※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。
前節は悪夢とも言える…ホームに山口を迎えての敗戦。
残留争いが厳しくなってきている中、得失点差のアドバンテージも失いかねない大量失点となった試合でした。
この敗戦を機に再び戦える集団となれるか、それともこの敗戦を機に降格に向けて真っ逆さまとなるのか…それを問われる今節となりそうです。
しかもその相手は順位で1つ上、共に残留争いから抜け出したい立ち位置におり…更には相性のとても悪い大宮。
今回はそんな大宮アルディージャ戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
ザスパクサツ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | 櫛引政敏 |
DF | 2 | 城和隼颯 |
3 | 畑尾大翔 | |
25 | 小島雅也 | |
MF | 7 | 加藤潤也 |
15 | 風間宏希 | |
19 | 岡本一真 | |
33 | 細貝萌 | |
42 | 高木友也 | |
FW | 9 | 北川柊斗 |
40 | 鈴木国友 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 44 | 山田晃士 |
DF | 4 | 川上優樹 |
MF | 8 | 岩上祐三 |
10 | 田中稔也 | |
17 | 山中惇希 | |
FW | 23 | 平松宗 |
47 | 川本梨誉 |
群馬は前節から大きくメンバーを変更。
とは言えどちらかと言えば前節までがイレギュラーとも言え、今節はコロナ等々で離脱していたメンバーが戻ったという言い方も。
前節魂のゴールで意地を見せた平松宗は再びベンチスタートとなり、正直に言えばこのFWの人選には疑問が残るところ。
やはりコンディションが万全…というわけではない可能性が高いだろうか。
群馬の戦術的に…根本的に、FWの2枚が90分を走り切るのはかなり厳しいところもあるため…前半はしっかり耐えて後半勝負という部分もあるかもしれない。
大宮アルディージャ
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 40 | 志村滉 |
DF | 3 | 岡庭愁人 |
17 | 新里亮 | |
25 | 袴田裕太郎 | |
41 | 小野雅史 | |
MF | 20 | 栗本広輝 |
26 | 小島幹敏 | |
47 | 山﨑倫 | |
FW | 48 | 柴山昌也 |
27 | 中野誠也 | |
28 | 富山貴光 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 50 | 若林学歩 |
DF | 8 | 田代真一 |
MF | 22 | 茂木力也 |
14 | 武田英寿 | |
FW | 19 | 矢島慎也 |
10 | 河田篤秀 | |
23 | 矢島輝一 |
対する大宮は前節から変更無し。
前回対戦が4月だったこともあり、大宮は監督も代わりメンバーもだいぶ変わったという印象。
ここ数年苦しんでおり…本来のクラブの位置とは思えない状況が続くが…今シーズンも残留争いに巻き込まれる形となっている。
注目は中盤の小島幹敏だろうか?
4-4-2のミラーゲームが予想されるだけに、この中盤の攻防が一つ鍵を握ることになりそう。
ベンチには武田英寿、矢島慎也、河田篤秀と…かなり怖い顔ぶれが並ぶだけに、交代カードにも注目したいところ。
試合経過
【0~15分】ハイプレスがハマり出だしは群馬の時間
前半は群馬のキックオフでスタート。
並びは両チームともに予想通りとなり、4-4-2のミラーゲームということに。
開始早々、珍しく?群馬が勢いを持って前に出る形に。
右の高い位置でスローインを得ると、次のプレーで左からのコーナーキックを獲得。
このコーナーはチャンスとはならなかったものの、勢いを持ってゲームに入れたのは大きい。
3分には岡本一真が加藤潤也とのワンツーから右サイドを抜け出し、ラインギリギリの際どいボールながらファーにクロスを上げきる。
これを鈴木国友が頭で合わせるが…これは力なくキーパーに収まってしまう。
5分には、加藤潤也が良いプレスから高い位置でボール奪取。
そのままゴール前に送り込むと、これを北川柊斗がダイレクトで合わせるも…このシュートはブロックされてしまう。
開始5分でこれだけチャンスを作れたゲームは…最近は記憶に無いような…。
前節の大敗が効いたか…残留に向けて負けられないゲームだけに、選手達の気合いが見える形となり期待できるゲームになりそうな予感。
しかし前がかっていることもあり、カウンターには注意したいところ。
7分、右からのコーナーキックを蹴るのは風間宏希。
中央に送られたボールはドンピシャのタイミングで畑尾大翔が頭で合わせるも…ファーポストに直撃し跳ね返りをクリアされてしまう。
風間のボールも良かったが、畑尾の動きも完璧でフリーを作り出し…ヘディングも完璧だっただけに悔やまれる結果に。
この時間で決めていれば試合を有利に運べることになったが…。
ちなみに大外からは北川柊斗が飛び込んでおり、畑尾のヘディングにはわずかに間に合わなかったものの…ポストに激突してでも押し込んでやろうという気合いを見せてくれた。
試合後にもあまりこのシーンに触れている方が少ない気がするが…この北川の気合いは高く評価したい。
しかしこのセットプレーを決めきれなかったことが原因となったか、10分頃からは大宮ペースへと流れが変わっていく。
【15~30分】勢いは序盤だけ?流れは大宮に
20分、群馬左サイドからクロスを上げられるもこれは跳ね返す。
しかしこのセカンドボールを拾われると再び攻撃を作り、一度ボールを下げたところから一気にDFライン裏に長いボールが入る。
ゴールエリア付近まで入り込んだ中野誠也がコントロールすると、一度富山貴光に下げ、これをダイレクトで小島幹敏に下げる。
小島がペナルティエリアのライン付近からダイレクトでミドルを狙うも、これは枠を大きく外れ助かる形に。
しかし試合後に思い返すと…これが群馬にとってこの試合の小島の恐怖の始まりだった。
24分には群馬左サイドでボールを受けた柴山昌也が縦に仕掛ける。
高木友也を外しクロスを上げると、中野誠也が頭で触りコースが変わったためか…城和隼颯が反応しきれず「当たった」という形でゴールラインを割る。
恐らく中野に当たりコースが変わったことが大きいと思うが…オウンゴールの可能性も感じた危ないシーンだった。
26分、大宮のコーナーキックは跳ね返すがセカンドボールは大宮が回収。
右サイドに広げると、かなり時間はかかったものの右サイドを突破して柴山昌也がクロスを送る。
富山貴光が良いトラップから前を向くが、ここは畑尾大翔がシュートを打たせず下げさせることに成功。
ここからのミドルは群馬DFが身体を張ってブロックするも、こぼれ球を小島幹敏に再びミドルを打たれるが…これは櫛引政敏がファインセーブでコーナーに。
最後の小島のシュートは威力、コース共に申し分なかっただけに…これは櫛引のスーパーセーブだった。
10分過ぎから大宮ペースとなっているが、この時間まで群馬の左サイド…特に高木友也のところが狙われている印象が強い。
【30~45分】守護神降臨
31分、先ほどの櫛引政敏のスーパーセーブの際のプレーで小野雅史が腰を痛めたようで交代となる。
どうやら富山貴光が下げたボールに対して、両チームが複数人で行った際の接触で痛めたようである。
傷めた小野雅史に代えて茂木力也が投入される。
34分、櫛引政敏から右サイドにロングボールが送られると、これを加藤潤也が素晴らしいコントロールからキープ。
岡本一真に送ると、岡本からニアサイドの北川柊斗にパスが通る。
これをワントラップからシュートに持ち込むも、これは新里亮にブロックされてしまう。
同34分、右サイドを突破した岡本一真がクロスを送るが…これは中で合わずにボールはファーサイドまで。
しかしファーで高木友也が回収すると、いったん後ろの小島雅也に下げる。
小島からファーにクロスが送られると、ここに岡本一真が飛び込むが…角度も厳しくほぼキーパーの正面に。
得点にはならなかったが、非常に可能性を感じる良い攻撃とはなった。
29分頃の飲水タイムが明けてからは再び群馬の時間も作れているが、飲水タイムで修正が行われた様子。
DAZNでは解説の柴村直弥さんも言っているが、大宮の良い時間帯の際には柴山昌也が良い位置でボールを受けていた。
良い位置…というのが小島雅也と高木友也の間であり、この位置の柴山に対して戻りながら…つまりは後ろ向きで高木が対応する形になっていたのが特徴。
そのため比較的簡単に突破からクロスまで繋げていたが、この時間帯は立ち位置を修正したのか柴山が間で受けられなくなっている。
高木が前向きで守備を始められる位置でボールを受けており、これにより1対1を簡単に突破されなくなったのが大きいだろう。
40分にはそんな柴山昌也のところに良い形でボールが入る。
このシーンでは高木友也が前にいたこともあり、戻る前にロングパスが通されていたために対応は小島雅也が出る形に。
しかし柴山はここでは縦に勝負せず、中央近い位置の小島幹敏に落とすと小島が再び良いミドルシュートを放つ。
左足アウトを使った良いシュートだったが、これも櫛引政敏がナイスセーブを見せ危機を逃れる形に。
サイドを深く使われている…というのが原因の1つではあるが、両ボランチが後ろに重く最終ラインに近過ぎるために小島のところがフリーになっているシーンが目立つ。
これはここしばらくどの試合でも目立つシーンとなり、バイタルエリアを比較的自由にやられているのが気になるところ。
49分には再び群馬左サイドの柴山昌也へロングボールが入る。
柴山がカットインをフェイントに、ヒールで後ろにボールを流すと後方からオーバーラップしてきた岡庭愁人がクロスを供給。
これをバイタルエリアに入り込んだ栗本広輝がダイレクトでシュートを放つも、櫛引政敏がセーブ。
ほぼ正面ではあったが…体重の乗った良いシュートとなり櫛引も斜め後ろにそらしてしまうレベル。
しかし櫛引はその後も冷静にそらしたボールをゴールライン手前でかき出し、そのボールがタッチライン際に流れたところで前半終了のホイッスル。
このシーンも完全に栗本の手前にスペースがぽっかりと空いており…ゴール前をしっかりと固めることは重要だが、ボランチのどちらかがこのスペースを埋めておかないと危険である。
【45~60分】両チーム積極的に動く
後半は大宮のキックオフでスタート。
ハーフタイム中に群馬が動き、小島雅也に代えて山中惇希を投入。
確かに左サイドから度々いい形で攻撃を受けていたが…。
まぁ小島の課題はクロスを簡単に上げさせてしまう傾向が強いこと…であり、山中の課題は逆サイドからのクロス対応。
そう考えるとクロス供給側のサイドに対人守備は悪くない山中を入れるというのは…まぁわからなくはないが…。
後半の出だしは大宮ペースとなり、セットプレーが何本も続く形となるが…ここはしっかりと群馬も耐える。
55分、群馬のクリアボールは大宮が回収するもトラップミスとなったところで北川柊斗が回収し右サイドを運ぶ。
スローダウンして味方の上がりを待つと、風間宏希に下げ、横の細貝萌へと広げる。
細貝から逆サイドを駆け上がる高木友也へ良いスルーパスを通すと、これをダイレクトで折り返すが…これが相手に当たったか?ボールは誰も入り込んでいないファーに流れてしまう。
北川柊斗が回収に行き頭で中に折り返すも、受け手の加藤潤也との意思疎通が合わずにボールはキーパーに。
57分には大宮のフリーキックを受け、非常に良いボールが送られるが…袴田裕太郎のヘディングはミートせずにボールは難なく櫛引政敏が抑える。
完璧にミートしていたら危険なシーンだったが、DFもそう簡単にはやらせない対応を見せていると言えるだろう。
60分には両チームが共に2枚代えに動き、まずは大宮が中野誠也に代えて矢島輝一、富山貴光に代えて河田篤秀を投入。
群馬は北川柊斗に代えて平松宗、鈴木国友に代えて川本梨誉を投入する。
両チームともに2トップを両方変える形になったが、この交代がこのゲームの意味を表しているとも言える。
どちらも残留に向けて、勝ち点1ではなく3が欲しいといったところ。
【60~75分】自力の差か?大宮ペースで試合は進む
67分には大宮の左サイド、山﨑倫が深くえぐってクロスを上げるも城和隼颯がしっかりとゴール前で身体を寄せてコーナーに逃げる。
70分を過ぎるまで、後半の頭から変わらない大宮ペースでゲームは展開されているが…決定機と言えるようなシーンは作らせていない。
大宮がボールを持ち群馬が粘り強く守るという展開ではあるが、大宮も攻めきれずにいる…と言った状態だろうか。
両チームともに取り立ててチャンスと言えるシーンも無く、時間が進んでいくことに。
しかし75分、群馬最終ライン城和隼颯から右サイドの岡本一真に広げると、ここに川本梨誉が下りてきてボールを要求。
ボールを引き出した川本は、まるで小島幹敏がトラップ際を狙いにきているのがわかっていたかのような見事なターンを見せる。
このターンで小島を振り切ると、まだ距離はあったものの左足で豪快にゴールを狙う。
このシュートはしっかりと枠を捉えていたが、志村滉がファインセーブでコーナーに逃げる。
川本がターンした際に左サイドの高木友也に展開しても面白かったとは思うが、あれだけ威力ありコースも良いシュートが打てるなら狙っていって正解だろう。
ここ数シーズン群馬に足りていないのは、こういうエゴの強いストライカー。
結果の出ないエゴイストでは周囲も付いてこないが…やはりフォワードは得点を狙ってこそ怖い存在であり存在意義であろう。
綺麗に崩そうというスタイルや、どこか人任せのフィニッシュと…エゴの強いストライカーがいないことがリーグ下位の得点力に沈んでいる原因ではないだろうか?
そして結果論ではあるが、この川本のミドルシュートにより一気に試合の流れが変わることとなった。
【75~90分】魂の男
78分、ついにゲームが動く。
左からのコーナーキックを獲得すると、風間宏希のキックはファーに。
ここに一度ニアに流れるフェイントを入れてからファーに流れた畑尾大翔が飛び込み、先制に成功!
畑尾としては前半早い時間にポスト直撃となっただけに、このゴールはひときわ喜びも大きいだろう。
このゴールの前から準備はしていたと思うが、79分に大宮が動く。
柴山昌也に代えて武田英寿、山﨑倫に代えて矢島慎也を投入する。
前に出るしかなくなった大宮と、この1点を守りきる群馬という構図に。
83分には左サイドを崩されて、マイナスのクロスを武田英寿に打たれるが…このシュートはDFの枚数がいるところに飛ぶ形となり畑尾大翔がクリアしてコーナーに。
ドン引きになってしまっては問題だが、しっかりと中央を固めて守るという展開になるだろう。
恐らく最後の交代は川上優樹を入れて5バックという展開になるだろうが…ベンチはまだ動かない様子。
86分には畑尾大翔が矢島輝一の肘を目の上に受ける形となり大出血。
偶然ではあるものの…完全に肘が入っており、これも含めて今日のレフェリングは甘めと言うか…疑問の残るジャッジが多い。
本来であれば止血作業などの治療は一度ピッチの外に出してから行うが、部位が頭ということもあり…脳震盪などの疑いもあってかピッチ内で治療が行われることに。
これにより長時間ゲームが止まることとなり、その間に群馬は交代カードを用意。
岩上祐三は畑尾のアクシデント前に準備されていたようだが、川上優樹も準備される。
しかしどうやら畑尾はプレー続行可能のようで、畑尾は残したまま川上も投入して5バックの形にするようである。
93分にこの交代が行われ、風間宏希に代えて岩上祐三、高木友也に代えて川上優樹を投入。
5-4-1に変更し、右から岡本一真、川上優樹、畑尾大翔、城和隼颯、山中惇希となる。
最前線に平松宗を残し、川本梨誉が左サイドの2列目に移動することに。
97分には岡庭愁人のクロスに袴田裕太郎が飛び込むも、このシュートは枠の外。
守れていると言えば聞こえは良く、前半には櫛引政敏のスーパーセーブもあったのは事実。
しかし特に後半に関しては大宮の決定力不足に救われている印象も強い。
結局畑尾大翔が倒れていた時間が長かったため、最終的に112分までプレータイムが取られることとなったが…なんとか虎の子の1点を守り切った。
ゲームの内容では負け試合だったようにも思うが、貴重なゲームで執念でつかみ取った勝利となった。
ピックアップポイント
畑尾大翔の怪我対応 ナイスジャッジ
今回は少し趣向を変えて、試合終盤の畑尾大翔の怪我について書いてみたい。
肘を受ける形となり、恐らく瞼の上あたりから出血となったものと思われる。
この肘に関しては色々と意見があると思うが…今回は触れないこととする。
まず大前提として、現代サッカーでは出血がある選手はプレーできない。
止血作業を行い完全に止まったことが確認できないとゲームには戻れないこととなっている。
(実際にはテーピングの下から血が滲みだしているような…怪しいケースもあるが…一応ルール上として)
畑尾が座り込んでいることもありドクターはピッチの中に入って治療を行ったが、ルール上ではピッチ外での治療が正しいことになるだろう。
立てない場合は担架が要請され、ピッチ外に出されてからの治療が基本となる。
しかし負傷箇所が頭ということもあり、脳震盪の疑いがあったか(ドクターが告げたか?)ピッチ内での治療が認められる形に。
群馬としては畑尾がいない、更には一時的とは言え10人での再開とならなかったのは…正直言ってラッキーだった。
DAZNでは大宮のサポーターからもブーイングや罵声は見られず、自分達に有利に働くかもしれないシーンにもかかわらず…本当にサポーターとしての質の高さを見せてくれたと思う。
Jの掲示板では罵声があったようだが、大宮の応援団体が「その声を応援に使おう」と諭してくれた…なんて話もある。
結果、畑尾は最後までプレーしておりそこまで大事を取る必要は無かっただけに…大宮サポには申し訳ない思いも。
本当に大宮サポの質が高く、これは群馬サポも見習いたいところ。
また大坪主審の対応についても触れたい。
この試合ではファールの判定が甘く、決して試合を通して良いレフェリングだったとは言えないが…このシーンでは素晴らしい対応だった。
残留争い中の直接対決であり、1-0の展開で後半アディショナルタイムということで…一歩間違えれば大荒れになっていてもおかしくないシーン。
しかし畑尾の負傷の際には何度も時計を指さすジェスチャーを見せ、時計が止まっていることをアピール。
両チームの選手はもちろん、両チームのスタッフやサポーターも治療の時間をしっかりと止めていることがわかったのが1番大きいだろう。
更には畑尾の治療が終わり一度ピッチの外に出したところで、両チームの監督を呼び状況を説明。
恐らく追加タイムについての説明と思われる。
それにしては時間が長かったこともあり、畑尾がピッチ内で治療となったことに関しても話があったかもしれない。
大槻監督の「ここから8分」という声をDAZNが拾っており、早く終わらせたい群馬と終わらせたくない大宮という構図ながら…お互いを納得させしっかりと捌いたと言えるだろう。
更にはプレー再開前に両チームのキャプテンも呼び、こちらは短時間であったが何か会話をしている。
ここでも恐らく追加時間に関して説明があったと思われる。
更には再開前に入ろうとする畑尾に対しても一旦制し、レフェリーの合図があってから入れることを説明。
(こちらはルール通り。治療があった選手は一度ピッチ外に出なければならず、レフェリーがOKを出したら戻れる)
繰り返すが残留を争うチーム同士の直接対決であり、1-0という展開、更には追う大宮のチャンスでの再開と…荒れやすい要素が詰まった中で素晴らしいコントロールを見せてくれた。
全員が納得…というのは難しいだろうが、恐らくこのシーンはほとんど誰もが不満を抱かずにアクシデントを乗り越えたと言って良いのではないだろうか?
まさにナイスジャッジである。
MOM
この試合のMOMは…畑尾大翔としたい。
値千金となるゴールはもちろん、前半のセットプレーでもポスト直撃のヘディングを見せている。
攻撃面ではセットプレーだけでなく、最終ラインからのフィード力も見せており…昨シーズンは大武峻の陰に隠れていた印象はあるが、元々フィード力の高い選手である。
本業の守備では抜群の安定感を見せ、やはり畑尾の離脱は痛かったことがわかる。
最後は大出血となりつつもプレーをし、古巣大宮相手に勝利の立役者となったことは間違いないだろう。
以前にも畑尾のことを「魂の男」と書いたが、本当に魂の男という言葉が似あう選手である。
古参のファンからすれば、魂の男は青木良太であるが…何の偶然か同じく背番号3というのが何か因果を感じると言える。
あまりにも畑尾がセンセーショナルな試合だったが、もう一人触れたい選手が櫛引政敏。
コロナの影響と思われるが5試合ほど試合から離れていたものの、復帰戦となる今節ではファインセーブを連発。
少なく見積もっても前半に決定機3本は防いだと言えるだろう。
この守護神の復帰は残留に向けて残り3試合、大きな力となってくれるハズ。
山口戦の大敗のあととなった大事なゲームだったが、見事な勝利で終えてくれた。
しかしまだ終わりではなく、むしろこの劇的な勝利のあとの試合こそが大事と言える。
これで残留が決まったわけではなく、次の熊本戦もしっかりと戦い…岩手との直接対決を前に残留を決めたいところである(岩手の結果次第ではあるが)
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