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【2024 J2第37節】大分トリニータ 対 ザスパ群馬【レビュー】

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第37節はアウェーでの大分トリニータ戦。

前節はホームで徳島ヴォルティスを相手にした、ホーム最終戦となりました。

群馬県民マラソンの影響?もあってか、残り3試合でホーム最終戦となる珍しい形ではありましたが…細貝萌の引退セレモニーもあり良い試合にしたかったものの…。

今節はまさに県民マラソンの日ということで、アウェーの大分に乗り込んでの試合。

大分は今シーズンなかなかに苦しんだものの、無事に残留を決定。

ある意味では明暗分かれたチームの戦い…ということになるでしょうか?

 

今回はそんな大分トリニータ戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

大分トリニータ

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 22 ムン キョンゴン
DF 3 デルラン
25 安藤智哉
31 ペレイラ
44 吉田真那斗
MF 6 弓場将輝
10 野村直輝
16 茂平
26 保田堅心
FW 11 渡邉新太
15 屋敷優成

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 32 濱田太郎
DF 4 薩川涼貴
34 藤原優大
MF 7 梅崎司
14 池田廉
FW 29 宇津元伸弥
93 長沢駿

 

大分は前節から2枚を変更。

野嶽惇也に代えて吉田真那斗が起用され、これにより吉田が右に入り…前節右で出場していた茂平が左に入ることになるだろう。

そして最前線の鮎川峻に代えて渡邉新太が起用されることとなった。

ちなみにスタメンを外れた2人はどちらもベンチ外に。

 

ベンチを見ると長期離脱から薩川涼貴が復帰。

そして契約満了が発表された梅崎司が久々のベンチ入りとなった。

大分ユース出身で再び大分に戻ってきた地元のスターということで、現時点では契約満了のみであり引退というわけではないようだが…群馬としては前節の細貝萌のことが思い出される。

久々にベンチ入りし監督としてはホーム戦の最後のこの試合、(試合展開にもよるだろうが)どこかで起用したいと考えているだろう。

 

個人的な注目は野村直輝と屋敷優成の両シャドー。

野村は言うまでもなく良い選手であり、屋敷はU-18出身の大分の新たなスター候補生と言える。

クラブ史上最年少でのトップチームデビューなどがあったが、その後はあまり出場機会に恵まれていない印象があったが…これで3試合連続のスタメン起用となっている。

ザスパ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 3 大畑隆也
34 小柳達司
37 瀬畠義成
MF 5 川上エドオジョン智慧
6 天笠泰輝
7 和田昌士
44 仙波大志
FW 14 川本梨誉
23 平松宗
28 樺山諒乃介

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 42 石井僚
DF 24 酒井崇一
MF 15 風間宏希
17 山中惇希
FW 9 北川柊斗
32 河田篤秀
40 佐川洸介

 

群馬も前節から2枚を変更。

累積による出場停止となった中塩大貴の代わりに、大畑隆也が久しぶりに起用されることに。

そして細貝萌に代えて和田昌士を起用。

ベンチを見るとDFの枠には久しぶりに酒井崇一の名前が。

そして細貝がそのままベンチ外となったために、ここに北川柊斗が入ることとなった。

 

注目はやはり久々の起用となる大畑隆也だろう。

恐らく川上エドオジョン智慧を左に回して大畑が右のサイドバックに入ることになると思うが、今シーズンこのポジションでは非常に苦しんだ。

しかしある意味では大槻監督の戦術の被害者とも言え、難しい役割が求められる可変システムの右サイドバックということで不当に評価を下げた印象もある。

事実、CBとして起用された試合や、通常のSBとしてプレーした試合は次第点以上のプレーを見せていた印象がある。

彼としても久々のチャンスということで、ここでしっかりと(残るにしろ移籍にしろ)来期に向けてアピールしたいところだろう。

試合経過

【0~15分】まさかの大畑左サイド

前半は大分のキックオフでスタート。

立ち位置を見ると、なんと川上エドオジョン智慧が右側に…。

ということは大畑隆也はそのまま中塩大貴の代わりに左サイドバックに入っていることになる。

Football LABのデータによると2020年のJFL時代はデータが無いが、2021年のJ3宮崎、2022年2023年のJ3富山時代に左での出場は無し(途中出場は不明)

もちろん今シーズンの群馬でも左サイドで起用されたことは無かったハズである。

この意図は正直わからないが…大畑が左でもプレーできるのかどうかは大注目のポイントになるだろう。

左でプレーできるのであれば、チームとしてシステムは変わらずそのままで選手のみの交代ということに。

しかし右しかプレーできずにエドと左右を入れ替えるとなると、やることは同じだが…右上がりから左上がりの可変システムに変わることとなる。

そのため左右を入れ替えると3CBの中央が瀬畠義成から小柳達司になることもあり、できることなら変化が無い方がチームとしてはやりやすい…というのはあるだろう。

大畑が左でプレーできるのであれば、そのまま左に入れたい…というのは理解できる。

 

開始早々の1分、仙波大志から楔の縦パスが入ると、平松宗がダイレクトで天笠泰輝に落とす。

これを天笠が右にいる樺山諒乃介に繋ぐと抜け出しかけるが…これはタッチが決まらずシュートは打てず。

最終的にはクリアボールが樺山の手に当たったという、ハンドの判定で大分ボールに。

樺山も持ち味はドリブル突破なのだろうが…どうにも引っ掛かってロストしてしまうシーンが目立つ…。

 

5分、中央で高く上がったボールを野村直輝が良いタッチで仙波大志の逆を取る。

縦位置の渡邉新太に楔のパスを入れると、渡邉はターンから右サイドの吉田真那斗に展開。

吉田のクロスはやや精度を欠いたか、プラス方向になりすぎゴールキーパーに直接収まってしまう…かと思ったが…櫛引政敏がまさかのファンブル。

これを屋敷優成が詰めるが、先に小柳達司が少し触り打たせず。

瀬畠義成も挟み込む形でクリアにいくが…こぼれ球が渡邉の足元に入り振り向きながらシュートを放つが、わずかにポストの左に外れてくれる。

櫛引のファンブルは珍しい気はするが…確かに昨シーズンほどの神がかった印象がないのは事実(それでもスーパーセーブでチームを救ってきたが)

ただリプレイを見ると手前でワンバウンドしており、芝目などの関係で少しイレギュラーに跳ねた可能性はある…かもしれない。

【15~30分】お互いにやりたいことが見える時間

20分、最終ラインの安藤智哉から一気に左サイド裏にロングボールが送られる。

これを収めた茂平が縦に勝負を仕掛けるが、ここは川上エドオジョン智慧もやらせず。

抜き切れなかったので下げる選択で野村直輝に落とすと、更にそこからデルランまで下げる。

デルランから保田堅心に繋ぎ、そこから左に流れていた野村に繋ぐと野村が低いクロスを送る。

これを茂平がダイレクトで合わせるが…クロスが仙波大志の足に当たってコースが変わったのが影響したか、このシュートは枠を外れていく。

がこの位置にいるように、左サイド深く入ったあとにゴール前に流れていた。

その空いたスペースに野村が流れたことで、野村にボールが出た際にエド仙波もどちらも自分では無く相手に「プレスに行け」という指示を出したことでやや対応が遅れた。

エドとしてはに付いて絞ったために仙波に外に出て欲しかったところだが、仙波としては自身はボランチの位置で絞り始めたために右のポジションのエドに外に出て欲しかったところ…となるだろうか。

 

23分、群馬が奪ったところからカウンターを見せる。

小柳達司のクリアを平松宗がワンタッチで横の和田昌士に落とす。

和田から左サイドを駆け上がる川本梨誉に良いスルーパスを送ると、川本がドリブルで持ち運ぶ。

しかし安藤智哉が素晴らしい対応を見せて、ディレイでDFの戻る時間を作り出す。

仕掛けられなかった川本は一度後方の大畑隆也に下げると、大畑からファーサイドにクロスが送られる。

これを和田が頭で合わせるが…力なくキーパーに収まってしまう。

和田にはやや高いボールであり身体が伸び切った状態だったためにヘディングに威力が無かったが…このクロスは恐らくその裏に入り込んだ川上エドオジョン智慧へのものだっただろう。

和田がスルーしていればドンピシャでエドが合わせたと思われる素晴らしいクロスだった。

 

25分、吉田真那斗から弓場将輝に預けると、その裏を回って右サイド裏のスペースでリターンを引き出す。

タッチラインギリギリのところから低く速いクロスを送ると、速すぎたか…ニアの屋敷優成、中央の渡邉新太とどちらも足元を抜けてしまう。

その裏で野村直輝に当たって後方に流れてしまうが、野村が上手く身体を使って樺山諒乃介をブロックしてキープ。

弓場に落とすと、弓場が直接狙っていくが…このシュートはわずかに枠を外れていく。

正直、ここまで大分の決定力不足に救われている部分は大きい…。

 

27分、天笠泰輝から瀬畠義成に下げ、瀬畠から右の小柳達司に広げるが…このパスが瀬畠小柳の意図がズレてしまう。

失わずに小柳がダイレクトで内側の仙波大志に繋ぐが、ズレがズレを生む形で…仙波のトラップ際で奪われてしまう。

しかし奪い切れたとは言えず、ルーズボールを瀬畠が再び小柳に繋ごうとするが…これまた瀬畠小柳の意図が合わず。

回収したデルランから保田堅心へ良いパスが送られるが、ここは瀬畠小柳で挟んで阻止。

ルーズボールを仙波小柳がややお見合いに近い形で失うと、渡邉新太から左のデルランへ。

デルランの低いクロスに屋敷優成が飛び込むが合わせられず。

屋敷のマークの大畑隆也もしっかりと身体を寄せて潰していた。

DFラインがバタついてしまい、危なかったシーンと言える。

 

29分、このコーナーのキッカーは野村直輝

ニアへのボールを跳ね返すと、セカンドを保田堅心が頭で後方に下げようとするが…これが短くなったところを天笠泰輝が狙っており回収。

少しドリブルで運ぶと、キーパーの立ち位置が高かったこともあり遠目から狙っていくも…これはわずかに枠を外れてしまう。

 

この時間は見どころが盛りだくさんとなったように、両チーム共にやりたいことができていたように見える。

大分はボールを保持しながら良い攻撃を作り、決定機をいくつか作り出している。

群馬はしっかりと守ってからカウンターでチャンスを狙う、というシーンを作り出せていた。

【30~45分】アディショナルタイム0分

33分、自陣側のセンターサークルよりもやや後方で樺山諒乃介がファールを受けて群馬ボールに。

これは櫛引政敏がキッカーとなるが、まさかのここから直接ゴールを狙っていく。

これが枠の左上をしっかりと捉え、やや前にポジションを取っていたムン キョンゴンが戻りながら…ポストに身体をぶつけながら阻止するということに。

櫛引のキック力ならではのプレーだったが、枠は捉えており狙いとしては面白かった。

ムン キョンゴンがもっと慌てて…冷静な対応ができずに安易にコーナーに逃げ、コーナーが取れていたらもっと良かったが、さすがにそこまで甘くはなかったようだ。

 

40分、群馬が良い形で攻撃を見せペナルティエリア内まで侵入。

仙波大志ペレイラに倒されるがノーファールの判定となり、ここから一気にカウンターを浴びる。

吉田真那斗が運び、最後は屋敷優成がシュートを放つが…群馬DF陣も集中しておりブロックしてコーナーに。

ノーマルスピードではペレイラのファールでPKかと思ったが…リプレイを見ると確かに先にボールを突いているようにも見える…。

 

前半は45分が経過して比較的すぐに笛がなり、アディショナルタイムは0分という近代サッカーでは割と珍しい形に。

それだけボールが外に出ず、インプレーの時間が長かったと言えるだろう。

大分が優位に進めていたとは言えるが、群馬としてもしっかりと狙いを持ちそれが実現できていた前半であった。

【45~60分】セットプレー再び…。連続失点の悪癖

後半は群馬のキックオフでスタート。

両チームともにハーフタイムでの交代は無くリスタートとなった。

 

49分、ロングボール一本に渡邉新太が抜け出す。

これは先に瀬畠義成が触るも、頭で触ったボールは後方に。

このこぼれ球を渡邉が良いタッチで小柳達司をかわしてマイボールにしようとするも、ここは戻った瀬畠がスライディングでカットしてコーナーに。

 

50分、このコーナーは群馬も集中して守り、再び同サイドからのコーナーに。

2本目のコーナー、保田堅心のクロスは櫛引政敏がパンチングで弾くが、こぼれ球を野村直輝が回収。

再び左サイドの保田に広げると、保田から再びゴール前にクロスが送られる。

これも櫛引が飛び出しキャッチしたかに見えたが、空中でペレイラと接触しこぼれ球をデルランが押し込んで先制を許してしまう。

櫛引を始めとして群馬サイドがファールをアピールするも判定は変わらず…。

そして異議として武藤監督にイエローカードが出たようである。

リプレイを見ると空中ではあったものの、ボールは完全に櫛引の手に収まっており…その後にペレイラの頭がボールに当たっている。

よって櫛引ペレイラの身体の接触ではないものの、キーパーが完全に保持したボールに当たっている…ということでファールの判定が妥当だろう。

キーパーとしてはあのタイミングでボールに当たられたらファンブル(という言い方は適切ではないが)して落とすだろう。

両手でボールを掴んでいることもあり、ボールを守り切れば接触後に地面に落ちる自分の身体を守り切れない形となり…それが故にキーパーが保持したボールへのアタックはファールになっている。

キーパーチャージという反則はとうに無くなったが、手を使うという特殊性がある以上、完全にフィールドプレーヤーと全く同じ扱いではないこともまた事実である。

(フィールドプレーヤーは手を使わないため、接触後も手で身体を守れる)

ただ主審の大坪さんを擁護するわけではないが…ノーマルスピードではほぼ同時の接触に見えただろう。

また試合開始早々に櫛引がファンブルしているのも…判定に影響が出た可能性は否めない。

 

61分、大分のロングボールを瀬畠義成が頭で繋ぎにいくが…これが誰も感じておらず弓場将輝に回収されてしまう。

弓場から右サイドを開いた屋敷優成に繋ぐと、低いクロスをゴール前に。

これを野村直輝が落として、ワントラップから弓場がシュートを放つが…ミートしなかったのかブロックにいった小柳達司に当たったのか…完全に櫛引政敏がタイミングを外される形でゴールに吸い込まれて追加点を許してしまう。

瀬畠のクリアが回収された時点でDFラインに混乱があったように見える。

この辺りは後ほど。

 

この追加点後のキックオフ前に群馬ベンチが動き、平松宗に代えて佐川洸介樺山諒乃介に代えて北川柊斗を投入する。

どちらもそのままの位置に入ることになるだろう。

【60~75分】3-4-3に

67分、大分ベンチも動く。

渡邉新太に代えて長沢駿屋敷優成に代えて宇津元伸弥が投入される。

192cmの長身である長沢が入ってきたこと、更には2点差ということで大分はもっと簡単にプレーするようになるだろうか?

 

72分、群馬ベンチが再び動く。

仙波大志に代えて風間宏希和田昌士に代えて山中惇希を投入。

風間がDFラインに向けて手で3という数字を作っていることから、守備時にも3バックに変更となるだろうか?

とりあえず山中が左に入るため、川本梨誉が一つ前にポジションを移すのは間違いないだろう。

 

やはり3-4-3の形となったようで、WBが右に川上エドオジョン智慧、左に山中惇希

佐川洸介を頂点に、右に北川柊斗、左に川本梨誉という形に変化している。

【75~90分】1つ意地は見せるも…

75分、北川柊斗が右サイドで溜めを作ってから、オーバーラップした川上エドオジョン智慧に。

エドのクロスに川本梨誉が競り合い、セカンドボールを佐川洸介が折り返すも…これはクリアされてしまう。

 

78分、中央の天笠泰輝から左の山中惇希に展開。

山中のドリブルを警戒してか…対応した吉田真那斗の距離がやや遠かったこともあり、山中はクロスを選択。

これを北川柊斗が頭で折り返すと、川本梨誉がシュート…だと思うが、ミートせずに佐川洸介への絶好のパスとなる。

これを冷静に佐川が押し込んで1点を返すことに成功するが…大分のDFの対応も…なんとも言えないものを感じるところ。

やはり最後まで残留争いで苦しんだチームと言え、北川川本もなぜにあんなにフリーなのか?という状態。

山中への対応も、いつもの群馬を見ているようで…あんなに簡単にクロスを上げさせてはいけない。

とにもかくにも1点を返すが、これが4試合ぶりのゴールという…今シーズンの点の取れなさがツラいところ。

 

83分、群馬ベンチが交代を使い切り、川本梨誉に代えて河田篤秀を投入。

85分に大分ベンチも動き、保田堅心に代えて池田廉吉田真那斗に代えて薩川涼貴を投入する。

90分には大分が最後の交代を使い、野村直輝に代えて梅崎司を投入する。

大分の片野坂監督としては…本当はもっと早く梅崎を入れてあげたかったところだろうが、展開上仕方ないだろう。

 

93分、ハイボールの処理に群馬がもたつき、奪われたところから最後は宇津元伸弥に打たれるが…わずかに枠を外れていく。

こうしてアディショナルタイムの4分が過ぎ、1点を返してから勢いは出たものの2点目が遠いという形に。

決して大分も良いとは言えない内容だっただけに、これを引き分けに持ち込めない辺りが最下位で降格するチーム…という印象のゲームとなってしまった。

ピックアップポイント

61分の2失点目のシーン。

1失点目は正直言って誤審だと思うが…それ以上に痛かったのが立て続けに失点してしまった2失点目。

今シーズンは短時間に続けて失点するシーンも目立ち、これまた最後まで改善できずに終わりそうな予感となってしまった。

この試合はいつもの中塩大貴が累積による出場停止で、代わりに大畑隆也が起用された。

それもありいつものDFラインから人が変わったということが影響したか?どうにもDFラインがバタついた印象がある。

それが現れたのがこの2失点目ではないだろうか?

 

この失点は群馬が大きく右サイドに展開し、川上エドオジョン智慧を走らせたが…大分ボールとなったところから始まる。

群馬の攻撃だったこともあり、そのままエドを筆頭に高い位置からプレスにいくが剥がされて逆サイドに展開。

ペレイラからロングボールが縦に送られ、これを瀬畠義成が頭で繋ぎにいくも…誰にも合わずに再び大分ボールになってしまう。

 

まず攻撃の時間だったことで高い位置を取っていたこともあり、左のCBである大畑隆也が高い位置にいた。

そして失ってからハイプレスとなり、降りていく吉田真那斗に対応したために大畑が高い位置を取っていたと言える。

そのためペレイラからの縦パスはサイドライン際だったにも関わらず、中央の瀬畠義成が左サイドに流れて対応することとなった。

ここまでは良い、問題無い。

 

瀬畠のクリアをマイボールにするべきだったが、これが繋がらず再び大分ボールになってしまったのも仕方ない。

しかしその後の対応が問題であった。

瀬畠のクリアを拾いに行った形で大畑が内側に入り、結果的に弓場将輝が回収したために大畑は最終ラインに戻っていく。

この時の立ち位置の関係から、本来は大畑が左、瀬畠が中央だが…瀬畠をそのまま外に残し、大畑が中央に入っていく形を取る。

これは大畑が戻りながら瀬畠に対して「外」という指示を出していることが確認できる。

 

問題はその後で、ボールホルダーである弓場将輝に対して誰が行くのか明確になっていない。

形としては複数考えられるが、1つは大畑がその場に留まり弓場にプレッシャーを与える形。

中央は渡邉新太1枚でありここは小柳達司が対応しており、逆サイドは川上エドオジョン智慧が戻ってきていた。

大分としては逆サイドに野村直輝が入ってきている。

(下図参照。ボールホルダーが保田になっているが、本当は弓場)

 

そのため大畑が急いで最終ラインに戻る必要があったのか…というのは、これはチームのDFの考え方もあるので正解とも不正解とも言えないところではある。

もう一つの形としては大畑が最終ラインに戻ることで数的優位を作るため、ボールホルダーの弓場には仙波大志がフォローに行く形。

(下図参照。個人的にはこちらを推したい。保田ではなく弓場が正しい)

 

しかし大畑仙波もどちらも弓場に対してプレッシャーをかけられなかったため、瀬畠義成屋敷優成を見つつも弓場がドリブル突破した際に対応できる位置を取らなくてはならなくなった。

この位置が屋敷に対応するには遠すぎる形であり、結果として屋敷にスルーパスが送られ…瀬畠が対応できないために大畑が外に飛び出す形になる。(下図参照。保田ではなく弓場が正しい)

 

大畑の飛び出し方を見てもわかるように、屋敷にスルーパスが送られてからも大畑は一瞬中央に絞っている。

その後、瀬畠が対応できない位置なのを理解してから外に出て行く形となっているのである。

大畑としては屋敷の対応は瀬畠に指示したハズであり、なぜ瀬畠がこれだけ距離を空けてスルーパスを簡単に通されたのか疑問だっただろう。

しかし瀬畠としては仙波弓場にプレッシャーをかけてくれなかったため、弓場を放っておくわけにもいかず…裏の屋敷への対応は大畑に任せたのだろうと考えられる。

とにもかくにも大畑が飛び出したことにより(この状況では飛び出さざるを得ないが)中央が空き、このスペースを野村直輝に上手く使われた形となった。

(この図も保田ではなく、本当は弓場。申し訳ないです)

 

最後は野村の落としを弓場に打たれる形となり、ここも本来であればもう少し仙波が粘るべきポイント。

考え方は色々あり、チームのDFの約束事もあるとは思うが…映像を見て個人的に思ったのは「仙波が守備をサボった」というところ。

弓場がボールを回収したところで仙波がもっとボールに行くべきだったし、その後もゴール前に入ってくる弓場をもっと捉えておかなくてはならなかった。

立ち入りや速度的にも、十分に仙波弓場の前に入ることは可能だっただろう。

2つ続いたことで失点に繋がったと言えるだろう。

(無論、仙波だけが悪いというものではないのは付け加えておく)

仙波としても最後は弓場にボールが入ることがわかっていればもっと懸命に戻ったと思うし、それが事前にわかるわけがないのも事実。

手を抜く…というと聞こえが悪いが、どこかで体力をセーブしながらプレーしないと90分は持たないのもまた事実であり…それが重なってしまった不運でもあるが…。

MOM

この試合のMOMは大畑隆也としたい。

久しぶりの起用となったが、しっかりと中塩大貴の代役を務め上げたと言えるだろう。

23分の川上エドオジョン智慧へのクロスボールなど、この辺りは中塩にはない大畑の強みとも言えるかもしれない。

慣れない左サイドながら、左足でのキック精度も問題無いレベルでこなしており(シーズンも終わるため今更だが)大きな収穫だったと言える。

守備では恐らく中塩の方が得意だと思われるが、27分のシーンなどのように持ち前の走力を活かして身体を張ってくれた。

チームが3バックという攻撃の形を取るため、どうしてもバックパスや横パスが多くなってしまい…サイドバックだと思うと攻撃で物足りなさを感じるが左のCBだと思えば仕方ないだろう。

3バックのため両サイド(今節では小柳大畑)の攻撃参加を増やしたいが…これは誰がこのポジションに入っても足りていない部分でもある。

そう考えると久しぶりの出場で急造のDFラインということを考慮すると、大畑は素晴らしいプレーを見せたと考えている。

 

続いて佐川洸介の名前を挙げたい。

ゴールはもちろんだが、あれは本来は川本梨誉が決めておくべきシーン。

佐川はどちらかと言うと、ゴールまでの流れの方を評価したい。

佐川が入ると明らかに攻撃の勢いが増すといえ、是非ともスタートから起用してほしいところ。

もちろん平松宗のプレス能力の高さと、佐川があまり守備が上手くないことを考えると…平松をスタメンで使い流れを変えるタイミングで佐川を使う…というのは理解できるが。

次節平松が出場停止ということで、誰を起用するのかは注目したいところ。

 

最後に仙波大志の名前を挙げたい。

ピックアップポイントでは失点の責任を押し付ける形になってしまったが、試合全体を通してみれば…やはりレベルが違う。

守備の選手ではないこともあり、失点シーンは仕方ない部分もあり…彼は攻撃でバンバンと良さを見せたいところ。

守備負担を減らすためにも本当はもう一つ前、トップ下で使いたいところなのだが…前節のように群馬でそれをやると1トップが孤立してしまうのが悩ましい。

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