとは思う。

しかし今シーズンのチームは歴代ザスパを考えればかなり高いレベルにまとまっており、やはり監督を代えて築き上げてきたものを壊してしまうのは勿体ないしリスクが大きい。

なんとか今のチームをベースに、更なる上乗せという形で来シーズンを戦いたい。

MOM

この試合のMOMは北川柊斗としたい。

PKを獲得したプレー及び、それを決めきって1点を返したのは評価されてしかるべきだが…個人的にはそれ以外の点でも北川をMOMとしたい。

交代で入ってきてから「俺が点を取る」という気持ちを見せてくれており、それがPK獲得に繋がったと考えている。

PKもあまりイメージが無いが自ら蹴りに行き、キーパーは関係なく取れないコースに思いっきり蹴り込むといったシュートを見せてくれた。

ゴール後も真っ先にボールを回収しに行っており、73分の素晴らしい左足がキーパーに防がれた際もすぐにボールを取りにいきコーナーを早く始めようとしている。

 

「チーム事情により」というのは理解できなくは無いが…やはり彼を右サイドで起用したのが悔やまれる。

いわゆる長倉幹樹の役割で出場した時にはいつも次第点以上のプレーを見せていた印象があり、ここは北川のポジションで良かったのではないかというのが持論。

群馬で3シーズンを終え、4得点2得点3得点と結果を残したとは言い難いだけに…来シーズンどうなるかというところだが…FWとしてもう1年起用してみたいと思わせた試合であった。

 

次いで櫛引政敏の名前を挙げたい。

今シーズン堅守と言われた群馬ではあるが、やはり最後の最後で櫛引がビッグセーブを見せていることが多く…決して組織として強固な守備が作れたかと言うと疑問が残るところ。

ディフェンダー陣もシーズンを通して素晴らしく身体を張っており、シュートは打たれているものの枠には入れさせていない…というのが正しいシーズンだったのではないだろうか?

この試合では1点目は多少櫛引の判断ミスの部分はあるが、ビッグセーブも連発しており彼を責めることはできない…。

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