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【2023 J2第26節】ヴァンフォーレ甲府 対 ザスパクサツ群馬【レビュー】

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第26節はアウェーでのヴァンフォーレ甲府戦。

前節はホームに大宮を迎え、前半のうちに2点を取りそのまま逃げ切るという試合を見せました。

ここしばらくターニングポイントとなっている大宮戦だけに、この勝利で今期は上に行けるような気もしているサポーターも多いでしょう。

しかし懸念点として守備の要である酒井崇一が累積により出場停止となります。

 

甲府は前回対戦では先制を許すも、岡本一真のJ初ゴールもあり見事に逆転勝ち。

強敵ではあるものの…天皇杯で勝ち進んでいることもあり現在7連戦中と、付け入る隙もありそうです。

今回はそんなヴァンフォーレ甲府戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

※いつもはホームを左に書きますが、この試合は群馬がエンドを入れ替えたため上記表記

ヴァンフォーレ甲府

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 1 河田晃兵
DF 2 須貝英大
5 蓮川壮大
23 関口正大
49 井上詩音
MF 10 長谷川元希
16 林田滉也
17 品田愛斗
18 鳥海芳樹
FW 77 ジェトゥリオ
99 ピーター ウタカ

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 21 渋谷飛翔
DF 40 エドゥアルド マンシャ
MF 6 小林岩魚
8 武富孝介
26 佐藤和弘
FW 9 三平和司
19 宮崎純真

 

甲府は前節から1枚を変更。

佐藤和弘に代わり林田滉也が入る。

水曜に行われた天皇杯という意味では大幅にメンバーが変更されており、連戦でスタメンとなっているのは関口正大だけとなっている。

この試合で7連戦となる甲府だが、ある程度はターンオーバーできていると考えて良いだろうか。

 

注目は当然、最前線のピーター ウタカ。

ラフなボールだろうと彼に入ってしまえば何かが起こる怖さがあり、群馬としては急造CBということもあり注目ポイントになるだろう。

またベンチスタートではあるが、いつもやられている印象の強い三平和司にも注意が必要である。

ザスパクサツ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
5 川上エドオジョン智慧
36 中塩大貴
38 天笠泰輝
MF 15 風間宏希
17 山中惇希
22 高橋勇利也
FW 7 川本梨誉
10 佐藤亮
28 長倉幹樹

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 42 石井僚
DF 6 内田達也
MF 33 細貝萌
FW 9 北川柊斗
14 白石智之
23 平松宗
29 田頭亮太

 

群馬は前節から1枚を変更。

累積により出場停止となった酒井崇一の代わりに天笠泰輝を起用となる。

どう配置するのかが注目となったが、結果として前回自分が予想した中で「最も可能性が低い」とした高橋勇利也をCBで起用。

前回に書いたが、選手の特性や持ち味を考えると高橋をCB起用するのが最も妥当な判断なのは事実だが…上手くいっているボランチ起用から回してくるとは思わなかった。

 

そしてベンチには久しぶりに細貝萌の姿が。

プレースタイルがアンカーということもあり、現在のチームでは難しい部分もあるとは思うが…久々にベンチに入ってくれた。

そして田頭亮太も再びベンチ入りとなり、岡本一真が怪我で離脱しているためにアピールしたいところだろう。

試合経過

【0~15分】起用に応えるミドルシュート

前半は甲府のキックオフでスタート。

どうやら城和隼颯がエンドを入れ替えたようであり、前半は群馬が風上を選んだ形となる。

注目された選手の配置だが、メンバーのところで書いたように城和高橋勇利也がCBでコンビを組み、天笠泰輝がボランチに入ることに。

前節天笠をサイドハーフで起用し、今日もDFで登録している辺りが今シーズンの監督・スタッフ陣の芸の細かさか。

 

5分、佐藤亮が奪ったボールを運んだところでファールを受けFKを獲得する。

このFKを風間宏希がゴール前に送り込むと、川本梨誉が競り勝つも…ボールは枠の上に外れてしまう。

大きく枠は外れてしまったが、タイミングはバッチリであり今節もセットプレーは期待できそうな予感。

 

8分、川上エドオジョン智慧が右サイドでボールを運ぶと、一度大外の佐藤亮に預け内側を上がる。

再び佐藤からボールを受けると、カットインから中央の天笠泰輝に。

天笠がやや後方、自身の得意な左足側にボールをトラップすると左足一閃!

素晴らしいミドルシュートを叩き込んで、開始早々に先制点を奪う。

前節スタメンから外された…という言い方で正しいかはわからないが、今節スタメン起用に応える見事なゴールとなる。

 

13分、佐藤亮の素晴らしい左足でのクロスを長倉幹樹が頭で落とす。

これを川本梨誉が足元に収めるも…ゴールに対して後ろ向きだったために浮かせてバイシクルを狙うがミートせず。

佐藤は今日もキレのある左足を見せてくれている。

【15~30分】一進一退の攻防

15分、ちょうどハーフラインでボールを受けた品田愛斗が一気に群馬DF裏にロングボールを送り込む。

ここに抜け出したのがピーター ウタカで、見事なワントラップで櫛引政敏をかわすが…シュートは枠を外れてしまう。

どうやらシュートを打つ前の軸足でボールを触ってしまい、右足がミートしなかったようだが…非常に危ないシーンだった。

ウタカの速さが予想外だったのかもしれないが、櫛引としては中途半端に飛び出してしまった形となり胸をなでおろしているだろう。

前節もロングボールへの判断が悪く、今まで目立つシーンは無かったように思うが…実は櫛引は裏への浮き球の処理は苦手なのかもしれない。

結果論ではあるが、ここで同点になっていたらまた違ったゲームとなっていただろう。

 

19分、川本梨誉がファールを与えてしまい良い位置で甲府にFKのチャンスが。

FWの選手もサボらず必死にDFしている証明ではあるが…やや川本北川柊斗は不要なファールが多い印象も。

品田愛斗のキックは良いコースだったが、櫛引政敏が完全に読み切ってファインセーブでコーナーに逃れる。

 

22分にはピーター ウタカのポストプレーで長谷川元希にシュートを打たれるも、しっかりと城和隼颯がブロック。

畑尾大翔の負傷離脱により、これで3試合連続スタメンとなっている城和だが…非常に頼もしい姿を見せている。

昨シーズンは主力としてプレーしていたが、今シーズンは酒井崇一加入によりベンチに。

しかし腐ることなくしっかりと準備してきているのがわかるここ数試合の出来の良さである。

 

30分、佐藤亮が右サイドでボールをキープして時間を作る。

天笠泰輝に戻すと、天笠がファーにクロスを供給。

ここに山中惇希が飛び込むが…わずかに合わずにそのままゴールラインを割ってしまう。

ちなみに山中はここでやっと名前が挙がったのだが、決定的なチャンスに絡んでいないだけでここまでの30分で攻守に非常にハードワークしている。

【30~45分】甲府の攻撃を凌ぎ切って前半を終了

36分、須貝英大が高い位置を取りクロスを送るが、これは川上エドオジョン智慧が頭でカット。

これが逆サイドに流れるとピーター ウタカが回収。

更に外の関口正大に預けると、良い位置で鳥海芳樹が引き出しダイレクトで内側に落とす。

ここにウタカが入り込みシュートを放つが、天笠泰輝がこれをブロック。

ブロックしたボールが嫌な形でゴールに向かってしまうが、これは枠の上に外れてくれコーナーに。

このコーナーキック、ファーで井上詩音が合わせるが…やや叩き過ぎたか、バウンドしたボールはクロスバーを叩いて跳ね返る。

群馬としては救われた形となったが、品田愛斗のキックといい井上の入り方といい素晴らしかった。

 

41分、右サイドでスルーパスを関口正大が引き出すが、これは中塩大貴がカット。

しかし関口がタッチラインギリギリで中塩からボールを奪い取ると、カットインから一度後方にボールを下げる。

受けた鳥海芳樹がクロスを送り込むと、須貝英大が下がりながらワントラップから右足を振り抜く。

ポッカリと空いたスペースとなってしまったが、このシュートは枠の上に外れて助かる形に。

 

44分、左サイドからのコーナーキックを品田愛斗が直接狙ったか?

ボールはゴールに向かい櫛引政敏がパンチで後ろに弾くが…当たり所がやや怪しい危ないシーン。

と思ったらやはり櫛引と競り合っていた長谷川元希のファールを取ったようであり、押される形になったために拳の芯にミートしなかったのだろう。

この15分ほど甲府の時間が続いていたこともあり、櫛引はすぐに再開せずに主審に対して抗議(ファールは取ってもらったが)を見せ時間を使う。

恐らくこの抗議は「時間を使う」が目的だったと思われる。

時間稼ぎを指摘しにきたのか、はたまた櫛引の抗議に対して注意しにきたのか…主審が櫛引に近づくが、ここは城和隼颯が間に入るように仲裁に入る。

城和はキャプテンマークが似合う男になってきた。

 

こうして前半はリードして折り返すが、同点にされていてもおかしくないシーンもあり…次の1点が勝負の分かれ目となりそうな予感。

【45~60分】2点目はどちらに?

後半は群馬のキックオフでスタート。

追う展開となった甲府がハーフタイムで動き、ジェトゥリオに代えて武富孝介を投入する。

 

50分、山中惇希のファールを取られ良い位置で甲府にフリーキックを与えてしまう。

今日はどうにも甲府寄りのジャッジな印象があるが、その中でもなぜか山中に対して厳しい印象。

攻撃時には自身へのファールは取ってもらえず、守備時にはちょっと当たっただけでファールを取られてしまう…山中は我慢の試合になりそうだ。

このフリーキックは良い位置に放り込まれるが、高橋勇利也が下がりながら頭でコーナーに逃げる。

久しぶりのCB起用だとは思うが、高橋はここまで安定した守備を見せている。

 

54分には距離は多少あるが、再び良い位置でフリーキックを与えてしまう。

これを品田愛斗が直接狙うが、櫛引政敏がしっかりとセーブ。

しかし品田は良いキックを見せ続けている。

 

55分、群馬のボール回しに対して甲府が高い位置までプレスをかける。

櫛引政敏のロングキックでこのプレスを抜け出すと、川上エドオジョン智慧が頭で落として長倉幹樹に繋ぐ。

長倉が一気にスピードを上げて持ち出すと、左サイドのスペースにスルーパスを送る。

山中惇希が一気に運び、切り替えしから長倉に戻しシュートを放つがブロックされる。

ボールはゴール方向に向かい河田晃兵がセーブするが、こぼれ球を川本梨誉が詰めるも…枠の外に。

山中の切り返しまでは見事だったが、切り替えした際に足がかかったか…体勢を崩してその後のプレーが少し遅れたのが痛かった。

 

60分、甲府が動き関口正大に代えて小林岩魚鳥海芳樹に代えて三平和司を投入する。

【60~75分】待望の2点目は群馬に

61分、自陣でのボール回しから櫛引政敏が良い縦パスを風間宏希に入れる。

これを風間がダイレクトで再び縦に送ると、降りてきた川本梨誉がワンタッチで横の長倉幹樹にはたく。

今日は本当に甲府のDFの間のスペースを有効に使えている。

受けた長倉がドリブルで運び、55分のシーンのように空いた左のスペースを使うかと思いきや…逆の右サイドに展開。

佐藤亮がボールを受けるとカットインからシュートを狙いに行く。

中央まで切り込むも打たせてもらえず、後方にヒールでボールを落とすとこれをダイレクトで風間が狙う。

悪くないシュートだったが河田晃兵がセーブ、こぼれ球を須貝英大が回収しに行くが身体の向き的に蓮川壮大に任せたと見える。(須貝は後ろ向き、蓮川は前向きだったため)

しかし蓮川より先に川上エドオジョン智慧が回収。

エドはこれを後方の佐藤に落とすと、佐藤が素晴らしいシュートを叩き込んで待望の追加点を奪う。

これも以前と同じように佐藤が左手を広げて「左側に落とせ」と言っているのがポイント。

自身の武器をしっかりと理解し有効に使えているのが、5得点7アシストという結果に繋がっているだろう。

とにもかくにも同点に追いつかれそうなシーンもあったが、しっかりと耐えたことで待望の2点目は群馬に。

このゴールは非常に大きな意味を持つだろう。

 

このゴールの後、キックオフ前に群馬が交代を使う。

佐藤亮に代えて北川柊斗川本梨誉に代えて平松宗を投入する。

ポジションはそのまま、北川が右サイドハーフに入ることになる。

 

67分には甲府も交代に動き、林田滉也に代えて佐藤和弘を投入する。

 

74分、左サイドのタッチライン際で風間宏希が足技を見せて突破。

ネクストディフェンダーに当ててマイボールにするが、どうやらラインを割っていたという判定で甲府ボールに。

自身の目の前でこのプレーを見ていた大槻監督が抗議したことで、監督にイエローカードが提示される。

しかし…画面を見る限りでは素晴らしいタッチで風間はボールを残したように見えるが。

【75~90分】守備一辺倒ではなく最後はダメ押しも

79分、甲府が最後の交代を使い品田愛斗に代えて宮崎純真を投入。

少し遅れた形になったが、同じタイミングで群馬も交代を使う。

風間宏希に代えて内田達也川上エドオジョン智慧に代えて田頭亮太を投入する。

 

81分、若干ラフなボールがピーター ウタカに入る。

入ると言うより…素晴らしい体幹とボディバランスで右足一本で残してマイボールにしたと言うか…。

これを素早い振りでシュートに持ち込むが、これは櫛引政敏が正面でセーブ。

あんなボールでもマイボールにしてシュートまで持ち込んでしまう辺りがウタカの怖さと言える。

 

86分、群馬も最後の交代を使い山中惇希に代えて白石智之を投入。

山中はこの直前で足を攣っており、今日も攻守に素晴らしくハードワークをしてくれた。

今日は特にどちらかと言えば苦手であろう守備面での貢献度が高く、ほぼ完全に関口正大を抑え込んだと言える。

それでいながら攻撃時には長い距離走って左サイドを駆け上がっていたわけで、むしろこの時間までよく持ったと言って良いだろう。

 

87分、甲府の左からのコーナーはニアで擦らせてゴール前に送られる。

これを中塩大貴が粘るが…武富孝介にシュートを打たれてしまう。

このシュートは櫛引政敏が身体でブロック、こぼれ球を三平和司に打たれるがこれは枠の外に。

群馬DF陣の鬼気迫る守備対応でピンチを凌ぎ切った。

 

91分にはロングボールがピーター ウタカに入ってしまうが、ここからのシュートも高橋勇利也がブロック。

すると95分、櫛引政敏のゴールキックを長倉幹樹が競り勝って平松宗に繋ぐ。

平松がDFと競りながらもドリブルでゴールに向かい、足裏で後方に落とすと長倉が叩き込んでダメ押しの3点目。

強引に平松が打つかと思ったが、しっかりと状況を見極めて足裏でボールを落とす選択が見事。

もっと言えばゴールキックを長倉が競り勝ったのが全てであり、こういったセカンドボールを繋げるのが大きい。

また見落とされがちだが…平松が右に流れたために内田達也が左に駆け上がっているのもポイント。

この内田のランニングがあるから甲府のDFが引っ張られ、長倉のところにスペースが空いていると言える。

 

こうして試合は…誰か予想できただろうか?

甲府を相手に今期2勝を挙げる形で終了した。

甲府としては7連戦ということもあり、かなり疲労が見えた試合だったのも事実。

とは言え、群馬が素晴らしい今期ベストとも言えるようなプレーを見せたのもまた事実である。

ピックアップポイント

ボールの落としどころ

今回もだいぶ試合展開の中で触れてしまったが、ボールの落としどころの大切さが目立つ試合だったように思う。

特に2点目と3点目のシーンで振り返ってみたい。

 

まず2点目となった61分のシーン。

風間宏希のミドルシュートのこぼれ球を川上エドオジョン智慧が回収。

後方の佐藤亮に落として素晴らしいシュートを叩き込んだシーンだが、試合展開で書いたように佐藤は左手を広げるようにして「自分の左側に落とせ」とアピール。

それに対してエドがしっかりと理想の位置に置いたことがあのゴールに繋がっている。

ちなみに佐藤の良いところは、自身がそういうタイプが故にか…パスを出す際にも置き所に気を使っているように見えるところ。

例えばこのシーンでも、風間のミドルシュートは佐藤のカットインからヒールで流したもの。

個人的にここまで意図したもの…だと見ているが、これも風間が右利きだから佐藤は強めに足の裏で転がしている。

強めに転がすことで、あの位置関係ながら風間が右足で蹴れる位置にボールを置くことができる。

本当ならもう少し真後ろ、ピッチで言うと右側に転がした方が良かったかもしれないが…なんとなく風間に落としているわけではなく、意図して風間の右足に落とそうとしているように思う。

 

続いて95分の3点目のシーン。

櫛引政敏のゴールキックを長倉幹樹が競り勝ち、頭で平松宗に繋ぐ。

平松がドリブルで仕掛け、同様に足裏で落としたボールを長倉が叩き込んだものである。

これは2点目と逆向きの形となるため、平松はその場にボールを留めるような形でボールを落としているのがポイント。

先ほどの佐藤のように強めに転がすと、ここでは長倉が左足で打たなければならなくなってしまう。

まさに「右足でシュートを打ってください」というメッセージの込められたパスと言える。

 

パスには意思を込めろとよく言われるが、まさにそれを体現したシーンが多く見られたゲームだった。

このように単純にプレーしやすいところにパスを送るのはもちろん、DFのプレスの来る方向や、その後のパスの展開先などの情報をパスには込められるもの。

今シーズンは非常に後ろでのボール回しも安定しているが、ハイプレスをかけられても昨シーズンほど崩れないのはこの辺りも影響しているのではないだろうか?

選手同士がお互いを理解し、大槻監督体制も2年目ということでスタイルの理解度も高まってきてるだろう。

やはり積み上げの大切さを痛感するだけに、なるべく早いタイミングで監督の続投発表を聞きたい。

MOM

この試合のMOMは天笠泰輝としたい。

なんと言っても先制ゴールはこの試合を大きく動かしたと言える。

インタビューでも語っていたが…自らのミスから失点というシーンが以前あり、更には累積により出場停止。

出場停止明けではベンチ外になり、次の大宮戦ではベンチ入りも本来のボランチではない場所で起用された。

こういった背景があったなかで、酒井崇一の出場停止というファクターはあっただろうが…再びボランチで起用した大槻監督の期待に見事に応えた…という背景を含めてMOMとしたい。

監督の「もっと足を振れ」「逃げるな」という叱咤激励も期待の表れだと言える。

 

続いては櫛引政敏…かな?

15分にウタカが抜け出してあわや…というシーンはあったが、それ以外ではほぼパーフェクト。

CBが2人ともいつもと違うという緊急事態ながら、見事に失点を0に抑えた立役者と言って良い。

また同様に畑尾大翔に代わり3試合目となった城和隼颯と、ボランチからCBにコンバートとなった高橋勇利也も急造コンビながら素晴らしいプレーを見せたと言える。

高橋はCBが本職とも言え、コンバートという言い方は正しくないが…言いたい事は伝わっていると思う)

 

他にも2点目を取った佐藤亮、3点目を取った長倉幹樹は得点だけでなく試合を通して良いプレーを見せてくれた。

また川上エドオジョン智慧もこれが3試合目の右サイドバックとなったが、試合を重ねるごとに良くなっている印象が強い。

岡本一真が1ヶ月ほどの離脱となるだけに、エドが調子を上げているのは頼もしい限りと言える。

 

他にも今節は結果が示すように全員の出来が良く、特に悪かった選手というのは見当たらないのもポイント。

全員がやるべきことをしっかりとやった結果と言える、本当に素晴らしい試合だったのではないだろうか?

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