※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。
待ちに待った新シーズンの開幕。
群馬としては例年以上にメンバーが残ったと言えるかもしれませんが、大前元紀や青木翔大などの主力選手が移籍となりました。
また監督も交代となり、2022シーズンのザスパはどんなチームになるのか?
そんな期待と不安の入り混じる開幕戦、モンテディオ山形戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
ザスパクサツ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | 櫛引政敏 |
DF | 2 | 城和隼颯 |
3 | 畑尾大翔 | |
8 | 岩上祐三 | |
25 | 小島雅也 | |
MF | 7 | 加藤潤也 |
10 | 田中稔也 | |
33 | 細貝萌 | |
FW | 11 | 深堀隼平 |
24 | 光永祐也 | |
30 | 山根永遠 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 1 | 清水慶記 |
DF | 4 | 川上優樹 |
MF | 6 | 内田達也 |
14 | 白石智之 | |
15 | 風間宏希 | |
41 | 中山雄登 | |
FW | 23 | 平松宗 |
まず個人的に驚いたのがGKの櫛引政敏。
もちろん実力・実績面ではスタメンでもおかしくはないのだが、昨年あれだけ当たっていた清水慶記を押しのけて開幕スタメンを獲得したのかと…。
開幕戦が古巣である山形であり、作シーズン出番が無かったということで気合も入っているだろうから…その辺りも考慮された可能性も。
とりあえずこの守護神争いは第2節でも注目したいところ。
そして岩上祐三がDF登録となり光永祐也がFW登録ということで4-3-3も予想はしたものの、中盤3枚にするにはセントラルハーフの人選に疑問が残る状態。
これは蓋を開けてみれば、やはり光永が左サイドバックに入り岩上がボランチに入るフラットの4-4-2となった。
また、大武峻の退団により畑尾大翔の相方争いにも注目していたが…ある意味予想外となった城和隼颯の起用。
そしてベンチには川上優樹が復活し、渡辺広大はベンチ外ということで…ここは予想が大きく外れた部分である。
ベンチと言えば風間宏希がベンチスタートという贅沢さであるが、サイドバックが1人もいないのが気になるところ。
中山雄登もベンチにいることから、内田達也はセンターバックでの起用も計算に入れていると思われる。
モンテディオ山形
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 1 | 後藤雅明 |
DF | 2 | 山崎浩介 |
3 | 半田陸 | |
21 | 吉田朋恭 | |
31 | 木村誠二 | |
MF | 15 | 藤田息吹 |
17 | 加藤大樹 | |
18 | 南秀仁 | |
24 | 横山塁 | |
FW | 10 | 山田康太 |
33 | 木戸皓貴 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 23 | 藤嶋栄介 |
DF | 6 | 山田拓巳 |
19 | 松本怜大 | |
MF | 7 | 岡崎建哉 |
22 | 河合秀人 | |
25 | 國分伸太郎 | |
FW | 11 | 藤本佳希 |
対する山形はクラモフスキー体制2年目。
注目としては退団となったヴィニシウスのところであり、ここは横浜F・マリノスから完全移籍で加入となった山田康太が背番号10を付けて入ることに。
更には東洋大学からの新戦力である、横山塁が開幕スタメンを掴んだ形となった。
他にはFC東京から加入した木村誠二がCBに入る、といったところか。
個人的にはボランチの藤田息吹が、褒め言葉の意味で「とても嫌な選手」だと思っている。
気付くとゴール前の危険なところに顔を出しているというタイプであり、なかなか流れの中で捉えるのが難しい選手。
通算成績を見ると205試合で7ゴールと得点こそ少ないものの、得点の1つ2つ前のプレーを危険なところで見せる選手だと思う。
試合経過
開始早々出足の良い群馬
前半は群馬のキックオフでスタート。
スターティングメンバーが記載されたシートでは、岩上祐三がDF登録となっており、光永祐也がFW登録ということで…4-3-3のフォーメーションも予想はしたが…始まってみると昨年同様の4-4-2となった。
4-3-3であれば風間宏希がベンチというのが不思議だったので、まぁここは驚くこともなく予想の範疇。
そして登録との違いということでは、加藤潤也がFWに入り、山根永遠が左サイドハーフに入っている。
0分、開始早々に田中稔也からの良いパスで小島雅也が右サイドをえぐる。
これを小島がダイレクトでグラウンダーのクロスをゴール前に供給!
しかもこれが入り込んだ加藤潤也にドンピシャで合ったものの…合い過ぎたのかKJはまさかの空振り…。
20秒で先制点かと思われるシーンであった。
その後も各選手ともに出足が非常に良く、特に最前線の2人のプレスの良さが目立つ。
更には攻守の切り替えが早く、まだ5分ではあるものの…特に守備面での約束事が徹底されている印象を受ける。
キャンプ効果か、大槻監督は短期間でチームの方針を浸透させてきた…と言えそうで、今シーズンの期待も高まるというもの。
10分には山形が群馬の右サイドを攻略。
横山塁のトラップが少し大きくなったところを狙いに行ったか、光永祐也がボールを狩りに行くも交わされてしまい、中央の木戸皓貴に通されてしまう。
木戸はアウトサイドでボールを後ろに落とし、山田康太がダイレクトでシュートを打つも…これは大きく枠を外れて助かる形に。
15分には降りていた山田から、南秀仁が左サイドで受け、その南は中央の木戸皓貴に良いパスを通す。
正直…これは木戸自身も予想していなかったと思われ、その前の人間の動きでポッカリと空いたところを南がよく見ていたと言える。
受けた木戸はそのまま個の力でシュートまで持っていくも、城和隼颯がしっかりと対応したこともあり枠を大きく外す形に。
高い位置が取れる両サイドバック
16分には田中稔也の良い裏抜けに、岩上祐三がロングパスを合わせる。
抜け出した稔也はダイレクトでクロスを送るが、バウンドが合わなかったことで少し時間がかかり…DFの戻りが間に合う形でブロックされコーナーキックへ。
18分には左サイドバックの光永祐也が突破からのクロス。
これは中には合わなかったものの、抜けたボールを右サイドバックの小島雅也が再びクロスを供給。
これはゴールキーパーにいってしまうが、ここまでの時間で両サイドバックが高い位置を取れているのが印象的。
昨シーズンもそうだったが、群馬の調子の良い時は両サイドバックが高い位置を取れている。
今日は山形も2トップということで、両CBとボランチの1枚の3人で数的優位を作りボールを回すという形。
ビルドアップに両SBが関わらないことで高い位置を取れている…ということもあるだろう。
そしてこれが今シーズンの基本的な形になるのかもしれない。
27分には群馬の左サイド、光永祐也の裏に通される形でパスが出てしまう。
しかしここはペナルティエリアを飛び出して、ゴールキーパーの櫛引政敏がスライディングで対応。
このプレーはリスクを伴うので正直言って好みが分かれると思うが、櫛引は守備範囲の広さを見せつけたと言える。
良い悪いではないが、清水慶記であれば恐らく飛び出していないであろうタイミングだと思う。
レベルは拮抗しているもののこれまたタイプの違う選手ということで、守護神争いも白熱しそうな予感を感じさせる。
圧巻!いつ以来の流れるようなゴール
33分、自陣で受けたファールからのリスタートを櫛引政敏が蹴る。
右サイドで小島雅也が頭で競り、落としたボールを田中稔也がキープしようとするも…少しファール気味でボールを失う形に。
これはノーファールのジャッジとなり、ベンチからは罵声が飛ぶことになるが…。
そしてすぐに岩上祐三がフォローに入るも交わされかけるが、ここは細貝萌がスライディングタックルで阻止しレフェリーに怒りのジェスチャーを見せる。
細貝らしいプレーであり、この闘争心が彼の持ち味であり、ここ数年の群馬に足りていなかった気迫であるが…レフェリングへの不満でつまらないカードをもらわないように…とだけは思うところ。
正直この試合は90分通して、両チームともにフラストレーションの溜まるようなジャッジが多かったのは事実であるが。
続く34分には高い位置で深堀隼平がパスカットに成功。
一気にカウンターを仕掛ける形で、加藤潤也にパスを送る。
KJはそのまま左サイドを駆け上がる山根永遠を使い、山根が左サイドを切り裂く。
起点となった深堀がゴール前に走り込み、山根からのクロスに飛び込むが…これがわずかに合わず…。
しかし切れ味の鋭いカウンターをやりきった、ということは高評価と言えるだろう。
39分には群馬の左サイド裏にパスを通され、クロスを上げられてしまうが…これは櫛引政敏がパンチングでクリア。
ちょっと光永祐也の裏を使われるシーンが目立つのが気になるところ。
ポジショニングが良くないのか、攻守の切り替えが悪いのか…相手の動き出しに追いついていない印象がある。
恐らく昨シーズン光永が冷遇されたのはこの辺りだと思われるが、彼の持ち味は攻撃面であることも事実。
この辺りは監督がどういった評価をするのか、というのも気になるところではある。
個人的には少し我慢して使い続けていけば多少は改善するだろうと思うのと、あのクロスはやはり魅力的であろうと思う。
そして41分、待望の先制点が生まれる!
自陣、畑尾大翔からのフィードを右に開いていた小島雅也が受ける。
インナーラップで右サイドの裏を抜ける田中稔也に送り、稔也はマイナスのグラウンダーのクロスを送る。
ペナルティエリアすぐ外に走りこんできた岩上祐三が、ダイレクトでこれを左に流し加藤潤也へ。
KJは更に左サイドの裏を抜ける山根永遠に優しいパスを送り、山根がダイレクトで左足で合わせて先制!
流れるようなパスワークであり…ちょっといつ以来かと思うような完璧な崩しを見せてくれた。
このプレーは後ほど振り返りたい。
この得点のあとに大槻監督はしきりに時計を指さしているのが印象的だった。
恐らく残り時間を考えろということであり、残り5分なので無理して攻めずにきっちり1点リードしたまま帰ってこいという指示と思われる。
そしてそのまましっかりと守りきる…だけでなく、不発となったもののカウンターを見せるシーンもありタイムアップとなった。
守備の要は2トップ?
後半は山形のキックオフでスタート。
両チームともにハーフタイムでの交代は無い。
前半でも思ったが、この試合の2トップは非常に守備が上手い!
青木翔大が抜けたことが心配だったが、正直深堀隼平の守備はかなり高いレベルにありそうである。
ボール奪取力はそれほど高いわけではなさそうだが、最前線のFWの守備に求められるのはそこではなかろう。
加藤潤也と共に、相手のCBに行くべき時にはガツンと行き、行かない時には背後の両ボランチ(藤田と南)の位置を気にしてポジションを取る。
特にこのポジション取りが良く、これにより山形のCBの2人は出しどころが限定されてしまっている。
試合開始直後は激しいプレスを見せたので、これがどこまで持つのか?プレスが甘くなってからズルズルやられるパターンか?と心配したが、ペース配分も問題ないだろう。
気になるのはこれは単に深堀とKJが上手いのか、それともチームとしてこの形を徹底しているのか、ということ。
後者であれば今シーズンはかなり楽しいことになりそうな予感がする。
52分には細貝萌が早い寄せからボールを奪取。
それを右サイドの小島雅也に繋ぎ、小島は早いタイミングで裏に抜け出した深堀隼平にクロスを送る。
これもわずかに合わず…という形になったが、前半に続いて深堀は2つ目のシーン。
なるほど、深堀はこういった裏抜けが上手いタイプの選手か。
抜け出すタイミングでボールを要求しているし、小島もそれを理解してボールを送っているということで、これは攻撃面の連携も昨シーズンより面白くなりそうな予感。
相手の2CBのラインもズレていたのでオフサイドも無く、通れば1点が期待できたプレーだった。
59分には追う山形がまず動く。
木戸皓貴に代えて藤本佳希、横山塁に代えて河合秀人と2枚替え。
代わった選手はそのままのポジションに入るようである。
まさかのサイドバック川上
山形は最初の交代を行ったものの、システム的には変更はなくやるべきことは変えてこない印象。
しかし上手くいっているわけではなく、68分に2回目のカードを切ることに。
吉田朋恭に代えて山田拓巳を投入し、これも恐らくポジションはそのままになるだろう。
やり方は変えてこない…と言ったものの、南秀仁が2CBの間に下りてビルドアップに加わるようになったのが違うところ。
やはり群馬の2CFの守備が良いので、ボランチが1枚降りて後方で3対2の数的優位の形を取らざるを得なくなったのだろう。
69分には畑尾大翔の良いフィードを加藤潤也が技ありのトラップ。
そして左サイドの裏へ抜け出した深堀隼平を使う。
サポートに入った山根永遠に預け、山根は中に入り込んだ加藤にパスを通すが少しトラップが流れてしまう。
しかし失ったものの山形のパスミスもあり再び回収に成功し、岩上祐三から再び左サイドの山根にボールが入る。
山根は1対1を仕掛け、半歩交わしたところから左足でクロスを供給。
と思いきや、これがシュートだったのかバーを直撃し残念ながら枠の外に。
位置的にはクロスだと思うが…ボールの軌道的には狙ったようにも…。
これは本人しかわからないだろうが、「狙いました!」と言われたらそれはそれで納得してしまうレベル。
71分には群馬も最初の交代カードを切り、深堀隼平に代えて平松宗を、光永裕也に代えて川上優樹を投入。
小島雅也が左にスライドし、3バック気味にするのかとも思ったが…どうやら川上が右サイドバックに入る模様。
少し右サイドを使われているので、本来CBという対人の強い川上を入れる…ということか?
逃げ切りにはまだ時間が早いが、攻撃時はあまり上がらず3バック気味にして守備固めという面もあるかもしれない。
平松は青木に代わる長身のFWということになるであろう。
試合の展開的にも、押し込まれたボールをクリアした際に溜められるプレーを期待したいところ。
集中力途切れず!開幕白星
刻一刻と残り時間が短くなるにつれ、少しずつ押し込まれる時間が長くなってきた。
1-0という状況のため仕方のない部分はあるが、疲労か精神的なところか…少し下がり気味になってきている印象を受ける。
特に細貝萌の位置が低くなってきているのが気になり、その前のスペースを藤田息吹に使われている。
83分には群馬も2回目の交代を行い、田中稔也に代えて風間宏希を投入。
さてシステムを変えるのか上手くいっているのでこのまま行くかというのが気になったが、風間はそのまま右サイドハーフに入ったようである。
本職ではないだろうが、やはり上手くいっているのでシステムは変えずに…ということになるだろう。
そう言えば本職ではないで思い出したが、ここまで川上優樹は非常に良いプレーを見せている。
守備面ではCBらしく固い守備を見せているし、攻撃参加では良い上がりを見せているのが印象的。
ベンチにサイドバックがいないのが試合前は気になったが…もしや川上は本格的にサイドバックへのコンバート…というかSBでも計算している可能性もありそうだ。
86分には群馬左サイドを使われ、クロスを上げられてしまうも…このクロスがわずかに合わずに命拾いとなる。
中央でフリックして左サイドに流されたが…半田陸はよく外を見ていたな…。
見ていたというよりは感じていたというべきか、見てはいないが「いるだろう」で出した感はあるが。
89分には最後の交代枠を使い、加藤潤也に代えて中山雄登を投入。
これもポジションをどうするのかなと思ったが、中山はそのまま最前線に入った。
これは時間帯や展開を考えると、中山がFWとして考えている…という意味ではないだろう。
白石智之ではなかったことも考えると、守備力と運動量に期待しての起用であり、ポジション的にはバランスを崩したくなかったというところか。
そして最後は山形の猛攻を受け続けるも、最後の最後は身体をしっかりと張って守り切ることに成功。
1-0のままタイムアップとなり開幕戦を勝利で飾ることとなった。
非常に素晴らしい内容ではあったが、山形が今一つだったのも事実。
特に山形は交代策も含めて試合中の修正が最後までできずに…というよりも修正せずにやり方を変えてこなかったというのが正しいか?
群馬相手なら自力の差で行けると思っていたのか、無策と言われても仕方ないだろうといった印象がある。
ピックアップポイント
41分 シーズンベストゴール?流れるような崩し
やはり41分のゴールシーンを取り上げたいと思う。
開幕戦からシーズンベストゴールなのではないかと思うような、本当に見事なゴールを見せてくれたが…今シーズンは何度もこういったシーンを見せてくれると期待したい。
まず忘れがちではあるが、攻撃の起点となった畑尾大翔の良いフィードを褒めたいところ。
昨シーズンは途中加入の大武峻のフィードが非常に良かったこともあり、少し陰に隠れていた感はあるが…元々畑尾もフィードに定評のある選手。
今日の試合でもバックスピンをかけたライナー気味の良いフィードを何本か蹴っている。
守備の要でもあるが、最後尾から攻撃の起点としても期待したい選手である。
そしてこのボールを小島雅也が受け、少し溜めて田中稔也がスペースに抜ける時間を作る。
稔也は裏に抜けながら、しっかりと中の状況を確認しており闇雲にクロスを上げたわけではないのがわかる。
1度まずゴール前を確認し入り込むのが深堀隼平の1枚だとわかると、次はマイナス側をしっかりと確認し岩上祐三がフリーなのを捉えている。
岩上は自らも打てたと思うが、藤田息吹がいたことと…恐らく木村誠二がシュートコース上に入っていたと思われる。
このことから横へのパスを選択し加藤潤也へ。
KJも自ら打つこともできたとは思うが、半田陸が出てきてシュートコースに入ったために、より確実性の高いフリーになった山根永遠に送った…と思われる。
しかしこのパスが本当に「打ってください」と言わんばかりの丁寧で見事なパスだった。
速すぎず遅すぎず、前過ぎず後ろ過ぎず、まさに理想のパスと言って良いだろう。
そして山根は利き足ではない左足を躊躇なく振り切り、決して簡単とは言えないコースに見事に決めてみせた。
昨シーズンも何回か書いたが、こういったシーンのシュートは絶対に2択。
今回の山根のようにキーパーの上を抜いて上のネットを揺らすのが1つ。
もう1つはキーパーの足元を速く転がすというもの。
ありがちなのが中途半端な高さに蹴ってしまい、身体を大きくしたキーパーの手や足に当ててしまうというもの…。
そこまで考えていたかは不明だが、スライドしてきた山崎浩介が滑り込んでいることもあるので…転がすよりも浮かせた方が正解だったと言えるだろう。
本当に見事なシュートだった。
MOM
この試合のMOMは…山根永遠としたい。
この試合唯一の得点者、ということはもちろんだがそれ以外にもMOMにしたポイントはいくつかある。
まずは試合開始直後、この時は正直あまり試合に上手く入れていなかった印象であった。
仕掛けて引っ掛かって失うシーンが何回か続き、ドリブラーなのはわかるが流れの中でブレーキになってしまうシーンが見られた。
しかしその後は試合に入れたようで、悪いシーンは全く無かったと思われる。
右利きの左サイドハーフということで、昨シーズンのKJと同じ役割となるわけだが…彼の加入でKJを前に上げられたのが大きな成果となりそうな予感。
KJの左サイドハーフに不満は全く無かったが、どちらかと言えばセカンドトップやトップ下で使いたい選手だろう。
そういった意味で山根の加入は大きなプラスになりそうである。
41分のゴールシーン、69分のクロスバー直撃のシーンのように、左足もかなり良いものを持っているのもポイントだろう。
突破の際のボールの持ち方などを見ても、右利きなのは間違いなさそうだが…あれだけ左足が蹴れれば縦にも中にも突破できることになる。
新加入ということもあってか、今日は同じく左サイドの光永裕也との連携で特筆したところはなかったが…この辺りは時間と共に練度が上がるだろう。
最前線で使われることが多かったシーズンもあり、右サイドもプレーできるということで戦術の幅も広がるだろう。
状況によってはKJと入れ替えても良いし、田中稔也と左右を入れ替えることもできるだろうし、稔也はそれこそ前で使っても面白い。
それと80分を過ぎた辺りからさすがにガス欠かと思ったが、92分には守備で粘ってゴールキックを獲得している。
攻撃の選手にも関わらず、この時間にこのプレーができるというのも貴重であり高く評価されるべきだと思う。
「群馬からしかオファーが無かった」とぶっちゃけたのが印象深いが、早くも「なぜなんだ」と思わせてくれた選手である。
この悔しさをバネに今シーズンの活躍に期待したい。
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