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【2024 J2第22節】ザスパ群馬 対 藤枝MYFC【レビュー】

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※ザスパ群馬ファンによる、ザスパ群馬贔屓のマッチレビューです。

 

第22節はホームでの藤枝MYFC戦。

前節はアウェーで岡山を相手に0-0で粘りを見せたものの、終盤にセットプレーから失点を許し敗戦。

得点力不足は改善が見えないものの、守備に関してはある程度堅守が戻ってきた印象もあります。

改善の兆しが見えているようにも見えますが…なかなかそれが結果に繋がらないのがもどかしいところ。

いい加減大きく変化を起こしても良いような気はしますが、なかなか変化も見られないのがサポーターとしてはもどかしいですね。

今節は藤枝が相手ということで、前回対戦の逆転負けを思い出すところでしょう。

今回はしっかりと借りを返し、ホームでの初勝利を得たいところ。

 

今回はそんな藤枝MYFC戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

ザスパ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
3 大畑隆也
5 川上エドオジョン智慧
36 中塩大貴
50 菊地健太
MF 6 天笠泰輝
10 佐藤亮
15 風間宏希
FW 14 川本梨誉
40 佐川洸介

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 42 石井僚
DF 24 酒井崇一
MF 17 山中惇希
22 高橋勇利也
41 永長鷹虎
FW 7 和田昌士
8 髙澤優也

 

群馬は前節から1枚を変更。

髙澤優也に代えて佐川洸介をスタメンで起用することとなった。

髙澤は気持ちは見えるのだが…どうにも戦術や他の選手と合っていない感も見え、消えてしまう時間が長いのが気になっていた。

そういった面で入れ替えてきたかと思ったのだが、どうやら練習中に足首を負傷しているようである。

大事は無いようでこの試合もベンチに入っているが、万全ではなくプレー時間を制限する…という意図もあるかもしれない。

 

そんなベンチを見ると山中惇希と永長鷹虎が久しぶりにメンバー入り。

代わって杉本竜士と平松宗がベンチ外ということになった。

どちらも交代出場で違いを作れる選手であり、自分で仕掛けるタイプの選手なので流れを変える手段として使っていきたいところ。

どちらの選手も久々のチャンスということで、しっかりと結果を残してアピールしたいところでもある。

藤枝MYFC

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 41 北村海チディ
DF 2 川島將
3 鈴木翔太
16 山原康太郎
MF 6 新井泰貴
13 大曽根広汰
19 シマブク カズヨシ
26 西矢健人
27 前田翔茉
30 芹生海翔
FW 9 矢村健

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 35 内山圭
DF 4 中川創
29 カルリーニョス
MF 10 榎本啓吾
15 杉田真彦
23 梶川諒太
FW 14 中川風希

 

藤枝は前節から2枚を変更。

中川創に代えて鈴木翔太を起用し、浅倉廉に代えて前田翔茉を起用。

これにより浅倉のいた左のシャドーに大曽根広汰が入り、大曽根のいた右WBに前田が入ることになる。

前田は常葉大卒のルーキーで、ここまで5試合に出場しているが…この試合が初スタメンということに。

 

注目は当然…前回対戦で2ゴールを奪った矢村健。

小柄な1トップということで、ハイボールの競り合いには強さがないが…色々なところに顔を出してボールを引き出すのが特徴か。

スペースがあれば個の力でシュートまで持ち込むのも魅力であり、得点力の高さも群馬としては怖いところ。

他には個人的に注目しているのはシマブクカズヨシ。

対峙するのは川上エドオジョン智慧となるわけだが、どちらも攻撃が得意な選手ということで…どちらが主導権を奪えるか…というのが大きなポイントになりそう。

どちらも守備は上手い選手とは言えないだけに、守備の時間を減らして攻撃の時間を増やしたいところだろう。

 

そして藤枝戦では毎度書いている気がするが、元群馬の川島將が主力を張っているのが嬉しいところ。

もう一人の元群馬、久富良輔は今シーズン序盤はスタメン起用が続いていたものの…12節から出番なしとなっている。(怪我などの情報は知らないが)

試合経過

【0~15分】ポストに救われる

前半は藤枝のキックオフでスタート。

3分、左サイド裏のスペースで川本梨誉がロングボールを引き出し、コーナーキックを獲得する。

このコーナーを風間宏希が中央に送り込むが、これはキーパーが良い対応を見せパンチングで跳ね返す。

このこぼれ球を佐藤亮がボレーで狙っていくも、これはブロックされてしまう。

 

12分、天笠泰輝矢村健のプレスを受けボールロスト。

矢村から芹生海翔に縦パスを入れると、芹生はダイレクトで右の川島將に広げる。

川島はそのままクロスを考えたと思うが、中の動きとタイミングが合わずに出せず。

そのままキープから更に外の前田翔茉に広げると、前田がゴール前にクロスを送り込む。

ここに芹生が合わせるが、このシュートはファーポストに当たりそのままゴールラインを割っていく。

完全にやられたシーンだったがなんとかゴールポストに救われた形に…。

DFの人数はいるのに、芹生が完全にフリーでゴール前に入ってきているのが…。

中塩大貴が絞って見るのか、その裏の城和隼颯が見るのか…ハッキリしないといけないところ。

また前田に対して菊地健太の寄せも甘く、どうにも今シーズンはあの位置から簡単にクロスを上げられているのが問題点。

以前も書いたように、寄せれば抜かれる危険度が上がるのは事実だが…ノープレッシャーでクロスを上げさせて良い位置ではないと思うのだが…。

 

15分、右からのコーナーキックを蹴るのはシマブクカズヨシ

ニアに送られたボールは城和隼颯が跳ね返すが、こぼれ球を西矢健人がダイレクトでミドルシュート。

これはアウトサイドにかかったか…かけ過ぎたのか、そのままわずかに枠の外に外れてくれる。

【15~30分】いつ以来?流れの中からビューティフルゴール

19分、自陣深い左サイドでスローインとなると、中塩大貴が縦に長いボールを投げる。

これは合わずに鈴木翔太がクリアに行くが、キックミスとなりボールは川上エドオジョン智慧が回収。

佐藤亮とのワンツーから右サイドに抜け出すと、そのままドリブルで縦に突破。

そこからDFラインとGKの間に素晴らしい低いクロスを送り込むと、川本梨誉が飛び込んでコースを変えて先制に成功する。

ワンツーで剥がしたシマブクカズヨシが懸命に戻っていたこともあり、鈴木が飛び出さなかったことが良かったか…エドはほぼノープレッシャーの突破となり中央の動きをしっかりと見れたのがポイントか?

川本の動きも完璧と言え、一度ファーで受ける動きをしてから中央ややニアに飛び込むことで山原康太郎のマークを振り切った。

いつ以来だか全く思い出せない流れの中からの得点となったが、なんとも素晴らしいビューティフルゴールであった。

相手のミスからではあるが、こういうので良いんだよを地で行く形。

手数をかけずにスピーディーにシュートまでやりきる、これで良いと思うのだが…。

 

29分、佐藤亮が中盤でファールを受ける。

これで得たフリーキックだったが、櫛引政敏が相手ゴールキーパーの位置を見て直接狙うという珍しいプレーを見せる。

藤枝はGKもビルドアップに参加するため、高い位置を取っていることが多い。

このシーンも櫛引のキックが枠に行っていたら面白かったが…やや精度を欠いて枠を外れてしまう。

【30~45分】良いカウンターを見せるも

31分、左サイドでボールを受けたシマブクカズヨシが、カットインからシュートを狙っていくがこれは櫛引政敏が正面で危なげなくキャッチ。

35分にはシマブクが仕掛けてクロスを送り込むと、大外で前田翔茉が折り返す。

中央で両チームが入り乱れる形となったが、城和隼颯がクリアする。

最終的にこのこぼれ球を当ててコーナーキックとされピンチが続くことになるが、ここはしっかりと耐えきることに成功。

群馬の右サイドを2つ続けてやられた形だが…守備対応時には川上エドオジョン智慧シマブクに負けているのが気になるところ。

逆に攻撃時にはエドが勝っているので、どちらも攻撃の時間を長く作りたいところであろう。

いかにこのサイドで守備をせずに攻撃をするか…となる。

 

42分、左サイドでフリーキックを与えるも、これを跳ね返してカウンター発動。

鈴木翔太のボールを菊地健太が頭で川本梨誉に繋ぐと、川本がそのまま縦に突破を狙う。

ここに佐川洸介も絡み、ドリブルで縦に突破していくと最後は左サイドを駆け上がった健太を使う。

しかしこのパスがやや合わずに山原康太郎が良いスライディングを見せてボール奪取に成功。

良いカウンターの形となっただけにもったいないと言えるシーンとなってしまった。

佐川は突破から自ら狙うという選択肢もあり、その判断がやや遅れたのが痛いか…。

健太を使うならもうワンテンポ早いタイミングで左に出したかったところである。

 

46分には大曽根広汰のサイドチェンジのパスを川本梨誉がインターセプト。

そのままドリブルで前に運ぶと、外を回った菊地健太を使う。

健太のクロスを佐川洸介が身体を寄せられつつも競り勝つと、枠は外れていたように見えたが北村海チディがセーブしてコーナーを獲得する。

大曽根のサイドチェンジに対して佐藤亮が(厳密に言えばファールだが)ノーファールの範疇で手で押したのもポイントか?

やや体勢を崩したことでミスキックとなり、川本が回収してカウンター。

これも速い攻めで完結させたことで、佐川のマークはCBではなくボランチの西矢健人というミスマッチを作れているのもポイント。

佐川はもちろん空中戦に強い選手だが、CBの選手と競り合うのとボランチの選手と競り合うのでは勝率が違うこともまた確かである。

【45~60分】ハーフタイムで2枚代え

後半は群馬のキックオフでスタート。

ハーフタイムで藤枝ベンチが動き、負けていることもあってかこのタイミングで2枚を変更。

新井泰貴に代えて中川風希前田翔茉に代えて梶川諒太を投入する。

藤枝としてもリーグ戦では3連敗中ということで、なんとしても最下位の群馬を相手に勝点を持って帰りたい…といったところだろう。

 

54分、藤枝が右サイドでコーナーキックを獲得すると、キッカーは西矢健人

大外で山原康太郎が飛び込むが、わずかに枠の外に外れてくれる。

ここ最近…のレベルではなく、今シーズンの早い段階からCKの群馬対策として「ファーを狙う」というのがどのチームも徹底されている。

群馬としてはなかなかここの守備対応が改善されないのが悩ましいところ。

 

61分にも藤枝ベンチが動き、川島將に代えてカルリーニョス芹生海翔に代えて榎本啓吾を投入する。

残り30分弱というところで4枚を切ってきたわけだが…これまた群馬ベンチには足りないところ。

この試合ではまだ動かなくて良いと言えるが、いつも交代が遅すぎるのは事実だろう。

【60~75分】変わらぬセットプレー対応

62分、この交代の直後のリスタート。

右からのコーナーキックを西矢健人がファーサイドに放り込むと、ここで鈴木翔太が競り勝ちファーに流し込んで同点に追いつかれてしまう。

今シーズンはなんでこんなにセットプレー弱いんだろうな…。

それもこのシーンは大外に勢いを持って飛び込んできた山原康太郎ではなく、その前でイーブンに競り合った鈴木にやられている…。

ゾーンで守っている以上、勢いを持って飛び込んでくる選手へ競り負ける…というのは仕方ない部分もあるのだが…。

確かに鈴木は目の前の城和隼颯の肩に両手をかけて飛べなくしており、それによって城和が競れなかった…というのはわかるが…その辺りの駆け引きも含めて今シーズンは弱い。

数シーズン畑尾大翔というセットプレーで攻守にスーパーな選手を見てきただけに、物足りなさが目立ってしまう。

ちなみにカルリーニョスには川本梨誉がマンマークで付き、全くセットプレーの改善をしていないわけではない。

(が、ここではなくゾーンのところでやられたので上記の書き方をしている)

 

64分、この失点を受けて…というわけではないだろうが群馬ベンチも動く。

風間宏希に代えて高橋勇利也川本梨誉に代えて山中惇希を投入する。

どちらもそのままの位置に入り、山中のシャドーは初めてとなるだろうか?

それとも、もしかしたらやや4-4-2気味の形に変わるか?

 

66分、藤枝のセットプレーだったが、良い対応で回収し佐藤亮からカウンターのチャンスになりかける。

しかし前に出し所がなく、中川風希に挟み込まれる形で奪われてしまう。

回収した梶川諒太から良いスルーパスで矢村健が抜け出すと、シュートを放つも櫛引政敏が良いセーブを見せる。

カウンター返し…という形になり危ないところだった。

 

68分、残り20分以上のタイミングで藤枝が最後の交代を使う。

鈴木翔太に代えて中川創を投入する。

鈴木は足を攣ったのかと思ったが、そのまま立ち上がることなく担架で退場となったため続行不可能の判断となったか?

アクシデントという面はあるものの、このタイミングで交代カードを使い切るくらいの思い切りの良さが群馬にもほしいところ。

 

対して群馬は70分に、佐川洸介に代えて髙澤優也を投入するのみ。

同点に追いつかれてからラインが下がり、押し込まれているだけに…佐川を下げて髙澤を入れてもキープできないと思うが…。

このタイミングで永長鷹虎も入れてボール持てる選手を増やせば、中盤で時間を作れてDFも押し上げられるように思うのだが…。

【75~90分】弾丸ミドルで再び逆転負け

79分、カウンターの形で左サイドを菊地健太が持ち上がる。

中央には佐藤亮が入り込み、ここにパスが通るが…後方から梶川諒太がナイススライディングを見せてパスカット。

そのまま両者がもつれる形となるが、ここは佐藤のファールを取られてしまう。

結果的にファールとなってしまったが、佐藤に通り切ればそのままシュートが狙えた良い攻撃であった。

更には健太にパスを出した天笠泰輝がそのまま健太の前、左サイド裏のスペースに抜け出しておりそこを使う選択肢も。

ゴール前では佐藤の他に、大外には髙澤優也も詰めてきており攻撃に厚みもあったと言える。

 

84分、左サイドで西矢健人がクロスを上げるも、ここは城和隼颯が残した後ろ足に当ててブロック。

高く上がったボールは山中惇希のところに向かい、これでピンチを乗り切ったかと思ったのだが…山中のトラップが長くなり矢村健に奪われてしまう。

矢村から右サイドの大曽根広汰に広げると、クロスを狙うがこれは佐藤亮がブロック。

高く上がったボールは菊地健太が頭でクリアするが、距離は出ずにカルリーニョスが回収される。

カルリーニョスからシマブクカズヨシに落とし、梶川諒太へと中にボールを回す。

梶川から更に横の西矢に通すと、ワントラップから強烈なミドルシュートを叩き込まれ逆転されてしまう。

…これは西矢のシュートがスーパーだった。

シュートを誉めるしかないが…やっぱりこの距離での寄せが甘いのは気になるところ。

ただ根本的には山中のところでせっかくマイボールにできたのに、ミスから再びピンチを招いたのが原因と言えよう。

今日は序盤から運動量も多く戦えている感はあったが…この時間帯になってガス欠となっている選手が増えているのも要因の1つか。

藤枝は早めのカードで運動量を保っているのに対して、群馬は交代が遅く引っ張り過ぎて運動量が落ちている…とも言える。

しかしボール奪取の矢村を筆頭に、スタートから出ている選手の運動量も群馬が負けているのもまた事実か。

 

87分、群馬ベンチが最後のカードを切る。

佐藤亮に代えて永長鷹虎菊地健太に代えて和田昌士を投入。

これで健太のいた左WBに山中惇希が降り、シャドーの位置に永長和田が並ぶ形となるだろう。

 

88分、高橋勇利也からパスを受けた永長鷹虎が、更に右サイドの和田昌士に広げる。

和田が駆け引きから、ややテンポをズラした形で左足を振り抜くも…これはキーパーが触ってコーナーキックに。

大外に髙澤優也、その少し内側に山中惇希がいただけにファーへクロスを上げても面白かったと思うが…シュートを枠に飛ばしてコーナーを獲得しているわけで、ここは和田の判断でOKと言える。

ただ…リプレイを見る限りの印象だが、トラップの段階で意図したところに止められていないように見えるのが気になるところ…。

やや流れたためにゴール前を見る余裕がなくなり、選択肢がシュートのみになってしまった…と感じるのは自分だけだろうか?

 

93分、右からのコーナーキックを得ると、キッカーは永長鷹虎

これはキーパーにパンチングされてしまうが、和田昌士が回収し中央の川上エドオジョン智慧に送る。

エドがやや右に運んでからヒールで落とすと、天笠泰輝がミドルを狙うが…これは枠を外れてしまう。

 

こうして前回対戦と同じく、先制するも逆転を許す形で敗戦となり…これで3連敗。

ホームでの初勝利が見えた時間帯もあったが、藤枝の気迫に屈した形となってしまった。

ピックアップポイント

19分の得点シーン

今回は久々に流れの中から、しかも美しいゴールが生まれたのでこれを振り返りたい。

鈴木翔太のクリアミスを川上エドオジョン智慧が回収し、佐藤亮とのワンツーで右サイドを抜けだす形となった。

試合展開でも書いたが、ここでシマブクカズヨシが追いすがっていたものの…とても対応できる距離では無かったように見える。

にもかかわらず鈴木がスライドせずに、ニアのスペースを埋めたという対応は正しかったのかが疑問。

エドがクロスを上げたタイミングを図にすると下記の通り。

 

確かにニアのスペースは埋めておきたいのは事実だが、ゴール前に入り込む群馬の選手は佐川洸介川本梨誉もマンマークで付けている。

カウンターの形ではあるが佐川には川島將が、川本には山原康太郎が付いており枚数的には1枚余りの状態。

そう考えると、シマブクは完全に間に合っているとは言えないだけに…鈴木はもう少しスライドしてエドにプレッシャーを与える対応の方が良かったかと思う。

それとも新井泰貴が猛ダッシュで帰陣しているが、間に合ってはいないため…ゴール前を2対2ではなく余らせる対応で正しいのだろうか?

 

鈴木の対応が正しかったのか間違っていたのか、この辺りは悩ましいが…結果的にこれでエドは余裕を持ってゴール前の様子を確認することが出来た。

川本が一度外に開いてニアにスペースを作り、そこから急加速でニアに飛び込む…というFWとしてはセオリー通りだが完璧な動きを見せ、エドもそこにドンピシャに合わせたという形である。

素晴らしいカウンターではあったが、書いてきたように決して数的優位ではなく…むしろカウンターにもかかわらず数的不利ではあった。

そのためピンポイントでここしかないという場面であり、出し手も受け手も同じ絵を描けたシーンと言える。

まさにビューティフルゴールであった。

MOM

この試合のMOMは川本梨誉としたい。

移籍後初ゴールということで、6試合連続のスタメン起用に応えた形となった。

ゴール前では完璧な入り方を見せ、これをきっかけに得点を量産してくれるようになってほしい…という期待を込めての選出となる。

だが、ゴールシーン以外でも相変わらずの前への推進力を見せていたのは評価ポイント。

いつも書いていることと同じになるが…この推進力そのままに更に周囲を使えるようになれば化けると思われる。

ちなみに今日は相方が(3トップと見ると相方の表現は違う気もするが)髙澤優也ではなく佐川洸介であったが、この試合を見る限りでは川本佐川との方が相性が良さそうに見える。

この辺りは今後監督がどう判断するか楽しみなポイントになりそう。

 

続いて完璧なクロスを送り込んだ川上エドオジョン智慧も名前を挙げたい。

相変わらず守備対応は怪しさもあるが、それを補う攻撃力が魅力であり90分を通して「前に前に」という姿勢を見せたところも評価したい。

個人的にはゴールシーンでは川本よりもエドのガッツポーズの方が印象に残り、言葉が正しいかわからないが「パフォーマンス」ではなく思わず心の底からガッツポーズが出てしまった…という感じで好印象。

苦しいチーム状況や、退場処分で迷惑をかけたことなどから…欲しかった結果が1つ形になったシーンのように見えた。

 

最後に永長鷹虎の名前を挙げたい。

同時に起用された和田昌士もそうだが、わずか8分+アディショナルタイムという時間、更には1点差で負けているという展開は考慮するべきだろうが…投入直後から良いプレーを見せてくれた。

和田佐藤亮が怪我で離脱していた際にチャンスがあったが、永長はほぼチャンスが与えられておらず…今日のプレーを見る限りではベンチ外はもったいないと思うのだが…。

点差、展開を考慮するべきと書いたように…相手が引いてスペースが無ければ活きないのだろうか?

練習や練習試合での評価を基にベンチ外が続いていたわけで、監督コーチからすれば使わない理由があるのだろうが…流れを変えられる選手として是非とも起用してほしいところである。

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