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【2022 J2第31節】横浜FC 対 ザスパクサツ群馬【レビュー】

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※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。

台風の影響で延期となり、翌火曜日に行われた試合となりました。

前回対戦では3失点から同点に追いつくなど、上位チームではありつつも意外と相性はいいのではないかと感じさせるのがこの横浜FCというチーム。

そしてここ2試合は敗戦が続いているという状況もあり、その2試合というのが残留を争う岩手と大宮。

群馬としても残留のためには上位チームと言えど、相性の良さと不調気味な部分に乗じて勝ち点を得たい試合となります。

今回はそんな横浜FC戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

※いつもはホームチームを左側にしますが、横浜FCがエンドを入れ替えたため上記記載とします

横浜FC

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 49 スベンド ブローダーセン
DF 3 中村拓海
5 ガブリエウ
19 亀川諒史
MF 6 和田拓也
14 田部井涼
17 武田英二郎
48 山下諒也
FW 13 サウロ ミネイロ
16 長谷川竜也
18 小川航基

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 44 六反勇治
DF 4 高橋秀人
MF 2 ハイネル
7 松浦拓弥
FW 15 伊藤翔
30 山根永遠
39 渡邉千真

 

横浜FCは前節から4枚代え。

やはり下位チーム相手に2試合を取りこぼしたと言え、メンバーにも手を付けてきた…というところ。

注目は久々にメンバー入りとなった田部井涼。

群馬の田部井悠の双子の弟であり、兄弟対決も見たかった所だが…残念ながら兄はメンバー入りならず。

しかし上位のチームという事でメンバーはどこも良い選手が入っており、ベンチを見ても渡邉千真を筆頭に要注意な選手が並ぶ。

ベンチと言えば少し前に移籍が成立した山根永遠も、ここでベンチ入りとなっているが…この試合は大人しくしていてほしいところ。

ザスパクサツ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
3 畑尾大翔
19 岡本一真
25 小島雅也
MF 8 岩上祐三
15 風間宏希
17 山中惇希
28 長倉幹樹
33 細貝萌
FW 23 平松宗

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 1 清水慶記
DF 4 川上優樹
MF 7 加藤潤也
14 白石智之
27 奥村晃司
FW 9 北川柊斗
11 深堀隼平

 

群馬は前節から2枚代えとなり、早速新加入の長倉幹樹がスタメン起用となる。

下位カテゴリーからの移籍であり…この起用は抜擢とも言えるだろうが、大槻監督の教え子であり現状を考えれば即戦力として獲得していることは間違いないだろう。

また前節、移籍後すぐにスタメン入りした高木友也はレンタル元である横浜FC戦のために出場が不可となり、ここには山中惇希が入ることに。

山中は高い位置の方が活きるのは間違いなく、この起用は面白そうだが…天笠泰輝がベンチにもいないのは気になるところ。

ベンチと言えば川上優樹が復帰となり、北川柊斗も久々にメンバー入りとなる。

試合経過

開始早々の失点再び

前半は群馬のキックオフでスタート。

どうやらコイントスは横浜FCが勝ち、エンドを入れ替えて風上を選んだ様子。

コーナーフラッグを見るとそれなりに風が強く、どうも上空は更に風が強く吹いているらしい。

 

開始早々の8分、群馬左サイドからのクロスは櫛引政敏がパンチングで防ぐも…ボールはファー、群馬右サイドで武田英二郎が回収。

するとクロスモーションをフェイントに、低く速いボールをニアの長谷川竜也へ供給。

長谷川はワントラップから風間宏希をかわすと、ループシュートのようなボールをゴール前に供給し、これをサウロ ミネイロが頭で押し込んで早々に失点を許してしまう。

長谷川のナイストラップとアイディア溢れるクロス、そしてサウロ ミネイロのフィジカル…といったところだろうか?

櫛引のポジショニングが前過ぎた…という気はしないが、完全に予想外のプレーだったようで棒立ちで見送ることに…。

サウロ ミネイロがいなければ小島雅也がクリアした可能性はあるが…ループシュートだったとしても見事なキックだった。

 

9分、開始早々に失点を許した群馬だったが…切り替えはしっかりしており反撃に出る。

最後尾の畑尾大翔から、左サイドを抜け出した山中惇希に良いロングボールが入ると、トラップから低いクロスをゴール前に供給。

このボールは少し長かったか…平松宗の入りが少し遅れたか…平松まで届くもファーに流れてしまいシュートは打てずにキープ。

一度細貝萌に下げてからゴール前にクロスを送るも跳ね返されてしまう。

このセカンドを再び細貝が回収すると、右サイドの岡本一真に預け、岡本が1対1を勝負!

見事な足技で武田英二郎をかわすとペナルティエリア内まで侵入してからクロスを送るが…これもブロックされてしまう。

再びセカンドボールを回収し、今度は左サイドに広げるも…山中のクロスはゴールラインを割ってしまう。

なかなか厚みのある攻撃を見せられただけに、相変わらず最後のクロスの精度というのが課題と言える。

 

14分には同じく畑尾大翔からのロングフィードを山中惇希が収め、突破を図るが抜き切れず。

一度細貝萌に落とすと、ファーサイドへクロスを送るが…これは岡本一真と競り合った武田英二郎が競り勝ちコーナーへ逃れる。

今日もシステムは守備時に4-4-2だが、攻撃時には右サイドの岡本一真が高く上がり小島雅也が残る形で3-4-3気味。

言い換えると左のワイドに山中ということになり、良い形で相手のWBの後ろ、CBの横のスペースを山中が狙っているのがわかる。

そしてそこに畑尾から良いフィードが入っており、これはこのまま継続していきたいところだろう。

身体を張った守備で追加点は許さず

18分、最終ラインでボールを回す横浜FCだったが…中村拓海のトラップが大きくなったところを長倉幹樹が回収。

そのまま抜け出すと、フォローに入った和田拓也を裏街道で交わそうとするが…このタッチが長くなりボールはブローダーセンまでいってしまう。

このシーンは失敗に終わったものの、長倉はスピードがあり一気にゴール前に迫れそうな予感を感じさせてくれるプレー。

ここまでは守備でも組織的にしっかりと対応しており、下部リーグからの移籍というのを感じさせないと言える。

 

20分、群馬左サイドからのコーナーキック。

このボールは平松宗が頭で弾き返すも、セカンドボールを再び送り込まれると…風間宏希のクリアが中途半端となりボールはサウロ ミネイロの下に。

2本のシュートを身体を張ってブロックし、更にそのこぼれ球、ガブリエウのシュートもブロックし何とか難を逃れた形となるが…こういった中途半端なプレーは危険。

 

23分、長谷川竜也からサウロ ミネイロに縦パスを入れ、再びリターンで長谷川が受ける。

これを横に広げると、受けた田部井涼がミドルシュートを放つ。

わずかに枠を外れて助かるが…田部井がぽっかりと空いていたのが気になるところ。

その前の長谷川に対しても岩上祐三が全く行っておらずプレッシャーがかかっていない状態であり、慌てて平松宗が行ったが…ここはどちらが行くのかハッキリしておきたい。

このシーン以外でも長谷川にしろ小川航基にしろ、2シャドーがCBとボランチの間のスペースに入っている。

更には和田拓也田部井涼の両ボランチが、群馬のFWとボランチの間のスペースに入っている。

どちらもブロックの間を狙っており、どちらのブロックの選手が捕まえに行くのかをハッキリさせないと危ないだろう。

鍵はセットプレーか?

34分、サウロ ミネイロが怪我により渡邉千真と交代。

この前のプレーで小島雅也とやり合っており、その際に倒れるシーンもあったが…これが原因になったか?

どちらにせよ筋肉系のトラブルのように見え、少し嫌な予感を感じさせる交代と言える。

相手チームながら長引かないことを願いたい。

 

そしてこの交代直後の35分、左サイドからのコーナーキックのキッカーは風間宏希

ニアへの速いボールを岩上祐三がフリックし後方へ、これを城和隼颯が頭で当てるも…シュートとは言えず当てただけに留まるか。

これを長倉幹樹が詰めようとするも先にクリアされてしまう。

うーん、本来は城和のところでシュートなのか…それとも城和のところからゴール前に送り込むプレーなのか?

どちらにせよ、ここ数試合は非常に面白いセットプレーを見せておりこれも可能性は感じるものと言える。

 

37分、右サイド岩上祐三のロングスローからの流れ。

このロングスローからのボールは一度横浜FCにクリアされてしまうも、このクリアが不完全となりボールは上空へ。

これを細貝萌がラフにファーへ放り込むと、長倉幹樹和田拓也が競り合いボールはこぼれる。

このこぼれ球を山中惇希がシュートを狙うも…これはブローダーセンがセーブ。

下がりながらという難しい体勢からのシュートとなったが、低く抑えてパンチもある良いシュートだった。

もう少し厳しいコースに飛ばしたいところだったが…やはり山中は前でプレーさせた方が面白い。

 

38分には群馬右サイドからのクロスを渡邉千真が頭で合わせるが、畑尾大翔に当たったかボールは力なく落ちる形に。

ラインを割ってコーナーにさせないために櫛引政敏が飛び込むが…なんとこれをファンブル。

山下諒也に拾われ、後方の和田拓也に落とすとダイレクトでミドルシュートを放たれる。

このシュートコースに小島雅也がしっかりと身体を入れたために、ボールは小島に当たって枠の外にいきコーナーキックとなる。

あぁいったリフレクションのボールは見た目ほど簡単なものではないが…それでも櫛引のファンブルは頂けない…。

失点シーンも櫛引の落ち度は無いが…完全に棒立ちになってしまっており、シーズン序盤の好調さではなくなっている気も。

櫛引のおかげで防げた失点が数多くあるのは事実だが…チームの悪い流れを断ち切る意味でも、一度清水慶記に代えてみるのもありではないだろうか?

風上で勢い付けるか?

後半は横浜FCのキックオフでスタート。

ハーフタイムで群馬が動き、平松宗に代えて北川柊斗を投入する。

ちょっとこの交代は意図がわからず…それほど平松の動きが悪かった感も無いが…。

確かに前線で起点になれてはいなかったが、これは平松だけの責任ではないだろう。

平松が悪かったというよりは、タイプの違う選手を入れて攻撃の形を少し変えようといったところだろうか?

 

45分の後半開始早々、山中惇希が守備で奪ったボールを大きく前方へフィード。

これが中村拓海の裏まで抜けるボールとなり、長倉幹樹が回収。

ガブリエウがフォローに入ったことで、長倉ガブリエウにボールを当ててスローインを獲得する。

このスローインは長倉山中小島雅也と運ぼうとするが…小島のところで相手に引っかかりロスト。

しかしこのこぼれ球を岩上祐三がそのまま左足で狙っていくが…わずかに枠の上となる。

枠は外したものの、これは怖さを感じる良いシュートだったと言って良いのではないだろうか?

 

49分には良い位置で獲得したフリーキックを、風間宏希が直接狙うも…これはキーパーの正面。

1点を追う展開であり、後半は風上になったこともあり群馬が積極的に攻撃を展開していく。

 

しかし52分、城和隼颯からのパスを受けた岩上祐三だったが…トラップが流れてしまいボールを奪われてカウンターとなる。

奪った田部井涼は少しドリブルで運ぶと、早めのタイミングでゴール前の小川航基に。

このボールは少し長くなったことで難なく小島雅也が収めるかと思ったが…小川が手で小島を押してボールを追い越させて自分が回収。

シュートまで持ち込むも小島雅也が最後まで粘り、そして畑尾大翔もフォローに入りスライディングでシュートブロック。

ファールを取るほど強く押してない…と言えるのかもしれないが、明らかに手で小島を押しのけたことで利を得ており…これはファール判定で良かったと思うが…。

 

55分、群馬が再び交代に動き、岩上祐三に代えて加藤潤也を投入。

これにより風間宏希がボランチに移り、空いた右サイドには長倉幹樹が。

そして長倉のいた最前線にKJが入ることとなる。

KJを右にするかと思ったが…長倉はサイドハーフもできるようだ。

とは言えKJのプレイスタイル、長倉の9試合8ゴールという数字を見ると…逆で良かったと思うが…。

と思って見ていたのだが、どうやら北川柊斗を頂点にKJが左、長倉が右と…守備時にも前3枚で対応しているように見える。

なるほどハーフタイムで動き、後半10分で再び動くなんていつになく早いと思ったが…交代カードを使ってやり方を変えてきたか。

そして結果的にこの策は当たり、横浜FCの3バックに対して3枚で対応する…というのが徐々に上手くいき始める。

惜しいシーンは作り出すも…

66分、右サイドのタッチライン際で獲得したフリーキック。

風間宏希のキックはニアサイドへの良いボールとなるも…わずかに城和隼颯が触れられず…。

直後にいた小島雅也も触れられず、中央ファー寄りの長倉幹樹も触れられず…最奥で北川柊斗が合わせるも枠を大きく外してしまう。

本当にセットプレーは可能性を感じさせるようになってきており、誰かが触れば…といったところ。

北川としてもバウンドしたボールの上がり際をインサイドで叩いており、完全に狙いすましたシュートだっただけに…枠に持っていきたいところだった。

恐らく本人の思ったよりも弾んでボールが高くなり、想定よりも下を蹴ったが故に上にいってしまったのだろうが…。

 

70分飲水タイム明け、再開前に両チームとも交代に動く。

群馬は山中惇希に代えて白石智之を、横浜FCは2枚代えで武田英二郎に代えて山根永遠を、長谷川竜也に代えて松浦拓弥を投入する。

 

73分には風間宏希から良い楔のパスが加藤潤也に入ると、KJはこれをダイレクトで横の北川柊斗に叩く。

北川としては欲しい位置よりも少し後ろになったと思うが、上手いこと足でボールを前方に持ち出すが…ここで倒されてホイッスル。

一瞬PKか?と思ったものの、どうやら北川の位置がオフサイドだった様子。

しかしリプレイを見ると…真横からの映像ではないために断言はできないが…オンサイドのように見える。

オンサイドであれば、亀川諒史に倒される形でPKでもおかしくはないと思うだけに…。

このシーン以外でも、今節はあまりジャッジに恵まれていない印象である。

サイドから崩すというのがこのチームの攻撃の基本ではあるが、やはりこういった怖さのある縦パスを付けていきたいところ。

遠い1点 押し込み続けるも…

78分には横浜FCが交代カードを切り、田部井涼に代えてハイネル山下諒也に代えて高橋秀人を投入。

ここまで後半は前半とはまるで逆のゲームとなり、群馬が攻め続ける時間が続くものの…1点が非常に遠い。

群馬のゲームとしてはありがちな「ボールは持てているものの崩せない」という状況とは多少異なり、今節はボールを「持たされている」ではなく「持てている」という表現で良いかと思う。

それを証明するかのように、横浜FCをシュート数で上回っている。

特に前半は横浜FCの方がシュート数が多かったわけで、後半はボールを持ちシュートまで持ち込めているだけに「持てている」という表現で良いだろう。

しかし最後の最後、やはり決定力不足というのが痛い。

 

86分、群馬左サイドで中村拓海から小川航基へスルーパスが通り、グラウンダーのクロスを折り返す。

これを中央で松浦拓弥に合わせられるも、これは枠を大きく外してくれて助かる形に。

と言うか…中村のパスのタイミングで畑尾大翔がステイしオフサイドトラップ。

後方の城和隼颯よりも小川は出ているように見えるが…オンサイドの判定か。

なんともジャッジにも恵まれない試合と言える。

 

そして直後の87分に群馬が最後の交代を使い、細貝萌に代えて奥村晃司岡本一真に代えて深堀隼平を投入。

ポジションをどうするかと思ったが、深堀はそのまま岡本のいた右ワイドの位置へ。

 

89分、畑尾大翔からのロングフィードを左サイド裏に流れた北川柊斗が収める。

これをフォローに入った白石智之に落とすと、白石は縦に勝負を仕掛けてクロスを供給。

このクロスをファーサイドで深堀隼平が完璧にボレーで捉えるも…シュートブロックに入った山根永遠に当たってしまう。

本当に完璧に捉えたと言って良いボレーであり、恐らく枠には行っていたと思うが…。

 

94分には奥村晃司から良いボールが、右サイド裏に抜け出した長倉幹樹に入る。

これを長倉風間宏希に落とすと、ファーサイドへクロスを送る。

クロスを白石智之が頭で合わせるも…このボールは力なくキーパーへ…。

奥村はこういったところが本当に良く見えている。

 

95分には櫛引政敏も前線に上げてコーナーキックのチャンスにかけるが…風間宏希のキックは精度を欠きここでタイムアップ。

風間はこの前のコーナーも精度を欠いており、ビハインドながらポイントまで歩いて行って時間がかかっており印象はよろしくない。

たられば…ではあるが、どちらも早くリスタートしていればもう一本コーナーが蹴れた可能性もあるのではないだろうか?

焦って蹴っても良い事は無いし、多少時間をかけてリズムを変えるというのも必要な時があるだろう。

しかしここは冷静に急ぐ場面だったかと。

精度の面は…終盤になる前には良いボールを供給しており、最後の2本は疲労面もあるだろう。

これまたたらればではあるが、疲労で精度が落ちていることを考えると…最後のコーナーは奥村に蹴らせても面白かったかもしれない。

ピックアップポイント

新戦力 長倉幹樹

今回は新加入となった長倉幹樹という選手が注目を集めたのではないだろうか?

まず前提として日本のサッカーリーグはJ1を頂点にJ2、J3となっており、ここまでがプロリーグ。

そしてその下…と言ったら語弊があるかもしれないが、JFAとしては明確にピラミッドの下に置いているのでそう定義するがJFLがある。

これは色々と意見が分かれるところだろうが、J3とJFLは同等でありJFLを3部リーグと位置付けるという意見もあり…まぁとにかくJFLがアマチュア最高峰のリーグとなっている。

そしてその下に各地域リーグがあり、群馬県で言うと関東リーグになる。

そしてその下に都道府県リーグがあり、群馬県リーグという仕組みとなっている。

 

地域リーグは地域によって2部制となっている場所もあり、関東サッカーリーグは2部制となり長倉幹樹が所属していた東京ユナイテッドFCは関東1部に所属。

JFLとJ3を同等と仮定しても、飛び級でのJ2参戦となったことがわかる。

敢えてこういう言い方をするが、J3以下の選手を連れてきた…ということになるわけである。

 

個人的には関東1部ではあるものの、9試合で8ゴールという得点感覚、更には大卒ルーキーという年齢を考えると…チームにフィットすれば化ける可能性が高いと思っている。

関東1部ということもあってか、あまり試合の映像は見つけられなかったが…3トップの最前線でプレーしていたようである。

また順天堂大学時代にはサイドでアタッカーもしていたようで、ドリブルでの突破力とシュートレンジの広さが特徴の選手かなという印象。

最前線から下りてきてボールを受けるシーンも多く、ポストプレーヤーというよりは技術とスピードを活かしたタイプ。

東京ユナイテッドFCが関東1部で首位、そして最前線でプレーという事もあるとは思うが…守備はそれほど頑張らないタイプのようにも見えた。

しかしサッカーIQの高さを感じさせるプレーも多く、要所要所で大事なところはしっかりと守備を行える選手。

というのが数少ない関東1部の試合を観た印象であった。

 

さてチームに加入して初となる試合で、いきなりスタメン抜擢となり90分プレーしたわけだが…このチーム内では高木彰人に近いタイプだろうか?

ストライカーではあるものの、ボールを受けたがり組み立てにも参加する様子が見られた。

レッズユース時代の恩師でもある大槻監督が率いる現ザスパでは、組織的な守備能力というのが重要視されている印象があるが…それもあってか横浜FC戦では守備面もしっかりとサボらずやっていた印象。

しかしリーグの強度の差もあるだろうが、後半の後半(要は終盤)にはガス欠気味な様子も見られ消えている時間も長かったかと。

(この辺りは若さもあり、数試合で慣れてくるとは思うが)

 

この試合では持ち味をしっかりと見せられたとは言い難いが、そつなく次第点以上のプレーを見せなかなか器用なプレーヤーという印象。

偉そうに言うと「J2でも十分に戦力になる」と感じさせてくれた試合だった。

順天堂大学、東京ユナイテッドFC時代と、どちらも限られた映像しか見ていないが…数字にも表れているように抜群の得点力に期待したい。

東京ユナイテッドFCではPKも蹴っており、それで数字が伸びている部分はあるとは思うが…南葛FC戦で決めたようなロングシュートなどは非常にセンスを感じるシュート。

シュートレンジの広さ、狙っていく積極性、的確に枠を捉える技術と…得点力不足に苦しむ群馬の救世主となってほしい。

MOM

この試合のMOMは…北川柊斗としたい。

今回もかなり悩ましい選出となったが、後半からの出場で違いを見せた北川を選びたい。

試合展開が変わったこともあり、前半の平松宗と単純比較はできないが…後半になりかなりボールが収まるようになったのは北川の功績だろう。

66分のコーナーキックのシーンで決めきっていれば…言う事なしだったが…。

 

他に触れたいのは新加入の長倉幹樹

しかし彼に付いては上のピックアップポイントで書いた通り。

 

他には山中惇希もやはり、サイドバックではなく前で使う方が活きることを証明した試合と言えるだろう。

気持ちが入り過ぎたか…少し荒いプレーも多く、結果的に1枚カードを貰ったのは反省点ではあるが…。

彼は守備面で難があるのは事実だが、どちらかと言えば組織的な守備の話。

単純な1対1の対人戦であれば今日のようにしっかりと戦ってくれる。

それも含めて…やはり彼は前線で使いたい選手である。

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