※ザスパ群馬ファンによる、ザスパ群馬贔屓のマッチレビューです。
第11節はアウェーでのヴァンフォーレ甲府戦。
2節続いてのアウェーゲームとなり、更には水曜日にはルヴァン杯が控えておりここから連戦となります。
前節の山口戦では4失点という大敗となり、いまだに低迷からの脱却どころか兆しも見えない暗いトンネルが続いている現状。
甲府は非常に難しい相手となるのは間違いないですが、なんとか光を見つけたいゲームとなるでしょうか。
今回はそんなヴァンフォーレ甲府戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
※普段はホームチームを左側にしますが、群馬がエンドを入れ替える選択をしました。
ヴァンフォーレ甲府
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 33 | 山内康太 |
DF | 5 | 今津佑太 |
23 | 関口正大 | |
24 | 飯田貴敬 | |
40 | エドゥアルド マンシャ | |
MF | 26 | 佐藤和弘 |
34 | 木村卓斗 | |
51 | アダイウトン | |
FW | 9 | 三平和司 |
19 | 宮崎純真 | |
99 | ピーター ウタカ |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 31 | 宮下翔 |
DF | 3 | 孫大河 |
MF | 4 | 山本英臣 |
10 | 鳥海芳樹 | |
18 | 三沢直人 | |
FW | 11 | ファビアン ゴンザレス |
15 | 飯島陸 |
甲府は前節から3枚を変更。
前節負傷交代となった澁谷飛翔の代わりに、途中交代で出場した山内康太がそのまま入ることに。
山内はこれでJ初出場に続き、初スタメンということになる。
更には試合前にはU-18から宮下翔を2種登録し、この試合でもベンチに座らせるという…GKが足りていないというアクシデントに見舞われている。
小林岩魚のところには関口正大を右から左に回し、右サイドに飯田貴敬を起用。
脳震盪で交代となっていた神谷凱士のところには、出場停止明けの今津佑太が入る。
更にはファビアン ゴンザレスとピーター ウタカを入れ替える形となっている。
注目はもちろんスタメン起用となったウタカ。
更には三平和司と…この2人にはやられているイメージしかなく、この試合でも要注意の選手となるだろう。
他にもアダイウトン、宮崎純真と前線の選手は怖いタレントが揃う。
ザスパ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | 櫛引政敏 |
DF | 2 | 城和隼颯 |
3 | 大畑隆也 | |
29 | 田頭亮太 | |
36 | 中塩大貴 | |
MF | 5 | 川上エドオジョン智慧 |
7 | 和田昌士 | |
10 | 佐藤亮 | |
15 | 風間宏希 | |
22 | 高橋勇利也 | |
FW | 23 | 平松宗 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 42 | 石井僚 |
DF | 24 | 酒井崇一 |
MF | 6 | 天笠泰輝 |
FW | 8 | 髙澤優也 |
9 | 北川柊斗 | |
17 | 山中惇希 | |
40 | 佐川洸介 |
群馬も前節から3枚を変更。
石井僚に代わり櫛引政敏がスタメンに復帰。
酒井崇一と大畑隆也を再び入れ替え、天笠泰輝のところに風間宏希が入ることとなった。
天笠がベンチに入ったことにより、玉城大志が弾き出される形となってしまった。
石井は好パフォーマンスを見せていたと思うが、前節守護神の櫛引が復帰しており…更には4失点ということを考えると入れ替えとなるだろう。
年齢的にもこれから更に成長して、是非とも櫛引の次の守護神の座を奪い取って欲しいと思う。
次に酒井と大畑だが…正直言って何を考えているのか全くわからない。
前節の出来を見て酒井を外す理由がどこにあるのだろうか?
個人的には大畑を中央に移し、右に酒井を試してほしいと思っているが…センター城和は大槻監督の絶対に譲れないポイントなのだろうと感じる。
そのため城和をセンターで使うことは意図はわかるものの…今回酒井から大畑に戻した理由が全くわからない。
天笠は前節のパフォーマンスを考えると外れるのは仕方ないと言え、前節ベンチ外だった風間が復帰する形に。
風間が前節ベンチ外だった理由は不明だが、とりあえず今節スタメンとなっていることから怪我ではないことが何よりと言える。
しかし…個人的には玉城にチャンスを与えて欲しいと思ってしまう…。
試合経過
【0~15分】開始10分で試合終了
前半は甲府のキックオフでスタート。
コイントスは群馬が勝ったようで、エンドを入れ替える選択をした様子である。
この試合は4月にしてはやや気温が高めのコンディションとなった。
5分、宮崎純真と飯田貴敬で右サイドを攻略。
飯田のクロスにピーター ウタカが合わせるも、これは大畑隆也がブロックしたものの…こぼれ球はウタカの足元に。
これをそのまま詰め込まれ、早々に先制を許してしまう。
ゾーンだからある程度は仕方ない部分もあるが…城和隼颯のポジションがややニアに寄りすぎか?
田頭亮太がアダイウトンを、大畑隆也が三平和司とウタカの2枚を見る形になってしまっていた。
枚数は足りていたので城和がウタカを見る形が取れていれば…と思わなくもない。
8分、群馬が後方でパスを回していたが城和隼颯から右サイド裏にロングボールが送られる。
ここに飛び出した田頭亮太はオフサイドの判定となってしまうが…今シーズン城和からこういった効果的なロングボールが出たのは初めてではないだろうか?
戦術上3CBの距離が近いのだが…センターの城和が両CBかボランチにしかパスを付けておらず、この距離が近いために相手のプレスが揺さぶれない(2度追い3度追いできる)
両CBからは時折長いパスが出ていたが、城和からもこのように1つ飛ばしたパスが欲しい…というのは以前書いた通り。
これはオフサイドになってしまったものの、続けていきたいところである。
9分、高橋勇利也から川上エドオジョン智慧にパスが出たところで…エドが足を滑らせてしまう。
宮崎純真が身体を入れてボールを奪いにいったところで、こぼれ球を三平和司が回収し縦パスをピーター ウタカに送る。
ウタカは一気に中に進路を持っていくと、中塩大貴は予想外となったか…一気に剥がしかけられ城和隼颯がフォローに。
しかし城和も中に交わされかけたことで大畑隆也もスライドすることとなり、結果的に3枚がウタカに釣られる形となり左サイドのアダイウトンがフリーになってしまう。
ここに丁寧なパスが送られ、フリーのアダイウトンがこれまた丁寧に流し込んで追加点を許すことに…。
確かにウタカは規格外の選手かもしれないが…2枚で止められずに3枚目が…というのは情けないの一言。
中塩のところはまだしも、城和のところで更に中に(中もマイナスならまだしもゴールに向かって入られているのが痛い)切り込まれるというのは…。
ちなみに起点はエドが足を滑らせてしまったことからだが…この試合はエドに限らず群馬の選手が足を滑らせるシーンが多かった印象もある。
12分、右からのコーナーキックのピンチを迎えると…放り込まれたボールは大畑隆也が跳ね返す。
しかしこれがアダイウトンの足元に入り、ワントラップからシュートを打たれてしまうが…わずかに枠の外に外れてくれる。
13分、ゴールキックで櫛引政敏がロングボールを入れる。
このボールは平松宗が競り勝つも…ボールは落ち着かず空中で前に後ろに行ったり来たりとなる。
最終的に佐藤和弘が頭で宮崎純真に繋ぎ、宮崎がこれをダイレクトで木村卓斗へ。
木村もダイレクトで縦の三平和司に付けると、三平も後方から潰されながらもダイレクトで横のピーター ウタカに落とす。
ウタカもダイレクトで右サイドを駆け上がる宮崎にスルーパスを送ると、宮崎が一気にドリブル突破。
最後は中に切り込もうとしたところで、城和隼颯が後ろ足を伸ばして突くことに成功するも…ボールは木村のところにこぼれてしまう。
木村がダイレクトでシュートを狙うが、これは櫛引政敏がファインセーブを見せる。
こぼれ球に木村、櫛引、更には中塩大貴がなだれ込み接触となるが…櫛引がボールを抑えて攻撃を終わらせる。
(結果的には木村のファールを取ったようである)
流れるようなダイレクトのパスワークだったが…群馬でも見たいのはこういうサッカーなのだが…。
【15~30分】弱すぎるセットプレー
18分、右サイドでコーナーキックを与えると佐藤和弘のボールはニアに送られる。
このボールを三平和司が競り勝ち、ファーサイドに送ったのか…シュートを狙ったのかは定かでは無いが…そのままファーサイドのネットに吸い込まれて追加点を許してしまう。
平松宗の上を超え、ピンポイントで三平に入る良いボールだったが…とにもかくにもセットプレーが弱すぎる。
現代サッカーはセットプレーが1番の得点機会…なんてことも言われるが、それにしても弱い。
昨シーズンもセットプレーからの失点は多かったが、セットプレーから得点が取れていたのが救いだったが…。
今シーズンは取られるが取れない…という最悪の状態になっている。
22分、佐藤亮が中央でボールを受けると右足でミドルシュートを狙っていくも枠の外に。
既に3点差となっていることもあり、積極的にシュートを狙っていく姿勢は評価したいものの…選択肢がこれしかないというのが大問題。
佐藤より前には平松宗が1枚しかおらず…2CBがしっかりと対応している状態。
田頭亮太が佐藤の裏をオーバーラップし始めるも…タイミング的には間に合っておらず…。
それ以外には後ろに下げるしかなく、後方から作り直すかミドルで終わらせるかしか選択肢が無いのである。
とにかく後ろに重心が重過ぎるのが問題となっているが、顕著に表れたシーンと言えるだろう。
リーグ戦のため得失点も大事ではあるが…既に3点差となっているのにこんなに後ろに重いままでどうするのか…。
27分にも右サイドを崩し、佐藤亮が左足でクロスを送り込むも…これは直接キーパーにいってしまう。
このシーンも同様で、クロスまでは辿り着いたものの…中央でゴール前に入っているのは平松宗の1枚。
佐藤の左足の精度は高いが…もっとゴール前に人数をかけないとクロスが合うわけもない…。
28分には大畑隆也から右サイド開いた佐藤亮にボールが送られ、佐藤が縦に仕掛けてクロスを送る。
ファーで和田昌士が飯田貴敬の前に飛び込み頭で合わせたものの…枠の外に外れてしまう。
外れてしまったが…これは先ほどまでとは逆に人数をかけられたのが特徴。
ニアに平松宗、中央に高橋勇利也、ファーに和田、更にはその外に川上エドオジョン智慧も詰めており、こういった形を多く作りたい。
この後のゴールキックの前に群馬ベンチが動き、田頭亮太に代えて山中惇希が投入される。
この交代はボールが持て、ドリブルで持ち運べる山中を使いたいというもので…決して田頭が悪かったからというものではないだろう。
田頭よりもエドの方が攻撃的な選手ということで、エドが残り田頭が外れたと言える。
ゲームの展開上仕方なく、戦術上も納得はできるだろうが…田頭としてはフラストレーションの溜まる交代になってしまったか。
【30~45分】流れを掴むもゴールは奪えず
33分、大畑隆也がややボールを持って運んでから、ロングボールをDFライン裏に送り込む。
ここにオンサイドで佐藤亮が飛び込み、ダイレクトでゴール前にグラウンダーのクロスを送り込むが…ここに滑り込んだ平松宗は合わせられず。
決定的なシーンであり…佐藤はしっかりと中を確認して右足ながらもピンポイントのクロスを供給。
平松もしっかりと入り込んでいながら…空振り気味に終わっているために「何やってるんだ!」という声が聞こえそうなシーン。
しかしリプレイで見ると…恐らく佐藤のクロスをGKが触ってややコースを変えていると思われる。
結果的には残念なシーンとなってしまったが、佐藤の抜け出し、大畑の良いキックと、これは続けていきたいところ。
こうやって裏を効果的に取るからこそ、いつもやっている後ろからのビルドアップも意味が出るというものである。
38分、右サイドでコーナーを獲得するとキッカーは佐藤亮。
ファーに送られたボールを大畑隆也が競り勝ったものの…これはゴール方向ではなく、再び佐藤のところに。
佐藤がもう一度上げ直したボールは三平和司に跳ね返されるが、中塩大貴が頭で再びゴール前に。
これを高橋勇利也がアウトサイドで落とし、バウンド際を大畑がシュート。
これはブロックされてしまうが、こぼれ球を城和隼颯がダイレクトで左足で狙うも…残念ながらキーパーの正面に。
なんとも今シーズンの群馬の流れの悪さと言うか…持ってなさを象徴するようなシーンとなってしまった。
42分には佐藤亮からのスルーパスを中央から右サイド裏に流れた高橋勇利也が受けると、浮き球で内側の川上エドオジョン智慧へ送る。
これをエドがファーサイドにクロスを送り、山中惇希がワントラップから右足を振っていくも…これもキーパーの正面に。
3点差になったことで甲府のプレスが無くなった(整えて守ってカウンター狙いになった)ことが大きいが、この時間はしっかりといい攻撃を作り出してゴールに迫れていた。
恐らく山中惇希の投入の際に、そういった指示も同時に託したと思われるが…こういったサッカーを最初からしてほしいもの。
またこの試合という意味では、この自分達の時間帯で1点も取り返せなかったのが痛かったと言える。
【45~60分】取れそうで取れない得点
後半は群馬のキックオフでスタート。
ハーフタイムで追う立場の群馬が動き、平松宗に代えて佐川洸介を投入する。
46分、ゴールに近い良い位置で山中惇希がファールを受けてフリーキックを獲得する。
このセットプレーは甲府DFに跳ね返されてしまうも、最終的にセカンドボール(サードボール?)を回収した中塩大貴から大畑隆也に送り、大畑がファーサイドにクロスを送る。
これを佐藤亮がフリーでボレーで合わせるが…アウトサイドにかけ過ぎてしまって枠の外に。
この試合は大畑から良いボールが出ているが…得点が取れそうで取れない…。
50分には佐藤和弘から一気に右サイド裏のスペースにロングボールが送られ、ここに宮崎純真が走り込む。
山中惇希が対応したが…先に触れると判断して触れなかったか…結果的に宮崎にワンタッチで抜け出されてしまう形になってしまう。
キーパーと完全に1対1の形となってしまうが、ここに中塩大貴が滑り込んでシュートをブロックしコーナーに。
中塩は気迫や気合いといった物を前面に押し出すタイプでは無く、どちらかと言えばクレバーな印象の選手だが…素晴らしい気合いの入ったスライディングブロックを見せてくれた。
点差的にどうしても前がかりになり、こういった裏を取られるシーンが増えることになるが…このようにしっかりと耐えて再び攻撃を狙っていきたいところ。
59分には左からのコーナーを獲得し、佐藤亮がファーサイドに送り込む。
これは合わなかったものの、こぼれ球を風間宏希がミドルで狙い再びコーナーを獲得する。
前半の終盤からこの辺りまでは群馬が自分達の時間を作れたものの…1点が遠くなかなか得点を奪えずに時間が過ぎていく。
【60~75分】ダメ押しの4点目
61分、山内康太からのロングボールは城和隼颯がフリーで胸トラップからマイボールに。
しかしこれを中塩大貴に下げるところを完全にピーター ウタカに狙われており、ウタカに抜け出されてしまう。
タッチがやや長くなったこともあり、櫛引政敏も飛び出したものの…スライディングを交わされ無人のゴールに流し込まれてしまう。
櫛引のスライディングもやや中途半端な感があったが、間に合わないと判断してPKを避けるために足を伸ばしきらなかったか?
バックパスが完全に狙われていたのが全てであり、難しい角度ながらもしっかりと流し込んだウタカを誉めるべき…となってしまった。
63分、佐藤和弘からの縦パスを三平和司が横の宮崎純真に落とす。
宮崎もこれをダイレクトでDFライン裏に送るとピーター ウタカが抜け出す。
櫛引政敏が飛び出したが交わされ、ウタカと競り合った大畑隆也も切り返しで外されてしまうが、ここからのシュートはわずかに枠の外に。
ハットトリックを逃したウタカは頭を抱えて悔しがる。
大畑がウタカと競り合っていたため、このシーンは櫛引が飛び出す必要は無かったと思うが…。
久々の起用ということでDFとの連携面が低下している…という見方もあるが、どちらかと言えば自身の責任の無いつまらないミスから4失点していることで集中力が切れている印象も。
65分、群馬ベンチが動き和田昌士に代えて北川柊斗を投入する。
0-4にもかかわらず…ここで北川1枚の投入で髙澤優也を残した理由を教えてほしいところ…。
このゲームを捨てて、水曜に行われるルヴァン杯のために髙澤を温存したのかと思ってしまうが…。
この交代により守備が4-4-2に変更されるが、攻撃時には3バックのまま。
開幕時と同じ可変システムとなったようである。
68分、佐藤亮のパスミスを回収され、三平和司から左サイドのアダイウトンに展開。
オーバーラップを囮に自らミドルシュートを狙うも、これは櫛引政敏がファインセーブでコーナーに逃れる。
【75~90分】1点返すも…
72分、佐藤亮が足を滑らせたところでボールを奪われてしまう。
ここは風間宏希がファールで速攻を止めるが、早いリスタートからロングボールを送り込まれて結果的に速攻の形に。
ここにアダイウトンが抜け出すが、櫛引政敏が飛び出すも触れず…。
遠めからアダイウトンがシュートを狙っていくも、威力なく戻った中塩大貴が回収して難を逃れる。
2つ続けて櫛引がロングボールへの飛び出し対応を誤っており、ちょっとこれは頂けないところ。
とは言えこの4失点を考えると冷静な判断もできなくなるか…。
74分に甲府ベンチが動き、アダイウトンに代えて鳥海芳樹、三平和司に代えて飯島陸を投入。
81分には群馬が最後の交代を使い、佐藤亮に代えて髙澤優也、川上エドオジョン智慧に代えて酒井崇一を投入する。
守備は4枚のまま、右から大畑隆也、酒井、城和隼颯、中塩大貴となる。
髙澤は北川のいた左側のFWに入り、北川が佐藤のいた右のSMFとなるようである。
87分、中塩大貴のロングスローからチャンスを作る。
一度は跳ね返されるも回収した山中惇希から再び中塩に落とすと、中塩はクロスをファーサイドに送り込む。
これを大外から北川柊斗が合わせると、エドゥアルド マンシャが足で触りコースが変わったことで山内康太もキャッチできず。
ここに佐川洸介が詰め込むが、わずかな差で先にピーター ウタカに触られてしまう。
88分、甲府が最後の交代を使い、宮崎純真に代えてファビアン ゴンザレス、佐藤和弘に代えて山本英臣を投入。
94分、右サイドのでスローインを獲得すると、田頭亮太がいないこともありこちらも中塩大貴がスローインを担当。
それほど高い位置とは言えないポイントだったが、中塩のロングスローはゴールエリアまで伸びる。
ここに佐川洸介、エドゥアルド マンシャ…更には両チーム複数で競り合うが誰も触れずボールは抜けてバウンド。
ここに髙澤優也が頭から飛び込むも、山内康太が右手一本で弾く。
しかしこのこぼれ球を北川柊斗がダイレクトで左足を振って1つゴールを返すことに成功。
アディショナルタイムも4分ということもあり、結果的にこのゴールを持って試合が終了となった。
ロングスローが誰も触れず抜ける…というラッキーはあったものの、そこに髙澤がしっかりと詰めていたのが1つ。
髙澤がコースを変えられたのかは定かではないが、これにより山内も触るのが精いっぱいとなったと言える。
そして北川は気持ちの入った見事なシュートだった。
結局1-4の大敗となったが、中塩のロングスローがかなり有効というのが唯一の収穫だろうか?
ピックアップポイント
戻っていく戦術
2試合続けての4失点となったが、無得点はやっと止めることができた試合となった。
しかし気になるのは戦術がまた以前に戻ってきている印象があること…。
開幕から結果が出ずに、可変システムを止めロングボールも増やしたことで…結果には繋がらないものの内容の向上は見られていたのだが…。
この試合は再び後方から繋ぐことにこだわり、自分達のミスからゲームを難しくしたと言える。
前節では積極的にゴール前に顔を出していた高橋勇利也が、今節ではあまりゴール前に顔を出せないなど…開幕当初の後ろに重すぎるサッカーが返ってきた印象が強い。
北川柊斗投入後は守備時に4-4-2に戻り、機能しなかった大畑隆也のWBという可変システムに戻ったのも気になるところ。
DAZNでは甲府の4バックに対してFW2枚を当てたいのではないか?という解説があったが、それであれば3-5-2にすれば良いだけの話。
ここには色々な意図はあるのだと思うが…どうにも迷走している感が否めないだろう。
現状3-4-3だが、実質のところは後ろは5枚で守る形となっており5-4-1が正しいと言える。
それだけに後ろに重心が重過ぎて、サイドを抉ったとしても中央が1枚しかいないという状況になっている。
更に厳しく言えば5枚いても守れていないわけで…。
せっかく少し内容に改善が見られてきたのに、再び以前のやり方に戻ってきてしまっているのはどういうことなのだろうか?
この試合は甲府のダイレクトが続く流れるようなパスが見事だったが、群馬でもこういったシーンが見たいもの。
バックパスが悪なわけではないが、甲府のパスはほとんどが前向きだったのが印象的と言えるだろう。
群馬はまず横と後ろにパスの矢印があり、どんどんと後ろが重くなってしまい…せっかくサイドを抉ったとしても中が1枚しかいないという事態に。
奪ったところからショートカウンターを発動したとしても、途中で後ろに下げてしまって相手の守備陣形が整ってしまうことが多い。
整った守備陣形を崩せるビルドアップがあるのならいざ知らず…ハイプレスでミスから失って…というビルドアップなのである。
カウンターでのゴールは1点だが、相手の整った守備を崩せば2点貰えるのなら今のやり方を続ければ良い。
しかしサッカーはどんな形であっても1点は1点。
もはやタイムリミットは過ぎ、ここでやり方を変えないと間に合わないと思われるが…果たしてクラブはどういった判断をするのだろうか?
MOM
この試合のMOMは中塩大貴としたい。
ロングスローが今後も有用になるだろう。
次いで得点を取った北川柊斗の名前も挙げたいが、得点シーン以外はもう一息といったところか。
この1点を機に調子を上げていくことに期待したい。
正直スコアも中身も圧倒された試合と言え、選手の良かったところを挙げるのも難しい試合であった。
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