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【2024 J2第1節】ザスパ群馬 対 鹿児島ユナイテッドFC【レビュー】

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※ザスパ群馬ファンによる、ザスパ群馬贔屓のマッチレビューです。

 

2024年シーズンも開幕となり、初戦はJ3から昇格してきた鹿児島。

両チームともに監督が継続となっており、昨シーズンをベースとしたサッカーが観られる予感です。

どちらもボールを大切にするチーム同士ということで、お互いの良いところが出る好ゲームとなるか?

はたまたお互いの良さを消し合うようなゲーム展開となるか?

開幕戦ということもあり、メンバー編制も気になるところでしょう。

 

今回はそんな鹿児島戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

ザスパ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
3 大畑隆也
24 酒井崇一
36 中塩大貴
MF 6 天笠泰輝
15 風間宏希
FW 8 髙澤優也
10 佐藤亮
11 杉本竜士
23 平松宗

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 42 石井僚
DF 4 船橋勇真
27 藤村怜
MF 7 和田昌士
17 山中惇希
40 佐川洸介
FW 41 永長鷹虎

 

群馬は昨シーズンの主力が多く残ったことでスタメンに大きな変更は無いと予想していたが…概ね予想通りの9人が昨シーズンのメンバー。

しかし右サイドバックに入った大畑隆也は予想外と言え、個人的にはここには川上エドオジョン智慧か船橋勇真が入ると予想していた。

大畑はSBもこなせるもののどちらかと言えばCBタイプと言われているようだったので、システムがどうなるかも注目となるだろう。

またエドはベンチにもおらず…怪我でもあるのだろうか?

 

また予想が外れた場所としては平松宗のところで、ここは新加入の和田昌士を予想していた。

正直言って昨シーズンの平松の起用法は気の毒と言え…不慣れなことをやらされて不当に評価を下げているように感じたもの。

髙澤もCFタイプと言え、昨シーズンの可変システムをやるのならば和田が適任かと思っていたのだが…。

これも踏まえて、もしかしたら今シーズンはオーソドックスな4-4-2となるのか?

 

長くなったが…もう1ヶ所予想外だったのは風間宏希。

ここは藤村怜が入ると思っていたが、これはどちらかと言えば風間の復帰が間に合わないのではないかと思っていたため。

どうやらコンディション面も含めて開幕に間に合ったようで、藤村含めてボランチの層は厚くなったと言える。

鹿児島ユナイテッドFC

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 1 泉森涼太
DF 5 井林章
6 渡邉英祐
14 野嶽寛也
28 戸根一誓
MF 8 藤村慶太
21 田中渉
27 山口卓己
11 五領涼樹
FW 36 米澤令衣
92 ンドカ チャールス

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 31 大野哲煥
DF 3 外山凌
23 岡本將成
30 木村祐志
MF 10 藤本憲明
FW 34 鈴木翔大
46 武星弥

 

対する鹿児島だが、昨シーズンのJ3を見ていないので選手についてはよくわからないのが正直なところ。

やはり気になるのは昨シーズンJ2にいた選手となり、清水から加入の井林章、金沢から加入の藤村慶太、山形から加入の田中渉、徳島から加入の外山凌、岐阜から加入のンドカ チャールスといったところ。

注目ポイントはやはり最前線のンドカと、その下で攻撃のタクトを振るう田中となりそうな予感。

そしてベンチに控えるMr.鹿児島とも言えそうな、藤森憲明が怖い存在となりそうである。

試合経過

【0~15分】戦い方は昨シーズンと変わらず

前半は鹿児島のキックオフでスタート。

並びを見ると予想通りの4-4-2に見える。

また攻撃時には後ろが3枚となり、右サイドバックである大畑隆也が高い位置を取る可変システムも変わらず。

そしてこの可変時には佐藤亮が右のワイドとなり大外に開き、大畑が内側に入っていく形となっているのも昨シーズンの終盤と同じと言えるだろう。

となると気になるのはCBタイプと聞いている大畑がどれだけ攻撃時のタスクをこなせるのか?となるか。

 

まずは3分、天笠泰輝が良い位置で城和隼颯からボールを引き出すと右サイドに展開。

大きく開いて受けた佐藤亮が縦に運び、野嶽寛也とのマッチアップとなる。

ここで佐藤がカットインから左足…と見せかけて一気に縦に突破し右足でクロスを供給。

髙澤優也が頭で合わせるが、これはミートせずに枠の外に。

CB3枚とボランチ2枚で丁寧にボールを下から繋ぐのがシステムだが、やはりこうやってボランチが前を向いて受けられると良いボールが出せる。

逆の言い方をすれば、天笠だけでなく風間宏希も素晴らしいキックを持っている選手なのでいかに前を向かせるか…というのがキーになるだろう。

また佐藤は昨シーズンの大活躍もあり左足は警戒されているわけで、それを逆手に取るような縦への仕掛けが素晴らしかった。

 

7分には鹿児島も反撃に出る。

右サイドで山口卓己が良い縦パスを送ると、流れの中から右に移り中央に戻ってきたもう1人のボランチである藤村慶太が受ける。

恐らくダイレクトで右サイドに流そうとしたのだろうが、これは中塩大貴に当たるも…縦にこぼれて裏を抜けていた渡邉英祐に通りグラウンダーのクロスを供給。

これは酒井崇一が残した右足で跳ね返すが、こぼれ球を田中渉がダイレクトで打つも酒井がブロック。

こぼれ球を再び田中がシュートに行くも、目の前にブロックに入った天笠泰輝に当たりコーナーとなる。

この7分までで他にも見られたが、このシーンが鹿児島の攻撃の形を表していると言える。

両サイドバックが内側に上がってきて、空いたサイドのスペースにボランチが下りてビルドアップという形である。

実際楔の縦パスを付けたのもSBの渡邉ではなくボランチの山口であり、これが鹿児島スタイルとなるだろう。

 

8分、佐藤亮が足を滑らせる形で転倒し左足首を気にする様子が…。

大事は無いようで痛がりながらもプレーを続けるが、今日の群馬は風は無いものの雨が降り続けており気温も低い。

水捌けの良い国内でも屈指の芝と言えるが、それでも足を滑らせる選手が結構見られる印象であり怪我が無いことを祈りたい。

 

10分、再び鹿児島が右サイドから攻撃を作る。

CBの戸根一誓から浮き球が縦に送られると、渡邉英祐が胸トラップから横の田中渉に落とす。

田中がカットインから左サイドの米澤令衣に展開すると、米澤はこれをダイレクトで内側に落とす。

しかしここに入り込んできた野嶽寛也とは合わず、佐藤亮がクリアして難を逃れることに。

合わずに助かったが…入り込んできた野嶽は完全にフリーと言え、ドンピシャであれば1点物と言って良いシーン。

ここに入り込んでくるのがボランチの山口ではなく、サイドバックの野嶽と言うのが…繰り返しになるが鹿児島のサッカーとなる。

比較的自由に動いて攻撃の形を作り出す田中のプレーと言い、鹿児島のサッカーはなかなか見てて面白い。

【15~30分】徐々にお互いの持ち味が見えてくる

16分、左側のペナルティエリアやや外で田中渉がボールを受けるが、ここは群馬も2枚で挟みこむ形でボール奪取。

こぼれたボールを酒井崇一佐藤亮に送るが、米澤令衣田中の2枚で奪い返されてしまう。

米澤から中央に展開するもここは打たせず、一度下げたところから再び左サイドの田中に展開。

田中がフリーでファーに送ったクロスは杉本竜士がコーナーに逃れるが、この一連のプレーに対して杉本が激怒。

映像を見ると佐藤に言っているように見え、恐らく奪い返された佐藤のプレーに対して…ではないかと思うが、どちらかと言えばあれは出し手の酒井が原因か?

後ろから丁寧に繋ぐのが群馬のサッカーだが、もう少しセーフティの判断が早くても良いのではないかと言うのは昨年通り。

 

18分、このコーナーを蹴るのは藤村慶太

ニアの米澤令衣に送られたボールは手前で中塩大貴が当てるが、フリックした形になりそのまま後方へ。

ここにポジションを取っていた野嶽寛也がダイレクトでボレーを放つも、これは浮いてしまい枠の上に外れてくれる。

 

21分、群馬の右サイドから野嶽寛也がクロスを送るが…これは中塩大貴が逆サイドでインターセプト。

中塩から平松宗に送りカウンターを狙うも、ここは対応したDFに引っかかってしまう。

しかしこぼれ球は風間宏希の下に転がり、風間がダイレクトで右サイドに大きく展開する。

ここに抜け出していた髙澤優也が素晴らしいワンタッチでスピードを殺さず前に持ち出すと、DFに戻ってきた野嶽を切り返しで交わし左足を振り抜く。

ファーを狙う巻いたシュートだったが…やや高さが中途半端となったか、これは戻った山口卓己が頭に当てる。

これが天笠泰輝の下に飛ぶが、さすがに近過ぎてコントロールできず…。

風間らしい素晴らしいフィードに、可能性を感じる髙澤の突破からのシュートだった。

 

28分、群馬が後方からビルドアップの際に鹿児島のプレスにより天笠泰輝がボールの出し所を失ってしまう。

最終的に上手くファールをもらう形で、失わずにマイボールのままリスタートとした辺りはさすがだが…今シーズンもこのビルドアップは課題となりそうな予感。

前半耐える展開となるのは昨シーズン同様と言えるが…ここまでビルドアップが上手く機能しているとは言い難い。

 

29分、中盤で天笠泰輝のプレスによりコントロールミスを誘うと、風間宏希がこれを回収。

風間から左サイドを駆け上がる杉本竜士に送るが、杉本は2枚に対応されたこともあり再び風間に戻す。

風間から一気にゴール前に良いボールを送り込むと、ここに飛び込んだのは右サイドバックの大畑隆也

しかしやや届かず絞った野嶽寛也が右足に当ててクリアとなり、そこに滑り込んで接触ということでファールの判定となってしまう。

序盤では「ここにSBが入ってくるのが鹿児島スタイル」と書いたが、逆にこのゴール前のポジションに右SBが入ってくるのが群馬スタイルと言える。

この試合やっと大畑がゴール前に入り込んできたと言えるが、システム上難しい役割を担っており移籍組ということを考えると次第点以上だろう。

【30~45分】今期も堅守は顕在か?

31分、鹿児島が最終ラインでビルドアップを行い、戸根一誓からグラウンダー気味の縦パスが出る。

これを受けた渡邉英祐田中渉とワンツーから中央、左へと持ち出し左サイドの米澤令衣に展開。

米澤はダイレクトでゴール前にクロスを送り込み、これをンドカ チャールスが頭で合わせるも枠の上に。

群馬も鹿児島も後方3枚でビルドアップを行う点は同じだが、鹿児島の方がこのような楔の縦パスが入っている印象。

昨シーズンは長倉幹樹が上手く縦パスを引き出していたが、移籍後はビルドアップに苦しみ…今シーズンもここまでを見る限りでは課題は同じ。

昨シーズンのレビューでも書いているが、平松宗はそういったプレーヤーではなく…平松にこの役割を担わせるのに無理があると思うのだが…。

 

40分、ピッチが滑りやすいということもあり…佐藤亮が止まり切れなかった形で接触しファールの判定に。

これにイエローカードが提示され、35分の杉本竜士と共に両翼がカードを抱える形となってしまう。

このフリーキックを田中渉がゴール前の絶妙なポイントに放り込むが、鹿児島の選手は反応できず。

戻りながらスライディングで髙澤優也がクリアするも、ミートせずに危うくオウンゴールかというシーンに。

 

41分、この髙澤のクリアで鹿児島のコーナーキックとなるが、これはこの試合初めてとなるショートコーナーで再開。

更に後方に下げ田中渉が強烈なミドルシュートを狙うも、これは櫛引政敏が正面でパンチングで対応。

こぼれ球を米澤令衣が詰めるも、城和隼颯がブロックしてコーナーに。

結果的にこのコーナーも凌ぎ切り、フリーキックから始まった鹿児島の一連の攻撃を耐えきることになった。

時間帯や鹿児島ペースと言える展開を考えると、これを防ぎきったのは大きいか?

中心メンバーがほぼ変わっていないので当たり前とは言えるが、今シーズンも堅守は健在となりそうである。

 

44分、櫛引政敏からのロングボールを大畑隆也が受ける。

難しくなったトラップ際を狙われるも、自ら奪い返すと大きく左サイドの杉本竜士に展開。

杉本からクロスが送られるが…やや精度を欠きゴール前を通り越して逆サイドに。

これを佐藤亮が回収すると、左足でのクロスと見せかけ縦に突破。

これに対して野嶽寛也が成す術無く、カード覚悟で佐藤を手で倒しイエローカードとなる。

この試合2度目となる佐藤の縦への突破だが、1度目でも書いた通り昨シーズンはあまり見られなかった形。

武器の左足を警戒してくる中で、縦への突破を初戦でこれだけ見せつけたとなると…次節以降は得意のカットインも活きるようになるだろう。

46分、このFKは風間宏希が蹴り、中央ややファーで酒井崇一が頭で合わせるも…キーパー正面に。

 

こうして昨シーズン同様に耐える前半は終了となり、勝負の後半となる。

【45~60分】ハーフタイムで動く両チーム

後半は群馬のキックオフでスタート。

両チームともにハーフタイムで動き、群馬は平松宗に代えて佐川洸介を投入。

更に立ち位置も変わり、佐川が右側に入り髙澤優也が左側に入った様子。

対する鹿児島は井林章に代えて岡本將成を投入する。

正直この交代は策としては理解できないので…恐らく井林に何かアクシデントがあったと考えられるだろう。

相手チームのことではあるが、怪我であれば長くならないことを祈りたい。

 

48分、左からのコーナーキックを大畑隆也が頭で合わせるも…これはキーパーの正面となってしまう。

セットプレーが比較的勝てているので、どうにか1つこじ開けたいところか。

 

55分、群馬右サイドを細かくパスで繋がれてペナルティエリア内への侵入を許す。

米澤令衣からンドカ チャールスにパスが入るが、このシュートは酒井崇一が決死のブロック。

こぼれ球を回収され、左から中央に戻しやや遠めから田中渉がシュートを放つも枠の上に大きく外れる形となる。

 

ここまで見ていると後半は可変システムを止め、オーソドックスな4-4-2となっている様子。

前半に比べると佐藤亮が大外に張っておらず、逆サイドにボールがある時には内側に絞ってきているように見える。

そして大畑隆也がその外側のスペースを使おうとしているように見える。

後半開始当初は立ち位置が変わったことで髙澤に長倉の役割をやらせるのか…と思っていたが、2トップであればこれは面白い組み合わせになりそうだ。

 

58分、群馬右サイドを使われ田中渉からファーサイドにクロスが上がる。

ここには鹿児島の選手が誰もいなかったため大畑隆也が頭でクリア。

しかしこれが米澤令衣のところに行ってしまい、慌てて大畑がブロックに行くがコントロールショットを打たれてしまう。

シュートはやや落ち切らず、外からネットを揺らす形となったが…危ないシーンだった。

大畑はフリーだったため余裕を持って跳ね返す場所を選べたと思うが、この辺りは本人だけでなく周囲のコーチングも含めてとなるか。

【60~75分】初ゴールは髙澤優也

62分、風間宏希のワンタッチでのロングフィードに佐川洸介が抜け出す。

しかしその後のクロスが合わずに、ボールは群馬が回収するも攻撃に時間がかかってしまう。

一度作り直す形を取り、左サイドから天笠泰輝がクロスをゴール前に送ると大畑隆也が飛び込むも触れず。

競り合った岡本將成の身体に当たり、ほぼ目の前にこぼれたボールに泉森涼太大畑が飛び込んで接触。

泉森が先に飛び込み、大畑がやや遅れて飛び込んだ形となったため大畑のファール判定でイエローカードが出される。

タイミングと足裏が見えており接触していることを考えるとカードは仕方ないと言え、やや危ないプレーと言えるが大畑の気持ちと根性は評価したい。

しかし…クロスに対しての競り合いで岡本は完全に大畑のユニフォームを引っ張っており、その後のルーズボールに飛び込む際にも再び引っ張りに行っている。

キーパーとの接触が目立つので仕方ないかもしれないが…時系列で考えればこちらが先でPKの判定ではないだろうか?

 

63分、群馬が動き杉本竜士に代えて山中惇希を投入する。

今日の杉本は相変わらず気合いが入っているのが気持ち良いが、今一つ攻撃のキーマンにはなれなかった印象か。

平松宗との組み合わせの問題もあるとは思うが、左サイドが機能していたとは言い難い。

また右では佐藤亮が素晴らしい縦への仕掛けを2本見せており、比較すると物足りないと言わざるを得ない。

昨シーズンから杉本がフィットしているとは言い難い部分もあり…良い選手ではあるので起用法から再考が必要では無いだろうか。

 

65分、左サイドで佐藤亮が削られる形となりファールを得る。

これで得たフリーキックを佐藤がファーサイドに送ると、飛び出したキーパーが触れずその奥で髙澤優也が頭で合わせて先制ゴールを奪う。

佐藤のボールが素晴らしかったのでミス…とは言いたくないが、飛び出して触れないのは致命的なミスと言われてしまうのがキーパーの世界。

そういった意味ではややラッキーな面もあるだろうが、ブラインド気味となったであろうポジションでしっかりとゴールマウスに送り込んだ髙澤は見事。

さすが「利き足は頭」である。

また前半からセットプレーは競り勝ってシュートで終わっていることもあり、決して偶然のゴールでは無い。

 

このゴールの後、キックオフの前に鹿児島が交代カードを切る。

五領淳樹に代えて武星弥を投入し、アタッカーをフレッシュに。

 

69分、山中惇希が左サイドでボールを受けるとオーバーラップした風間宏希を使う。

山中が次のスペースを使い風間からボールを再び受けると、ゴール前にクロスを送り込むが…これは直接キーパーに収まってしまう。

クロスの質がもう一つではあったが、やっとこの時間で風間が高い位置でボールを受けたと言える。

この試合では風間らしい素晴らしいフィードが2本ほど見られているが、彼が高い位置でボールを受けて攻撃に参加できるかできないか…というのがこのチームの生命線。

よく某掲示板で「得点力不足はFWではない」「課題はボランチ」という声が出ているが、自分も同意見でありボランチが攻撃を作れていないのが問題点だと感じている。

しかしボランチだけが悪い…のではなく、全体でボランチの攻撃参加を増やしていく必要がある。

風間天笠泰輝の2枚は悪い…どころかJ2では上位のボランチだろう。

システムの都合もあるが守備に追われる時間が長く、前で溜める時間も作れておらず前に出ていけていないのを改善していきたいところ。

 

73分には再び鹿児島が動き、野嶽寛也に代えて外山凌ンドカ チャールスに代えて藤本憲明を投入する。

【75~90分】デジャヴ?ミスから勝てる試合を失う

77分、鹿児島が最後の交代枠を使い、山口卓己に代えて鈴木翔大を投入する。

1点差で負けていることもあり、やや早い時間ではあるがカードを使い切って勝負にきたと言える。

 

80分、群馬が最終ラインでビルドアップを行っていたが、酒井崇一からのパスを受けた天笠泰輝が2枚に挟まれる形でボールをロスト。

奪った藤本憲明がそのまま右足を振り抜くと、櫛引政敏がかろうじて触るも…そのままネットに吸い込まれてしまう。

どうしてもボールを失った天笠に批判が集まりそうだが…どちらかと言えば出し手の酒井か?

17分にも同様に酒井のパスから佐藤亮が失っており、28分には出し所を失った天笠が潰されている(これはファールを貰えたが)

こだわりを持ってやり続けないと成長がないことは事実だが…昨シーズンから続くミスからの失点は観てる側としてはツラいものがある。

 

84分、群馬が動き髙澤優也に代えて和田昌士佐藤亮に代えて永長鷹虎を投入する。

両選手とも新加入の注目選手ということで、残り時間は10分弱ではあるがどんなプレーを見せてくれるのか期待したいところ。

 

85分には鹿児島が速い攻めを見せ左サイドに展開。

米澤令衣から外山凌がインナーラップでボールを引き出すと、中を確認せずにクロスを上げる。

そのためクロスの向かう先には鹿児島の選手が誰もいなかったが、酒井崇一が焦ったか…足を残してボールを止めてしまう。

このルーズボールを藤本憲明に打たれてしまうが、これは枠の上に外れてくれる形に。

鹿児島の選手は誰もいなかったのだから、戻りながらの難しい体勢であった酒井が対応せずにその先で城和隼颯が前を向いてクリアすれば良いだけの話である。

酒井が悪い…というよりは城和も含めてコーチングの問題と言えるか。

 

87分、左サイドを縦に仕掛けた山中惇希からクロスが上がる。

クロスの瞬間に身体をぶつけられたこともあってか…やや精度を欠いてしまい逆サイドまで流れていく。

これを天笠泰輝が回収すると、再びゴール前ファーサイドにクロスを送り込み佐川洸介が頭で合わせる。

しかしやや下がりながらの難しいヘディングとなったこともあってか、コースも威力もやや甘くゴールキーパーに防がれてしまう。

 

91分には丁寧に攻撃を作り左に展開。

山中惇希から中塩大貴に落とすと、中塩がダイレクトでファーにクロスを供給する。

フリーだったこともあり永長鷹虎がボレーで狙っていくも、ミートせずに枠の上に外れてしまう。

守備に重きを置いたシステム…ということはわかるが、やはり中塩の攻撃参加も試合を通してこのシーンくらいというのが攻撃が構築できていない理由の1つになりそうである。

 

こうして開幕戦は痛み分けのドローとなり、群馬としては先制し勝てた試合をミスで引き分けとしてしまい勝ち点2を失う形に。

鹿児島としても先制は許したもののゲームを支配したと言え、同点に追いつき逆転も十分に狙えただけに勝ち点2を失ったと言えるか。

後半頭から4-4-2にするなど昨シーズンとの違いはあったが、良いところも悪いところも昨シーズンから継続と言える初戦となった。

もちろん全てをネガティブに捉える必要は無く、例年とは違いしっかりと昨年というベースに積み重ねていけるのはポジティブなところ。

引き分けに終わったのは痛いが、ある意味では開幕戦でしっかりと課題が見えたのは良かったのではないだろうか?

ピックアップポイント

今シーズンの課題も継続

待望の開幕戦ということもあってか、いつも以上に試合展開の中身を書いてしまった。

それもあってか、特に改めて書くことも無く…ピックアップポイントも無いのだが…。

 

とりあえず今シーズンの課題も昨シーズンからの継続と言え、大きな問題は平松宗のセカンドトップ起用。

守備に重きを置いているためにボランチが攻撃参加できず、攻撃の形を構築できていないこと。

更には後方からのビルドアップにこだわるため、ミスから失点してしまうという3点だろう。

 

平松のところは正直大槻監督を始めとしたスタッフのこだわりが理解できず…和田昌士を獲得したこともあり和田を使えば良いのではないかと。

平松の適正ポジションは今日で言うと髙澤優也の位置だろう。

後半のように2トップで使うならば髙澤平松を並べるのもアリかもしれないが…。

 

残りの2つは昨シーズンから書いているように、3CBの距離が近過ぎるように思う。

しかし…いつだったか大槻監督は意図を持って狭くしている(この距離にしている)といったような発言をしていたような記憶がある。

このまま熟成され、その意図が見えるようになってくれると良いが…現状ではその意図が何なのか見えるレベルには無いと言えるだろう。

ビルドアップのミスから失点するものと捉え、それを覆せる攻撃力を構築する…というのも夢があるかもしれない。

MOM

この試合のMOMは髙澤優也としたい。

群馬復帰後、初めての試合でゴールを挙げたというのはやはり大きいだろう。

小さなことかもしれないが、チームのリブランディングによりゴールネットの色が変わり…対戦相手も含めて最初にゴールを叩き込んだというのも「持っている」と言える。

以前に在籍した時から何となく持っている男の印象があり、このままゴールを量産していくことを期待したい。

 

次点…と言ったら語弊があるが、大畑隆也の名前も挙げておきたいところ。

前評判ではCBタイプの選手と聞いており、可変システムの右サイドバックで起用されたのは正直以外だった。

試合の序盤こそ目立ったプレーは無かったが、最終的には何度もゴール前に顔を出してチャンスを作ってくれた。

課題も多く抜群に良かった…とは言えないが、難しいタスクを与えられており新加入であることを考えれば高評価を与えたい。

 

そしてキレてたのが佐藤亮だろう。

昨シーズン同様に左足の精度は相手に取って驚異であるが、この試合ではそれを逆手に取った縦突破が光った。

しかも縦に突破して右足で上げるクロスの精度も悪くなく、これであれば次から対峙するDFは「左足だけ消しておけば良い」という選択肢が取れなくなる。

これだけ右への突破を意識させたので、自選からは縦への突破と見せかけてカットイン…というシーンも見られるだろう。

逆に山中惇希は左足だけ消された印象が強く、この辺りは彼の継続した課題である。

更に左に磨きをかけて、わかっていても止められない縦突破を目指すのも良いし、カットインできるようにするのも良いだろう。

成長に期待したい。

 

最後に、佐川洸介和田昌士永長鷹虎は限られた時間…ということもあるかもしれないが良いプレーを見せてくれた。

特に佐川はこれを90分出来るのであればスタメン争いに絡んでくるだろう。

和田永長は時間が短いこともあり、もう少し長い時間プレーを見てから…とは言えるか。

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