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【2022 J2第22節】V・ファーレン長崎 対 ザスパクサツ群馬【レビュー】

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※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。

前節の北関東ダービー、栃木SCとの試合にて連敗はストップしたものの…スコアレスドロー。

5戦勝ち無しといった厳しい状況が続く中、今節は上位であり非常に相性の悪い相手でもある長崎となります。

しかし状況を考えると相性が悪いだなんだと言っていられない状態であり、勝てずとも良い試合をして次に繋げていけるかどうか…といったところになるでしょうか。

今回はそんなV・ファーレン長崎戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

※普段はホームチームを左側にしますが、メインスタンド側から見た通りの配置で上記になっています

V・ファーレン長崎

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 1 富澤雅也
DF 16 村松航太
23 米田隼也
24 江川湧清
26 二見宏志
MF 6 鍬先祐弥
13 加藤大
19 澤田崇
22 奥田晃也
FW 9 植中朝日
11 エジガル ジュニオ

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 31 原田岳
DF 5 奥井諒
39 カイケ
MF 17 秋野央樹
FW 7 クリスティアーノ
18 山崎亮平
32 ビクトル イバルボ

 

長崎は前節からスタメンの変更は無し。

怪我の影響で長期離脱となっていた秋野央樹がベンチに復帰となった以外には、ベンチの入れ替えも無しとなっている。

注目はエジガル ジュニオと植中朝日の2トップになるだろうか?

前回対戦で恩返し弾となった都倉賢はベンチ外となっており、ここ最近は出番なし。

更にはクリスティアーノも最近はベンチメンバーとなっており…層の厚さがわかるというもの。

これがJ1を狙えるチームなんだなと…よそ様のチームではあるが羨ましい限りと言える。

ザスパクサツ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
5 藤井悠太
17 山中惇希
25 小島雅也
MF 8 岩上祐三
10 田中稔也
15 風間宏希
30 山根永遠
FW 7 加藤潤也
39 高木彰人

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 44 山田晃士
DF 19 岡本一真
32 渡辺広大
MF 27 奥村晃司
38 天笠泰輝
FW 11 深堀隼平
23 平松宗

 

群馬は前節負傷退場となった畑尾大翔がやはりベンチ外となり、代わりに少し前に怪我から復帰した藤井悠太が入る。

ベンチには藤井の代わりにCBができる渡辺広大が復帰となり、更には久保田和音に代えて岡本一真が初のベンチ入り。

天皇杯で良いプレーを見せていただけに、J2のレベルでどこまでできるのか試してみてほしいところ。

リーグ戦では5戦勝利が無いだけに変化が欲しいところだが…変えたくても変えられないといった部分も見え隠れするのが今の状況。

個人的にも気になるのは白石智之が…天皇杯は出ていたものの怪我の影響でいないのか、それとも実力的にベンチ外なのかといった点のみ。

他は申し訳ないが…代えたくても変えられないという表現が正しい気がしてしまう。

試合経過

堅守はどこへ?

前半は群馬のキックオフでスタート。

開始早々、風間宏希のトラップが少し流れ…ルーズボールを慌てて回収しようと滑り込んだ際にファールを取られ、更にはイエローカードが提示される。

確かに足裏を見せており、その足の高さもそれなりのものがあっただけにカードは仕方ない部分。

とは言えボランチの1枚がこの早々の時間に1枚カードを貰ってしまったことが響かないと良いが…。

 

9分、長崎の最終ラインまで戻ってボールを受けた鍬先祐弥から、同じくボランチの加藤大に良い縦パスが入る。

恐らく加藤は足元で欲しかったと思われるが、鍬先のパスがズレたとは思わず意図を読み取ったか…ダイレクトで更に前のエジガル ジュニオに付ける。

藤井悠太がカットに行くが取り切れず、ボールは再び加藤に戻り、加藤はダイレクトで植中朝日へ。

植中へは城和隼颯が対応し、小島雅也も良い戻りで挟み込んだことで減速させることに成功。

しかし植中から中央に入り込んだエジガルに落とされ、シュートまで持ち込まれてしまうも…これは櫛引政敏がファインセーブ。

エジガルには山中惇希が絞って対応したのだから…最後まで山中が見るべきだと思うが、更に外に入ってくる加藤大が気になったか…エジガルがフリーになってしまったのが気になるところ。

また見事なダイレクトパスの連続で、早い攻撃で綺麗に崩されたとも言える。

 

続く10分、群馬右サイドに展開し澤田崇から米田隼也へ。

ペナルティエリアのラインで加藤大がボールを引き出すと、ダイレクトでその裏に抜ける鍬先祐弥へ通される。

鍬先のクロスは中央では合わないものの、ファーで植中朝日が冷静に流し込んで早々に先制。

山中惇希がボールウォッチャーになり植中をフリーにした…とは言えるが、やはりこれだけ綺麗に崩されるとマークも見失うというもの。

いつも書いているが、あれだけ深くえぐられてからのクロスとなるとマークが難しい。

ボールとマーカーと、視野の異なる両方をしっかりと見れるDFは…少なくとも日本では代表クラスになるだろう。

その前のボランチ2枚がペナルティエリア内で絡むというプレーこそが見事で、群馬のボランチ2枚もこのくらい高い位置まで上がっていきたいところ。

 

続く13分には風間宏希のトラップが流れたところを奪われてカウンター。

奪った奥田晃也が一気にドリブルで運ぶと、右にエジガル ジュニオ、左に植中朝日が展開。

そこに釣られる形となったか…誰も奥田に行けずにミドルシュートを打たれるが、運良くこれはポストに当たり跳ね返りを櫛引政敏がセーブ。

かなり危険なシーンであり、これは後ほど振り返りたい。

ボールを持たされる展開

序盤から試合前の予想とは異なり、群馬がボールを保持する時間が長い展開に。

しかし持てている…ではなく、持たされているというのが正しい表現に思えるように…上手くいかない時間が続くことに。

後ろでボールを持ててはいるものの、更にはそこがある程度フリーになっているものの…そこから先にボールが出せない状況が続く。

前線の動きが足りないのか、そこに蹴る能力が無いのか…。

出せずに回しているうちに、プレスをかけられて…更に後ろに下げてボールを失う…というここずっと課題となっている展開が続く。

スローインのリスタートが顕著だが、比較的良い位置で風間宏希が前向きでボールを受けて顔を上げていても…ロングボールを蹴らないところを見ると…前の動きが足りないと考えるべきだろうか?

 

25分には後方でのビルドアップで、ボールを引き出した風間宏希がダイレクトで縦の加藤潤也に。

前を向いて受けたKJは少しドリブルで運んでから、更に左サイドの山根永遠に広げる。

山根はダイレクトで柔らかなクロスをゴール前に送り、それを高木彰人が競り合うがこれはDFが競り勝つ。

こぼれ球をKJがバイシクル気味に当てに行くがミートせずに、ボールはキーパーが回収。

不発とは言えるが、やっと1つ良い形で攻撃を終わらせることができた。

やはりどこかでダイレクトを1つ2つと入れないと、スライドするDFを剥がすことができない。

トラップして次の出しどころを探して…を繰り返していると段々と手詰まりになり後ろに下げざるを得なくなる。

 

しかし28分、長崎の自陣左サイド江川湧清から裏に抜け出したエジガル ジュニオにロングボールが入る。

山中惇希藤井悠太の2枚で挟み込むように対応するが…エジガルのフィジカルが上回ったか…藤井が倒れボールはエジガルの左足に。

頭で触ってキーパーに…という形を考えていたか、櫛引政敏も少しゴールを開ける位置を取っていたことで…難なくゴールに流し込まれて追加点。

これも連携ミスと言って良いのかもしれないが…。

 

予想はしていたものの…やはり選手のレベルが違い過ぎる。

止める蹴るの基本的な部分のクオリティに差があり、これがJ1を狙うチームとJ2で残留を争うチームの差とも言える。

戦術山根

35分、コーナーキックのピンチは跳ね返すものの、このこぼれ球から再び攻撃を組み立てられる。

最終ラインから一度群馬左サイドへ広げると、ペナルティエリアの少し外で江川湧清がフリーでボールを受ける。

小島雅也が慌ててシュートブロックに行くも、さほど影響を与えられたとは言えなかったが…このミドルシュートは櫛引政敏がセーブ。

コーナーキックからの流れということで、本来の立ち位置と違ったことが大きく影響したとは思うが…一度ボールを下げた長崎に対して高木彰人を筆頭にプレスにいったFW陣と、多少は上げたもののライン一列を作っていたDF陣。

この意思の疎通が取れていないことにより、中央にぽっかりとスペースが空いてしまったと言える。

繰り返すが、セットプレーからの流れにより立ち位置が異なるので…このシーンはボランチがスペースを埋めるべきだったかはわからない。

しかしこのチームはボランチが最終ラインに吸収されてしまうシーンが目立つ気がするのは事実だろう。

 

37分、左サイドで受けた山根永遠が早いタイミングで速いクロスを供給。

これはDFに当たってしまい、ファーまで抜けてコーナーに。

45分には山根から裏に抜け出した高木彰人にボールが入るが、高木はコントロールしきれず。

しかしこの時間で初めて有効な裏へのボールが出たと言え、ここは繰り返していきたいところだろう。

 

守備面での連携不良が見られる前半ではあったが、攻撃面でも連携が取れているとは言えず…出しどころが無い最終ライン。

中盤で回せず後ろに下げるだけのMF陣…といった状態。

可能性が見えるのはいつも通り左サイドであり、KJが良いタイミングで引き出してから外の山根永遠に広げるといった形だけになっている。

しかしその左サイドも山中惇希が上がってきて攻撃に絡めるシーンは少なく、まさに戦術山根といった…山根の個人技だけの状態。

怪我人が多く紅白戦すらできない状態だった…という話もあるようだが、シーズンも折り返しに入ったにも関わらずこの連携不足は厳しいと言える。

むしろシーズン序盤の方が良い連携が見られていたようにも思うが…。

ハーフタイムでの修正

後半は長崎のキックオフでスタート。

2失点ということもあり群馬がハーフタイムで動き、田中稔也に代えて深堀隼平を投入する。

これにより深堀が前に入り、高木彰人が右サイドにスライド。

長崎のプレスがそれほど強くないことで、最終ラインではフリーでボールを持てている。

そこからロングボールが出せないという事で、裏抜けの上手い深堀の起用といったところだろうか?

 

53分、群馬が良いプレスからミスを誘いボール奪取に成功。

ボールを受けた山根永遠が裏に抜け出す深堀隼平にスルーパスを出すと、対応した江川湧清深堀を倒してしまう。

これはDOGSOということで江川にはレッドカードが出されて、残りの時間を1人少ない状況で戦うことに。

サッカーの本質と言うか、ルールの背景を考えると…果たして確実な決定機だったと言えるか…という疑問は残るが…ルールに照らし合わせればレッドカードは妥当だろう。

事実、退場となった江川はほぼ抗議をしておらず…判定を受け入れているように見える。

議論の余地があるとするならば、これがファールとなるほどのコンタクトと言えるかどうか…となるだろう。(個人的にはファールでレッドカードで良いと思うが)

 

56分、この退場もあり長崎が動く。

奥田晃也に代えて奥井諒を投入し、エジガルを1トップに4-4-1という形を作る。

 

59分、裏に抜けた深堀隼平に良いボールが入るが…これはトラップが少し長くなり、かろうじてキーパーに当ててコーナーキックを獲得する。

この時間までに深堀投入の効果は表れており、積極的に裏に抜け、そこに良いボールが供給される展開となってはいる。

しかし…肝心の深堀のトラップがあまり上手くなく、スピードを持って裏に抜けていることもありトラップが長くなってしまうことがしばしば。

この辺りは今後の課題と言え、チームとしてフォローしていく形も作っていきたいところだろう。

 

60分、このコーナーキックでの再開の前に群馬が交代カードを切り、山根永遠に代えて天笠泰輝を投入。

唯一と言って良いくらいに攻撃のキーになっていた山根をここで下げるか…。

手詰まりの攻撃

63分、右サイドからのコーナーキックを獲得すると…ここはショートコーナーで再開。

そこから中央の山中惇希を使い、ミドルシュートを放つも枠の上に…。

目先を変えた面白いプレーであり、完全に山中がフリーになっていただけに…これは枠に飛ばしておきたいところ。

 

68分には長崎が2回目の交代枠を使い、エジガル ジュニオに代えて山崎亮平植中朝日に代えて秋野央樹を投入。

10人とはなったものの…2点差ということもあり、むしろやるべきことがハッキリとしていると言えるか。

元々このゲームは群馬がボールを持つ時間が長かったが(持たされたと言えるが)、長崎が10人となってからはよりボールを保持できるように。

しかし長崎としては1枚を残して4-4のブロックでしっかりと守る、ということを徹底しており…なかなか数的優位にも関わらず崩せない。

特に最前線はエジガル1枚にもかかわらず、両ボランチがビルドアップに加わりCB2枚とで4枚になってしまっているのが…。

つまり長崎は4-4で8人で守っているところに、群馬は6枚で攻撃をしているわけで…数的優位にもなっていない。

せめて後ろは3枚に減らして、ボランチの片方をもっと前でプレーさせたいところなのだが…。

同タイミングで群馬も交代カードを切り、岩上祐三に代えて奥村晃司を投入。

岩上に比べるとより前目のプレースタイルとも言える奥村を入れて、この状況の打開しようといったところか。

 

しかし75分、前から嵌めに行った群馬だったが…米田隼也の見事なサイドチェンジで一気にプレスを剥がされてしまう。

受けた奥井諒がドリブルで運び、中央の加藤大へ。

加藤は逆サイドの山崎亮平に通し、更に外をオーバーラップする澤田崇へ。

フォローに入った藤井悠太がシュートコースに飛び込むが、なんとここはシュートフェイントから切り替えしで藤井を交わし右足を振り抜く。

なんとか櫛引政敏が足に当てて追加点は許さないものの…本当に見事なカウンターだった。

なんと言っても米田のサイドチェンジが見事であり、人数をかけて奪いに行っていただけにそれをひっくり返す形にされてしまったと言える。

あのパスが通る長崎と、通せない群馬と言えるだろう。

あまり言いたくないが…これがJ2上位と下位の差だろう。

数的優位も最後まで押し込めず

78分には群馬が最後の交代枠を使い、高木彰人に代えて平松宗を、藤井悠太に代えて渡辺広大を投入。

10人の相手に対して点が取れないということで、平松はもう少し早く投入しても良かったと思うが…。

そしてこのタイミングで広大を入れる意味は…正直わからない。

藤井の出来は良かったとは言えないが、わざわざCBをこの時間に変えるほどだろうか?

藤井は病み上がりということもあり、怪我人続出のポジションだけに元々90分使うつもりは無かったということだろうか?

 

84分には長崎も最後の交代枠を使い、加藤大に代えてカイケ澤田崇に代えてビクトル イバルボを投入。

高さのあるカイケが入ったことで、単純なクロスでの攻略はより難しくなったと言える。

そして最前線をフレッシュな選手にすることで、少しでも後ろの負担を軽減し、カウンターのチャンスでトドメを…といったところだろうか?

 

87分には山中惇希が良い位置でファールを受ける。

ポジションは左SBのままではあるが、試合展開から攻撃時は天笠泰輝を外に、山中は中に入っておりFWのような立ち位置に。

具体的には左側のペナルティエリアのライン付近にいることが多く、山中としては(守備のタスクは残っているが)本来のポジションに近いだろうか?

このフリーキックは風間宏希が直接狙っていくが、これは富澤雅也が触ってコーナーキックに逃げられてしまう。

この後もボールを保持し攻撃を仕掛けようとはするものの…効果的な攻撃は見せられずにアディショナルタイムを経過。

リーグ戦6試合勝利無し…という厳しい状況に追い込まれてしまった。

ピックアップポイント

守備の連係不良

この試合は畑尾大翔が怪我により離脱し、藤井悠太が初スタメンとなったこともあり…守備での連携不良が目立つ試合となった。

CBが変わったりGKが変わると守備の連係ミスが起こる…というのはよくあることで、単純に藤井が悪い…という意味ではないことをご了承頂きたい。

ザスパがどういった練習をしているのかはわからないが、紅白戦などでもスタメン組でコンビを組み(畑尾城和)、相手チーム側でサブ組がコンビを組む(藤井広大、もしくは川上)というパターンでやっているのではないだろうか?

人が変われば微妙な違いがあり、それが原因でズレが生じるというものではある。

 

そうは言ったものの、9分のシーン、10分の先制点のシーンの他にも13分のシーンなど…連携面での不安が残る試合ではあった。

その中でも13分の奥田晃也のミドルシュートがポストに当たって跳ね返り、それを櫛引政敏が抑えて難を逃れたシーンを振り返りたい。

まず風間宏希のトラップミスによりボールを失う。

風間のトラップミスと取るか、田中稔也のパスミスと取るか…というのはあるが)

ここから奥田にボールを運ばれ…結果的にゴール前まで運ばれてしまうが、まずは運び始めた辺りのポジションがこちら。

 

長崎側を見ると、ドリブルで抜け出す奥田に、2トップのエジガル植中朝日

この後、エジガルが長崎から見て右サイドに、植中が左サイドへと開いて行く。

対して群馬側は外から山中惇希藤井悠太城和隼颯と同数。(山中が多少遅れてはいるが)

遅れて風間宏希岩上祐三が戻ってくる形となっている。

 

エジガル植中が両サイドに開き、空いたスペースを奥田がドリブルで運んだ辺りのポジションがこちら。

 

長崎側から見て右に開いたエジガルには山中が、左に開いた植中には城和が対応できる位置を取りつつ帰陣。

しかし藤井はなぜか中央にスペースを空け、群馬側から見て左サイドに開きながら帰陣。

これにより奥田が突破するスペースが出来てしまっている。

 

結果としてこのまま奥田の前にスペースを残したままとなり、藤井が下がるのを止めて出なかったことで…最後は城和が自分のマークである植中を捨ててシュートブロックに入っている。

 

正直言ってかなり疑問が残るシーンとなっており、3対3の状況であるために藤井奥田の突破を許さずに当たるべきシーン。

味方の帰陣を助けるために攻撃を遅らせつつ下がるのは良いが、ミドルの危険がある手前で下がるのを止めて奥田との距離を詰めるべきだろう。

どう考えても風間岩上は追いつけるようには見えず、奥田を遅らせたとは言っても後ろからデュエルできる距離にはいない。

それを証明するように、風間は戻りながら藤井に対して「当たれ」と言っているように見える。

また中央に奥田の突破コースを残したまま、むしろ左サイドに寄りながら下がる…というのも疑問が残り対応としては間違っていると言える。

 

なぜ藤井がこのような対応をしたのか…ということを考えると、藤井山中が見えていなかったのではないかと想像する。

山中が見えておらず、帰陣していないと思っていれば右に流れるエジガルの対応を考える必要が出てくる。

となると藤井は2対3の数的不利と考えていたことになり、エジガルへパスが出ることを考えつつ…奥田には自分か城和かが状況で対応するということで、あの対応も理解はできなくない。

と言うか…それ以外では藤井の対応を説明できないのだが…。

MOM

この試合のMOMは…櫛引政敏としたい。

2失点はしたものの、特に1点目には責任は無い。

2点目はゴールを空けていたことが結果的にエジガルを楽にしたが…失点の要因としてはそれ以前の問題と言える。

ファインセーブも見せており、少なくとも2点は救ったと言って良いだろう。

 

攻撃面で可能性を感じたのは山根永遠だけであり、あの時間での交代となったことが悔やまれると言える。

加藤潤也は今日もレベルの高さを見せたことは事実だが…いかんせんあのポジションでの起用を考えるともう少し怖さが欲しいところ。

プレースタイルなどを考えると…といった部分はあり、監督やスタッフとしてもFWでの起用は本意ではないのかもしれないが…。

 

もう一人名前を挙げるならば深堀隼平

トラップが長くなるのが気になるところだが、自身の武器をしっかりと見せてくれた。

ここしばらくは起用はされても時間が短く、少しFW争いの中では序列が下がったようにも見えたが…今日はらしさを見せたと言えるだろう。

平松宗高木彰人、更には深堀隼平とそれぞれタイプが異なる選手なので、相手に合わせて上手く起用していってほしいところ。

怪我人が続出していることで選手層が厳しいこともあり、しばらくは固く守って深堀の足を活かしたカウンターでも良いようには思うが…。

ボールを持たされるよりも、相手に持たせて集中して守った方が今のチームには良いだろう。

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