※ザスパ群馬ファンによる、ザスパ群馬贔屓のマッチレビューです。
第29節はホームでのブラウブリッツ秋田戦。
前節はアウェーで水戸ホーリーホックを相手に、前半のうちに2点を失い難しいゲームに…。
エドの気持ちの入ったスーパーゴールで1点を返すも…という試合となり、試合後にはサポーターの不満も爆発。
武藤監督が次節(今節)の勝利を約束する、という展開となりました。
立場上それ以外言えない…という部分はあったと思いますが、勝つと明言してしまっただけに真価の問われる試合となりそうです。
今回はそんなブラウブリッツ秋田戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
ザスパ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | 櫛引政敏 |
DF | 22 | 高橋勇利也 |
24 | 酒井崇一 | |
29 | 田頭亮太 | |
37 | 瀬畠義成 | |
MF | 6 | 天笠泰輝 |
15 | 風間宏希 | |
17 | 山中惇希 | |
44 | 仙波大志 | |
FW | 14 | 川本梨誉 |
32 | 河田篤秀 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 42 | 石井僚 |
DF | 3 | 大畑隆也 |
MF | 11 | 杉本竜士 |
28 | 樺山諒乃介 | |
33 | 細貝萌 | |
FW | 23 | 平松宗 |
40 | 佐川洸介 |
群馬は前節から2枚を変更。
小柳達司と川上エドオジョン智慧が外れ、風間宏希と山中惇希がスタメン起用となった。
小柳は秋田からのレンタルのため契約上の関係で出場できず、エドに関してはDAZNでは「直近の練習を欠席」「コンディション不良」との情報。
恐らく体調不良と思われ、次節には復帰してくれるのではないだろうか?
これにより横浜FC戦と同様に瀬畠義成がCBの中央に入ることが予想される。
ベンチを見ると前節スタメンだった2人がそのままベンチ外となったため、新たに大畑隆也と細貝萌がベンチ入り。
ベンチに大畑が入ったことでCBはもちろん、右のWBとしても起用できるため戦術が広がるのもメリットか。
気になるのはこれで3試合続けてベンチ外となっている中塩大貴であり、そこそこ時間のかかる怪我で確定…と見て良いだろうか?
ブラウブリッツ秋田
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 1 | 山田元気 |
DF | 5 | 河野貴志 |
13 | 才藤龍治 | |
16 | 村松航太 | |
27 | 喜岡佳太 | |
MF | 20 | 栗本広輝 |
25 | 藤山智史 | |
29 | 佐藤大樹 | |
77 | 河村慶人 | |
FW | 10 | 小松蓮 |
18 | 吉田伊吹 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 41 | 猪瀬康介 |
DF | 2 | 岡崎亮平 |
MF | 7 | 水谷拓磨 |
8 | 畑潤基 | |
80 | 小野原和哉 | |
FW | 11 | 梶谷政仁 |
40 | 青木翔大 |
秋田は前節から1枚を変更。
諸岡裕人に代えて藤山智史を起用し、諸岡は今節はベンチ外ということに。
ベンチを見ると中村亮太が外れて、梶谷政仁がベンチ入りとなっている。
注目はやはり背番号10を付ける小松蓮。
昨シーズンのJ3得点王だが、今シーズンはここまで1ゴール。
アシスト数は0となっており、数字的には苦しんでいると言えそうだが…プレーの内容としてはかなり効いている。
技術力が高く、今の群馬のウィークポイントであるボランチとDFラインの間…で自由にプレーさせないようにしたいところ。
他にはDFの中心となっている河野貴志か。
ハイボールに非常に強く、アーリーでのクロスでの攻略は難しい選手となっており…ここを群馬がどうこじ開けられるのか…というのが注目点。
ゴール前に人数が足りず、更にはクロスの精度も高いわけではない群馬としては…この河野が立ちはだかることとなるだろう。
最後にベンチスタートとなっている元群馬の青木翔大にも触れたい。
どういった選手かはもはや説明は不要だと思うが、今シーズンはここまで4ゴール1アシスト。
恩返し弾だけは絶対に避けたいところとなる。
試合経過
【0~15分】両チームチャンスを作る序盤
前半は群馬のキックオフでスタート。
今節の群馬はいつもと違うスペシャルユニフォームとなった(カッコいい)
立ち位置は予想通りに、瀬畠義成を真ん中のCBに置いた形となり、風間宏希と天笠泰輝のダブルボランチとなっている。
3分、ファールのリスタートのFKを受けた高橋勇利也が少しボールを運んでから横位置にいる川本梨誉に送る。
受けてから左に持ち直し、積極的に左足を振っていくが…このシュートはブロックされてしまう。
ブロックはされてしまったが、川本らしい積極的な姿勢とパンチのあるシュート。
更には勇利也らしいボールの持ち出しからの攻撃参加と、早々に特徴を出せたシーンとなった。
4分、右サイドの田頭亮太のクロスはファーサイドに。
これを山中惇希が胸で後方の風間宏希に落とすと、ここは秋田DF陣もブロックを作っておりダイレクトでは打てず。
そのため左に持ち出してシュートを選択するも、これも追った秋田DFに当たってしまう。
しかしこぼれ球は斜め前にこぼれ、ここに河田篤秀が詰めるも触れなかったか…かすったかくらいの惜しい状態に。
ボールはそのまま山田元気にセーブされてしまう。
非常に惜しいシーンだったが…あと一歩河田が届かず…といったところだったか?
5分、喜岡佳太のロングボールを吉田伊吹が胸で村松航太に落とす。
村松から斜めのパスが出されると、これを受けた小松蓮がターンから左足を振り抜く。
ゴールまでかなり距離はあったものの、このシュートがバーを直撃し…そのままゴールラインを割っていくという危険なシュートに。
恐らく誰もが「まさかここから打つとは…」といった状態だったとは思うものの…やはりこの位置で小松がボールを受けた際にDFラインがスッと下がっていってしまうのが気になるところ。
戻りながら風間宏希が守備対応をしたが、結果的に間に合わずに打たれている。
小松よりも前に走った選手は(群馬の)左側に1枚のみであるため、ここはCB全員が引かずに小松の前に立つ選手が欲しいところ。
10分、秋田が左サイドからクロスを上げるが…これはそのままファーに流れてしまい山中惇希が回収。
するとここから一気にドリブルで持ち上がり、最終的には3人を相手にしながらクロスまで行き切ってしまう。
最後はクロス…というよりは、フォローもなかったために当てて出してコーナー狙い…だったようにも見えるが、山中らしい縦への推進力を見せてくれた。
惜しむらくは「フォローもなかった」という点であり、もっと全体の押上げを早くすればチャンスになるのだが…。
【15~30分】お互いにチャンスを作りつつも点は取れず
17分、ロングボールの抜け出しに対して対応した酒井崇一がファールを取られてしまう。
酒井としては納得できない様子で主審と話をしているものの…結果的に良い位置でのフリーキックを与えることとなった。
このFKを佐藤大樹が左足で狙っていくも、これは落ち切らずに枠の上に外れてくれる形に。
28分、今度は群馬左サイドでファールを与えると、これもキッカーは佐藤大樹。
大外に送られたボールはゴールラインギリギリのところで村松航太が頭で折り返す。
この折り返しを小松蓮が頭で合わせるも…ややボールが高かったか、身体が伸び切る形となってしまい枠の上に外れていく。
群馬の選手たちは村松の折り返しの時点でゴールラインを割っていたのではないかとアピールしていたが…確かに際どいところ。
副審からはゴールの向こう側ということもあり、ゴールネットがあって非常に判断が難しい状況であった。
余談だが…個人的にはゴール裏に審判を置く5人(いわゆる4審も入れると6人)が費用対効果が高くて良いと思うのだが…。
審判の数が足りない…などもあるのだろうか?
30分、川本梨誉が上手く足を出してパスカットに成功。
このボールはそのまま天笠泰輝が回収すると、自ら縦に持ち上がり遠目からシュートを選択。
しかしこのシュートはミートせずに枠を大きく外してしまう。
やや勿体ないシーンではあったが、ショートカウンターというチャンスをシュートで終えたというのは評価して良いだろう。
後ろに下げて作り直す選択肢もあったが、今のチーム状況を考えると積極的にシュートを打つ判断の方が良いと思われる。
残念なのはショートカウンターが発動してからの、後方からの追い上げの遅さ…。
相変わらず攻守の切り替えが遅いというか…守備に重心が重いというか…である。
【30~45分】コーナーから決定機を作るも…
34分、群馬が再び奪ったところからカウンターを見せる。
河田篤秀の落としを川本梨誉が運んでから右サイドにパスを送る。
このパスがやや短かったか、仙波大志のところで失いそうなボールとなったが…仙波が上手く身体を使って失わずに田頭亮太に広げる。
しかし田頭からのスルーパスは、受け手の河田と意図が合わずに逆方向となってしまう…。
どうにも河田はまだチーム(戦術)に馴染めていないようにも見え、加入したばかりという難しさはあるものの…出し手と受け手の意図が合わないシーンが多い気がしてしまう。
39分、群馬が右サイドからのコーナーキックを得ると、キッカーは風間宏希。
中央やや後方に送られたボールを酒井崇一が頭で合わせるも、これは直後に村松航太にも当たり左側にこぼれていく。
これを河田篤秀がダイレクトでボレーで合わせるも…やや溜めきれなかったか、ボールは抑えきれずに浮いてしまい枠の上に外れていく。
河田としてはここはしっかりと枠に送りたかったところだろう。
43分、高橋勇利也が左サイドでボールを受けると、対応したDFを上手く剥がして縦に運んでいく。
低いスルーパスを縦裏のスペースに通すと、河田篤秀がキープからターンしてゴール前にクロスを放り込む。
ここに川本梨誉が入り込んだものの…DFに対応されてしまい、ボールは頭でキーパーに戻されてしまう。
こうして前半はお互いにロングボールを多用しながら攻撃の形を作るも、互いにチャンスを決めきれずにスコアレスのままハーフタイムを迎えることとなった。
【45~60分】10人になった秋田
後半は秋田のキックオフでスタート。
ハーフタイムで秋田ベンチが動き、栗本広輝に代えて小野原和哉を投入する。
50分、左サイド高い位置で山中惇希が粘りを見せる。
喜岡佳太に完全に左足を切られてしまい、一度は奪われるも素早く切り替えてすぐに奪い返しにいく。
フォローに入った天笠泰輝がボールを回収すると、一度後方の高橋勇利也に下げる。
勇利也がダイレクトで低いクロスを送り込むと、川本梨誉が左足で前方のポケットにフリック。
ここに仙波大志が入り込むも、小松蓮もしっかりと対応しており打たせてもらえず。
仙波は打てないと判断したところからしっかりとキープに切り替え、フォローに入った山中に落とす。
山中が細かいタッチで切り込み、最後は右足でファーに低いシュートを放つも…これは才藤龍治か?ゴールの中にカバーに入っていたDFにブロックされてしまう。
このシーン、そこまでの意図はないのかもしれないが…山中が左足をフェイクに右足でシュートしたのがかなり効いていたと思う。
あくまでも個人的な印象なのだが…山中は決して右足が下手なわけではないように思う。
しかし本人に苦手意識があるのか使用頻度が非常に低く、左足に頼り切りになり…スカウティングで左足を消されてしまっている。
レベルが段違いで恐縮ではあるが…かく言う自分も利き足ではない左足に苦手意識があり使えない。
余裕を持って蹴れる時には右足と遜色ないボールが蹴れるのだが、速い動きの中では咄嗟に左足が出なかったので…山中もそういうことなのかもしれない。
54分、藤山智史がこの試合2枚目となるイエローカードを受けて退場。
秋田が1人少ない状況で残り35分を戦うこととなる。
トラップで持ち出したボールがやや長くなったことで焦りが生まれたか、アフターで河田篤秀の足を踏みつけてしまう形になった。
流れではイエローはやや厳しいようにも見えたが…結果的にスパイク裏で踏みつけてしまう形だったため、致し方ないところ。
56分、これを受けて秋田ベンチが交代に動く。
吉田伊吹に代えて水谷拓磨を投入し、FWを1枚削って中盤を元の形に戻してバランスを取る。
4-4-2だった陣形が4-4-1という形になった。
59分、左サイドで山中惇希と天笠泰輝が絡んでボールを動かすと、最後は山中がカットイン。
アウトサイドで河田篤秀に良いパスを通し、ワンツーで河田のリターンを受けに入っていくが…ここで山中と高橋勇利也の動きが重なってしまう。
結果的に山中ではなく勇利也がボールをトラップし、シュートに持ち込むも…これはブロックされてしまう。
今日は山中と天笠のコンビネーションが素晴らしく、河田もこちら側のサイドでは比較的よく絡めている印象である。
最後重なってしまったのは勿体ないが、勇利也もらしい攻撃参加でゴール前に厚みを作ったと言える。
どちらが良い悪いではなく持ち味の違いであることを強調しておくが、左CBが例えば中塩大貴であれば恐らくあそこまで入りこむプレーは無かった。
【60~75分】ついにこじ開けた群馬
64分、河田篤秀が右サイドに流れて、田頭亮太から縦にスルーパスを受ける。
これをダイレクトで低くニアに送ると、ここに川本梨誉がフリーで飛び込みニアサイドを狙うが…山田元気がファインセーブを見せてコーナーキックとなる。
頂点の河田が右に流れた形だったが、ニアにはシュートした川本、中央には天笠泰輝、ファーには山中惇希としっかりと中に厚みをもたらせていたのが好ポイント。
川本は対応した水谷拓磨の背中越しに、目をボールに移した瞬間に動き出すという…セオリー通りではあるが素晴らしい動き出しであった。
山田のファインセーブというのは差し引かないといけないが、川本としては決めたいところ。
シュートが中途半端に浮いてしまった感はあり、転がすかもっと上を撃ち抜くか…というところだっただろうか。
これで群馬がコーナーキックを得るが、珍しく秋田はコーナーを待たずに交代を行う。
河村慶人に代えて畑潤基、佐藤大樹に代えて梶谷政仁をコーナー前に投入する。
セットプレー前に選手を変える…というあまり見ない形であったが、群馬はこのチャンスを活かせず。
66分、群馬ベンチも動く。
河田篤秀に代えて佐川洸介を投入するが…個人的にはこのタイミング、この展開で1枚のみか…という印象。
もっと早く佐川を入れて良いと思うし、66分という時間を考えれば同時に杉本竜士か樺山諒乃介のどちらかを入れても良いのではないだろうか?
71分、川本梨誉が左サイド裏のスペースでボールを受ける。
後方の天笠泰輝に落とすと、ワントラップからゴール前にクロスを供給。
これは中の選手に合わずに跳ね返されてしまうも、こぼれ球をノーバウンドで風間宏希がミドルで狙っていく。
このシュートがブロックに入ったDFに当たってコースが変わるも、山田元気がファインセーブを見せてコーナーに逃れる。
今日は本当に山田が当たっていて、なかなかゴールをこじ開けられる感が無い…。
しかし74分、中に持ち出して運んだ高橋勇利也から、右サイドの田頭亮太へサイドチェンジ。
これを田頭がワントラップからファーサイドにクロスを送り込むと、佐川洸介が折り返し川本梨誉がコースを変えてついに先制に成功する。
とにかく勇利也のサイドチェンジが素晴らしいの一言。
田頭はトラップがやや浮いてしまった感はあったが、対応した梶谷政仁が距離を詰めてこなかったのが幸いした形か。
これ、いつも逆にやられていることで…クロッサーに対してノープレッシャーだから、この田頭のケースも良いクロスが佐川にドンピシャで上がる…となる。
佐川は競り勝ったのはさすがの強さだが、村松航太が身体をしっかり寄せており…恐らく自身で狙うのは難しかっただろう。(なので折り返しの判断が大正解)
きっちりと決めきった川本も見事だが、その裏にはしっかりと仙波大志も入っているのもポイント。
佐川の裏には山中惇希が入っていたし、少し低い位置には天笠泰輝がセカンドを狙えるようにポジションを取っていた。
やはり点を取るにはこのくらい攻撃に厚みが欲しいところである。
【75~90分】350日ぶり。ホーム戦の勝利
76分、自陣深い位置でのスローインだったが、高橋勇利也が縦に長いボールをスロー。
これを佐川洸介が頭でフリックすると、川本梨誉がダイレクトで右サイドに展開。
点を取るしかない秋田が前がかりになっていたところを一気にひっくり返す形となる。
右サイドのスペースで田頭亮太が受けると、自ら持ち上がりシュートを狙うも…これも山田元気がビッグセーブを見せる。
ファーサイド側に山中惇希と佐川洸介がしっかりと入っており、こぼれ球を山中が狙いに行くも…一足早く喜岡佳太にクリアされてしまう。
抜け出したかに見えた田頭だったが、才藤龍治が素早く切り替えて対応したことで…ドリブルコースを外に変えざるを得ず、ややシュートコースがなかったか?
内側の良い位置に仙波大志が入ってきていただけに、そちらを使っても面白かったと思うが…ここは山田のファインセーブを誉めるべきか。
77分、秋田ベンチが最後の交代枠を使い、小松蓮に代えて青木翔大を投入する。
80分、秋田が右サイドのスローインを得ると、ここから波状攻撃を見せる。
最後は畑潤基からの下げたボールを水谷拓磨がゴール前に放り込み、中央で才藤龍治が頭で合わせるが…今度は櫛引政敏がビッグセーブを見せる。
戻りながらの難しいヘッドを、あの強さで叩いて枠に送った才藤は本当に素晴らしかったが…櫛引がまさにチームを救うスーパーセーブを見せてくれた。
81分、群馬が2度目の交代を使う。
川本梨誉に代えて平松宗を投入すると、ここで立ち位置が完全に2トップに変わる。
この試合はいつもの3-4-3ながら、途中から河田篤秀と川本が近い位置でプレーし、仙波大志はやや低い位置で動くことが多かった。
しかしこの交代を機に、守備でも完全に3-5-2に変化したと言える(中盤は風間宏希をアンカーに、左に天笠泰輝、右に仙波)
どういった指示が武藤監督から送られたかは不明だが…平松1枚ということで最前線からのチェイスを強化、守備を重視しつつもチャンスがあればカウンターで2点目を狙う…というところか?
89分には群馬が最後の交代枠を使い、田頭亮太に代えて大畑隆也、仙波大志に代えて杉本竜士、風間宏希に代えて細貝萌を投入。
これで明確に逃げ切りとなるわけだが、この時間に3枚というのは勿体ないところ。
時間稼ぎの意味も含めて、1枚をこのタイミングで交代…で良いだろう。
この交代で再び佐川洸介が1トップになり、5-4-1の形に変化。
大畑はそのまま田頭のところに入り5の1番右側に。
細貝も風間のいた位置にそのまま入り、杉本が4の1番左に入り、平松が右にポジションを変える。
7分という長いアディショナルタイムとなり、最後まで秋田の猛攻を受けるも…粘り強く守り切り今シーズン初のホーム戦勝利となった。
ピックアップポイント
トンネルは抜けたのか?
実に350日ぶりのホーム戦での勝利となり、先ほど触れたようにこれが今シーズン初のホーム戦での勝利。
シーズンを通してもこれが3勝目と非常に苦しんでいるだけに、この勝利は本当に大きかったのは事実。
特に前節終了後に武藤監督がファン・サポーターに次節(今節の秋田戦)での勝利を約束しており、この有言実行を機に上向いていきたいところではある。
しかし…このゲームで何か変わったのかと言えば…答えは否と言わざるを得ないだろう。
試合前の段階としては、契約の関係で出場できない小柳達司のところに瀬畠義成を入れ、コンディション不良で離脱した川上エドオジョン智慧のところに山中惇希を入れただけであり変化は無い。
機能しているとは言えない河田篤秀の起用にこだわり、交代後に流れを変えて起点になっている佐川洸介をスタートから使わないのを筆頭に…変化は見られていないと言える。(交代の遅さも気になるところである)
この試合としても、比較的早い時間に秋田に退場者が出たことで流れが変わった…と言え、数的優位がなかったらこのサッカーができたであろうか?
勝って兜の緒を締めよ、ではないがこの勝利を次に繋げられるのか、これ単発で終わるのか…というのが武藤監督の評価の分かれ目になりそうな予感である。
次節の注目ポイントとして、復帰する小柳達司を使うのか…というのを挙げたい。
せっかく獲得した小柳を使いたいという思いと、上手くいった瀬畠義成のCB起用の継続…というのを天秤にかける形となるだろう。
前節の水戸戦後の監督インタビューにあったが、瀬畠はボランチの方が良さが活きるというのは自分も全く同意見。
自分も前節、前々節で瀬畠はボランチで使いたいと書いている。
しかし…誤算だったのがその瀬畠よりも良い3CBの中央がいないということ…。
これまた前節書いたが…小柳に中央のイメージが無いのも一つ…。
ということで、個人的には次節は右から酒井崇一、瀬畠、小柳の3CBを提案したい。
高橋勇利也は今節非常に良い部分を見せていたが、やはり攻撃参加が非常に良い選手であり、CBではなくボランチの方が良いようにも思う…という思いがある。
そして河田篤秀の1トップに見切りをつけて、佐川洸介を頭から使うことが出来るのか…というのも注目したいところ。
河田だけの責任ではないが、現システムでは河田は孤立してしまい活きないのは明白。
この試合は山中惇希が起用されたのが良かったのか、何回か左サイドで良い形を作れてはいたが…。
とは言え、仙波大志をやや後ろでプレーさせ河田と川本梨誉を近くでプレーさせる…という工夫が見られたのも事実。
河田を使うのであれば、最初から81分の平松宗投入後のように3-5-2で2トップにするのが良いのではないだろうか?
試合中には何度もこの形をやっているわけで、スタートからできないということはないだろう。
仙波もシャドーではあまり良さを見せられておらず、低めのポジションでのプレーの方が遥かに良さが見えるのだし。
次節の仙台は強敵だが…せっかくのホーム初勝利という勢いをそのままに、ホーム連勝を期待したい。
MOM
この試合のMOMは佐川洸介としたい。
珍しく途中出場からの選手を選出したが、決勝点のアシストを筆頭に攻撃の起点となれていたのがポイント。
佐川が入ると明らかに攻撃が変わるのがここ数節の様相。
是非ともスタートからの起用に期待したいところである。
次に値千金弾の川本梨誉。
良い部分も悪い部分も川本らしさを見せたが、徐々に良い部分の比率が高くなっていると思う。
難しいとは思うが…是非とも来シーズンも(レンタル継続でも良いので)残って欲しいところ。
次に仙波大志の名前を挙げたい。
ここしばらく右のシャドーで起用されているが、正直言ってシャドーではあまり良さが見せられていない印象。
ボランチの方が良いプレーが出ており、ここ数試合で素晴らしいプレーを見せた時も3ボランチ気味の時が多いと言える。
この特徴を活かして、3-4-3ながらも川本梨誉と河田篤秀の2トップ気味にして、仙波をやや後方でプレーさせるという今日の戦い方は良かった。
特に中央で左からのパスを受けて右サイドの田頭亮太に広げる…というシーンでは持ち前の技術力の高さを見せてくれた。
今日のようになるべく中央で自由にプレーさせる機会が増やせると輝くだろう。
セカンドを拾いまくり攻守に走った天笠泰輝。
引っ掛かるシーンも多かったが、今の群馬には無かった積極的な仕掛けを見せた山中惇希。
そして頼れる守護神であり主将の櫛引政敏。
本職ではないながらも、的確なボールさばきを見せた瀬畠義成(守備もgood)
対人で全く負ける気配を見せなかった酒井崇一。
前節の不調から復活し、良かった時の状態が戻った田頭亮太。
持ち味の攻撃参加とフィードを見せた高橋勇利也。
正確なキックでチャンスを演出し、攻撃のリズムを作った風間宏希。
徐々に周囲と連携が取れ、良さが見えてきた河田篤秀。
途中出場の選手も含めて、全員が持ち味を出してくれたと思う。
もちろん悪い部分も多く残されており、そこを修正していく必要があるのは事実だが…勝利こそ特効薬となることを期待したい。
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