※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。
第24節はホームでのロアッソ熊本戦。
前節の徳島戦をドローで終え、これでリーグ戦では7試合勝ちが無いという状態に。
しかしながらその7戦の内訳は5分2敗、更には強敵も多かったことを考えれば決して悪くはない結果と言えるでしょうか。
今節は3試合勝ちの無い熊本をホームに迎えてのゲーム。
更には3連戦の2戦目ということで、群馬も徳島から帰ってきたという面はあるものの…熊本から来たアウェーチームよりは日程的にも有利か?
今回はそんなロアッソ熊本戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
ザスパクサツ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | 櫛引政敏 |
DF | 2 | 城和隼颯 |
19 | 岡本一真 | |
22 | 高橋勇利也 | |
24 | 酒井崇一 | |
MF | 6 | 内田達也 |
7 | 川本梨誉 | |
17 | 山中惇希 | |
36 | 中塩大貴 | |
FW | 10 | 佐藤亮 |
28 | 長倉幹樹 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 42 | 石井僚 |
MF | 15 | 風間宏希 |
50 | 菊地健太 | |
FW | 5 | 川上エドオジョン智慧 |
9 | 北川柊斗 | |
14 | 白石智之 | |
23 | 平松宗 |
群馬は前節から4枚を変更。
前節ハーフタイムで退いた畑尾大翔は…やはり怪我が濃厚であり、今節はベンチ外ということに。
更には武颯も再びベンチ外ということで、こちらも怪我の可能性が高いだろう。
畑尾のところには前節後半にしっかりと穴を埋めてみせた城和隼颯が入り、内田達也、川本梨誉、佐藤亮をスタメン起用。
前節出場停止により不在だった天笠泰輝は今節もベンチ外となり、ここ数試合ミスが続いていたこともあり…調子が上がるまでは休みだろうか。
またベンチを見ると田頭亮太が外れ菊地健太の姿が。
ベンチにCB不在なのが気にはなるが、CBにトラブルがあった際には中塩大貴をCBにして菊池を投入、または内田達也をCBにして風間宏希を投入…そういった手が取れる状態にはなっている。
ロアッソ熊本
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 1 | 田代琉我 |
DF | 3 | 大西遼太郎 |
5 | 阿部海斗 | |
24 | 江崎巧朗 | |
MF | 7 | 田辺圭佑 |
8 | 上村周平 | |
9 | 大本祐槻 | |
17 | 平川怜 | |
FW | 11 | 粟飯原尚平 |
19 | 島村拓弥 | |
30 | 東山達稀 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 23 | 佐藤優也 |
DF | 2 | 黒木晃平 |
MF | 4 | 藤田一途 |
10 | 伊東俊 | |
14 | 竹本雄飛 | |
16 | 松岡瑠夢 | |
FW | 29 | 道脇豊 |
熊本は前節から3枚を変更。
黒木晃平に代わって阿部海斗、竹本雄飛に代わって田辺圭佑、松岡瑠夢に代わって東山達稀となる。
とは言えベンチまでの18人を見れば大崎舜に代わり道脇豊の1枚のみと言える。
ちなみにその道脇はU-17日本代表として、アジアカップ優勝に貢献した存在。
リーグ戦ではそれほど出場機会を得ているとは言えないが、代表での経験を活かしてこれから更に伸びていくだろうか。
先にベンチに触れてしまったが、スターティングメンバーとしてはやはりトップ下の平川怜が注目になる。
前回対戦でもやられているが、彼を自由にやらせると熊本の攻撃がスムーズに回ってしまう…。
前回対戦と言えば、今節はスタートから起用となる粟飯原尚平もしっかり押さえたいところ。
試合経過
【0~15分】オフサイド判定に救われる
前半は群馬のキックオフでスタート。
今節は試合開始前から弱い雨が降っていたものの、試合中に徐々に強くなっていく…というコンディションとなった。
開始時の立ち位置は右に山中惇希、左に佐藤亮であったがわずか1分でこれを逆に。
そのためフォーメーション図は右が佐藤、左が山中で表示しておく。
2分、粟飯原尚平が左サイドでボールを運ぶと、逆サイドの大本祐槻へと大きくサイドチェンジ。
受けた大本は縦への跨ぎフェイントからカットインを選択し、左足を振り抜くと…このシュートがポスト直撃。
跳ね返りを拾われるも、ここはしっかりとブロックして難を逃れる。
大本には中塩大貴が対応したが、カットインで振り切られかけると高橋勇利也がスライド。
ここまでの対応は良かったが…高橋が少し簡単に距離を詰め過ぎたのが痛かった…。
カットインですぐシュートと予想して飛び込んだのだろうが、結果的にもう一つ内側に持ち出されて高橋は交わされてしまっている。
11分、熊本が最終ラインからボールを繋ぎ、右サイドで大本祐槻が受ける。
すると右サイド裏のスペースに粟飯原尚平が流れ、そこに良い縦パスのスルーパスを送り込む。
粟飯原はボールキープから一度後ろに戻ると、その外を回った島村拓弥を囮に更に斜め後方にドリブルで戻る。
ここから左足でゴール前に送り込むと、平川怜がヒールで触れてゴールネットを揺らす。
完全にやられたと思ったシーンだったが、その前にいた田辺圭佑がプレーに関与したということでオフサイドの判定。
オフサイドに救われる形となったが、この試合は最後までこの位置(サイドからのカットイン)の対応が今一つであった。
【15~30分】高橋勇利也プロ初ゴール
16分、群馬も反撃に出る。
中央でボールを受けた岡本一真がドリブル突破。
1枚を交わして中央に入っていくと、DF裏に抜け出した川本梨誉にスルーパスを送る。
これを川本がダイレクトでシュートするがキーパーがセーブ。
攻撃の形としては良かったが、ちょっと最後はシュートの角度が足りなかったか。
このシーンでわかるように今節も岡本が内側のレーン、佐藤亮が外側のレーン、というのが基本的な立ち位置となっている。
また佐藤と言えば岡本の突破の際に大きく開いて右サイド裏のスペースでボールを要求。
これにより岡本の突破、更には川本の抜け出すスペースを作り出している。
17分には酒井崇一がナイスブロックを見せる。
今日は古巣の熊本が相手だけに相当の気合いが入っている様子であり、畑尾大翔不在ということで責任感も強かったと思うが…90分最後まで頼れる存在となってくれた。
20分、右サイドで島村拓弥がボールを受けるとその裏を阿部海斗がオーバーラップ。
ここへのスルーパスはラインを割りそうだったが、追いついてダイレクトでクロスを供給。
欲しい位置とは違っただろうが、これを粟飯原尚平が上手いバックステップでスペースを作り出してインサイドで上手く当ててシュートを放つ。
これはしっかりとブロックしクリアするが、回収されパスを受けた島村拓弥がミドルシュートを放つ。
キーパー手前で落ちる良いシュートとなり、櫛引政敏もキャッチできずにファンブルという危ないシーンとなる。
28分、中塩大貴から裏のスペースにロングボールが供給される。
ここに川本梨誉が抜け出していたが、それより先に江崎巧朗がクリアする。
しかしこれが川本に当たり、川本が回収に成功。
後ろを上がってきた長倉幹樹に預け、長倉から更に内側の高橋勇利也に送られる。
ここでシュートは打てなかったが、ボールは失わず後ろから上がってきた岡本一真を使う。
岡本がダイレクトで縦の長倉にボールを付けると、長倉は佐藤亮にボールを落とす。
佐藤のクロスに高橋と川本の2枚が飛び込み、高橋が合わせて先制に成功!
高橋はこれが初ゴールとなった。
見事な連動であり語りたいこともあるので後ほど詳しく見ていくが、まずは川本の裏抜けと中塩のロングボールが良かった。
川本は本職FWで起用されており、左サイドハーフとは違い明らかに動きが良く活き活きとプレーしている。
中塩もこういったボールが出せる選手であり、時折素晴らしいロングボールを見せているが…もう少し頻度を増やせると怖い存在になれるだろう。
【30~45分】岡本一真の存在感
33分、熊本が右サイドで攻撃を展開。
ペナルティエリア外で粟飯原尚平がボールを受けると、この位置からミドルシュートを放つも櫛引政敏がしっかりとセーブ。
しっかりと中央を固められているから…とは言えるがちょっとこの位置からのシュート、クロスが多い印象がある。
確率の低いミドルではなく、結構危ないシーンを作られているのでもう少しこの位置にプレッシャーをかけられると良いのだが…。
41分には島村拓弥のクロスに粟飯原尚平が合わせるも枠の外。
42分には中央でボールを岡本一真が運ぶ。
佐藤亮に預けてインナーラップし、再びボールを受けるとファーにクロスを送る。
ここに山中惇希が飛び込むも、DFもしっかりと寄せており当てきれずボールは力なくキーパーに収まってしまう。
ニアサイドでは川本梨誉が良い動き出しをしていたため、そちらへのボールでも面白かったかもしれない。
しかし…岡本は凄いな。
あれだけ中央でボールを失わずに運べるとなると…もっと前でプレーさせても面白いかも?
こうして前半は1点をリードしたまま終えることとなる。
【45~60分】ハーフタイムでの交代再び
後半は熊本のキックオフでスタート。
ハーフタイムで群馬が動き、岡本一真に代えて川上エドオジョン智慧を投入する。
岡本は前半抜群に良かったしアクシデントらしきものも無かったが…連戦のため温存となるだろうか?
それともちょっと前の試合終盤で負傷した影響で、怪我を押して出場していたのだろうか…?
エドはそのまま右サイドバックに入ることとなる。
ちなみに畑尾大翔がいないために岡本がキャプテンマークを巻いていたが、交代により後半は城和隼颯が付けることとなった。
48分、群馬が早い攻撃を見せる。
長倉幹樹が左サイドを運ぶと、山中惇希がインナーラップで左サイド裏に抜けてできたスペースに入り込んでいく。
浮き球を逆サイド裏に送り込もうとするが…これは短くなりクリアされてしまう。
しかしこぼれ球を内田達也がダイレクトで狙っていき、惜しくも枠の上に外れる。
長倉のパスは奥の川本梨誉に向けたもので短かくなったんだと思うが…川本多分オフサイドなんだよな。
手前の佐藤亮であれば全然合ってないし…長倉もさすがに怪我により暫く離脱していた影響が見えるか。
52分、山中惇希がやや不要なファールでFKを与えてしまう。
すると熊本はじっくりと時間をかけてセットプレーを作る様子を見せるが、笛が鳴った瞬間に田辺圭佑がクイックでスタート。
ここに熊本は3枚が飛び込んでくるが、わずかに誰も触れず…流れたボールはゴールに向かったが櫛引政敏がなんとか反応してコーナーに逃れる。
クイックスタートと言うと意味合いが違うかもしれないが…高橋勇利也、城和隼颯辺りは全く予想外のタイミングで蹴られた形となり、熊本は完全に3枚をフリーで飛び込ませることに成功した。
これは素晴らしいセットプレーだったが、櫛引のファインセーブで助かったと言えるだろう。
56分、中塩大貴のオーバーラップを囮に使い、佐藤亮がゴール前にクロスを供給する。
ボールの質は高かったが…わずかに合わず、こぼれ球を川上エドオジョン智慧が狙うも枠の外に。
この前のプレーから山中惇希が単独でのドリブル突破を見せており、そこからチャンスを作ったと言えるだろう。
山中はボールを持ち過ぎるきらいがあるが、突破力は間違いなく武器であり、もう少し周囲を使う時と自分で行く時の判断が良くなれば一段上のプレーヤーに成長しそうな予感。
ちなみにこのシーンから、再び佐藤亮と山中惇希のポジションが逆になる。
58分、熊本が試合の中では先に動き、大西遼太郎に代えて黒木晃平、粟飯原尚平に代えて道脇豊、東山達稀に代えて松岡瑠夢と一気に3枚を代える。
【60~75分】追加点奪えず
66分には群馬も交代に動く。
佐藤亮に代えて平松宗を投入し、これにより平松が前に入り川本梨誉が左に、山中惇希が右にスライドすることとなる。
今日の佐藤はかなり良い出来であり、90分フルパワーで持つタイプでは無いが…もう少し引っ張っても良かったように思う。
更には川本はFWのポジションで活き活きとプレーしており、機能しない左サイドハーフにこだわる必要はあるのだろうか?
また長倉幹樹がガス欠気味であり、怪我明けの2試合目ということを考えてもそろそろ下げることを考えても良いかと。
パスが合わなかったりボールをロストするシーンも多く、間違いなく本調子では無いだろう。
69分には熊本も動き、島村拓弥に代えて伊東俊を投入する。
74分、中塩大貴のロングボールに長倉幹樹が抜け出してキープ。
中央の内田達也に送ると、逆サイドの山中惇希へ展開。
山中が勝負を仕掛けようとするが、2枚に対応されたこともあり再び内田に。
内田はダイレクトでクロスを送り平松宗が入り込むが…これは先にDFがクリア。
こぼれ球を中塩が回収し川本梨誉へ。
川本がゴール前にクロスを送ると、山中惇希と長倉幹樹が飛び込み…合わせたのは山中か?
ドンピシャでヘディングシュートを打つも、田代琉我が右足一本でファインセーブを見せる。
非常に惜しく、山中のシュート精度ではなくキーパーを褒めるべきシーンではあるが…ここで2点差にしておきたかったところ。
しかし川本は前節のコーナーキックでも思ったが、シュート以外にも結構良いキックを蹴るな。
【75~90分】長過ぎる守備の時間。そして守り切れず
77分、熊本のフリーキックは滞空時間の長いボールだったが、櫛引政敏が出れず。
急に落ちたようにも見え、なんとか櫛引が足の間に挟みこむ形でセーブ。
判断ミスだったか…DFと重なり出れなかったか…、どちらにせよちょっとヒヤリとするシーン。
79分、熊本がボールを回して攻撃を作る。
一度江崎巧朗までボールを下げると、江崎から一気にDF裏にロングボールが供給される。
ここに道脇豊がフリーで抜け出しており、右足を振り抜くもボールは枠の上に外れて助かる形に。
ロングボール一本でやられるところだったが…DAZNではカメラに収まり切っていないため、なぜあんなにもフリーで抜け出されたのか…。
見える範囲での情報から考えると、群馬左サイドに伊東俊が抜け出しておりそこに中塩大貴が付いて下がったのかなと。
対して城和隼颯と酒井崇一はラインを上げており、オンサイドで道脇が抜け出した…と。
81分、群馬が交代に動き、川本梨誉に代えて北川柊斗を投入。
これで山中惇希が左にスライドし、北川が右に入ることになる。
今日の川本は非常に良く、左サイドに移ってからもまぁまぁのプレーを見せていたと言える。
長倉幹樹は残しておけば何かやってくれそうな予感があり、下げにくいのは確かだろうが…。
得点源としてはもちろん、疲労面でも長倉を最前線に置きたい考えはわかるが…北川を使うなら長倉と位置を入れ替えたい。
長倉を前線に残すことのプライオリティが高いならば、川本に代えるべきは北川ではなく白石智之だろう。
個人的に大槻監督の手腕は高く評価しており、早い段階で来季の契約も結んでほしいと思っているのだが…川本と北川のサイドハーフ起用だけは理解ができないでいる。
同じタイミングで熊本も動き、田辺圭佑に代えて竹本雄飛を投入。
85分、左サイドでボールを受けた中塩大貴が自ら持ち上がる。
ハーフラインを過ぎたところで、左サイド裏のスペースに抜け出した長倉幹樹にスルーパスを送る。
ちょっと双方の意図がズレたように見えたが、長倉は上手く身体を入れてマイボールにし左足を振るも…田代琉我がファインセーブを見せる。
キーパーの股下を狙った良いシュートだったのだが…競り合いながらのシュートということもありボールスピードが足りなかったか。
とは言え、長倉のシュートの落ち度というよりはキーパーを褒めるべきだろう。
散々長倉はガス欠気味と言ってきたが、DFでのスプリントが著しく減ったのは事実。
しかし休める時はしっかり休んで、こういった時に再びスプリントできる辺りが長倉のサッカーIQの高さと言える。
(そして、だから下げられない…とも言える)
しかし88分、中塩大貴が素晴らしいインターセプトを見せたのだが…直後に後ろから伊東俊に突かれてしまい再び熊本ボールに。
江崎巧朗が回収すると縦の平川怜に。
平川から左サイドの竹本雄飛に広げ、中央へのクロスに松岡瑠夢が飛び込み同点に追いつかれてしまう。
…だが、これは間違いなく伊東俊がオフサイドだろう。
櫛引政敏がセーブするコースを塞いでおり、キーパーのプレーを妨げたと言えるシーンだと思う。
内田達也が完全に後ろから松岡に飛び込まれる形になっているが、まぁここをしっかりと見るのは難しいだろう。
問題は竹本のクロスに対してプレッシャーがかけられていないことであり、これは個人的には北川柊斗が行くべきだったと思う。
立ち位置的に北川は川上エドオジョン智慧が行くと考えた可能性があるが、あれはサイドハーフが行くシーンだろう。
特に北川はまだ10分までプレーしておらずフレッシュでもあるわけで…。
とは言え本職FWの人間をサイドハーフで使っているわけで、この辺りの守備意識が高く無いというのは予想ができることだろう。
重ね重ねこのコンバートには疑問が残る。
90分、群馬が最後の交代を使い、内田達也に代えて風間宏希、山中惇希に代えて白石智之を投入。
93分、良いプレスからボール奪取に成功し、高橋勇利也が回収。
白石から風間、平松と広げ、平松のクロスに長倉幹樹が飛び込むが…わずかに枠の外に外れてしまう。
平松のクロスが…ちょっとプラス方向過ぎた…。
更に言えば長倉の裏には白石も詰めており、あのボールであれば白石の方が打ちやすかった…というのもあるだろう。
先制ゴールを挙げ粘り強く守ってはいたが、追加点を奪えずに守り切れず再びドローで試合終了となった。
ピックアップポイント
28分の先制ゴールのシーン
今回は選手起用の謎にしようかと思っていたが、大体試合経過のところで書きたい事は書いてしまった。
勝てる試合を引き分けにしてしまったのは…結果論ではあるが交代策だったと思う。
特に繰り返しになるが、川本梨誉と北川柊斗のサイドハーフ起用は謎しかなく…どちらも持ち味が活きていない。
更には川本も北川もFW起用で躍動しており、なぜわざわざサイドハーフにこだわる必要があるのか?
ベンチには今節では白石智之がおり、サイドバックではあるが菊地健太がおり、前節では田頭亮太とサイドの選手はいるわけで…。
ベンチには入っているものの、使う気が無い…本当であれば使うレベルに無い…というのが監督の考えに見えてしまう。
仮にそう考えているのであれば、夏の補強ポイントはサイドハーフになるだろう。
さて本題に戻し得点シーンを振り返りたいが、まずは試合経過でも書いたように川本梨誉の素晴らしい裏抜けと、中塩大貴のロングボール。
これが直接繋がっていればベストではあったが、ズレたこともありここは対応されてしまう。
しかし再び回収し岡本一真から縦パス、長倉幹樹のポストプレーで佐藤亮がクロス。
ここに高橋勇利也が飛び込んだ…という流れである。
個人的に見ていて「おぉ!」と思ったのが長倉の落とし。
佐藤亮も自身の左側を指差して呼んでいるが、そう彼は左利き。
抜群の精度を持つ左足と、それほど得意ではない右足であり、彼の蹴りやすいところに綺麗に落としているのがこのゴールの最大のポイントと言える。
正直に言って長倉の落としは本来あまり無い位置に落としており、これはしっかりと佐藤のプレースタイルを把握しているからと言って良いだろう。
まさに「ゴール前にクロスを上げて下さい」というメッセージが込められたパスであり、完璧なクロスでそれに答えた佐藤。
もちろん佐藤も自ら「ここに落とせ」と呼んでいるのは事実であり、クロスからのゴールという絵が見えていたと思う。
群馬はどうしても毎年スクラップ&ビルドになりがちであり、連携面の積み上げが難しいクラブ。
(S&Bの正しい使い方ではない気もするが、1年をかけて積み上げても移籍関係で翌年にはゼロに戻るということ)
このような素晴らしい連携がシーズン後半戦の早々で見られたことが非常に嬉しい。
そして賛否両論あるとは思うが…個人的には大槻監督で長期政権での積み上げをしていってほしいと思っている。
MOM
この試合のMOMは高橋勇利也としたい。
まずは素晴らしいJ初ゴール。
そして2試合続けてのスタメンであり、本職ではないボランチではあるだろうが次第点以上のプレーを見せてくれた。
もちろん細かく見れば改善点は色々とあり、ボランチでやるならば更に向上しなければならない部分があることは事実。
しかし年齢的なことを考えても、今後の伸びしろに期待しかない。
そして前半しか出場しなかったが、岡本一真の名前も挙げておきたい。
サイドバックの選手だが、ここしばらくインサイドのレーンでも素晴らしいプレーを連発している。
早ければこの夏、遅くてもシーズン終了後に引き抜かれてしまう存在だとは思うと寂しさしかないが…。
とにもかくにもハーフタイムでの交代が怪我ではないことを祈りたい。
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