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【2025 J3第28節】ガイナーレ鳥取 対 ザスパ群馬【レビュー】

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※ザスパ群馬ファンによる、ザスパ群馬贔屓のマッチレビューです。

 

第28節はアウェーでのガイナーレ鳥取戦です。

日程の関係でアウェーが4連戦ということになりましたが、これがその4試合目ということに。

前節は北九州を相手に、前半開始早々に高橋大悟にビューティフルゴールを叩き込まれて終戦。

今季ここまで逆転勝ちがない…というチーム状況を示すかのように、1点も返すことができずに試合終了となりました。

比較的早い段階でアウェー4連敗を予想する声も上がっていましたが…まさにそれが現実味を帯びてきた中での鳥取戦ということに。

そんな鳥取もここまで4試合勝ち星がなく(2分2敗)、ある意味では不調なチーム同士の争いということになります。

お互いにここで勝ってシーズン終盤に向けて立て直したい…そんな試合になりそうです。

 

今回はそんなガイナーレ鳥取戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

ガイナーレ鳥取

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 31 高麗稜太
DF 3 永野修都
6 温井駿斗
16 丸山壮大
17 松本太一
MF 11 東條敦輝
14 普光院誠
21 河村匠
34 曽我大地
FW 10 富樫佑太
19 三木直土

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 39 櫻庭立樹
DF 8 田中恵太
77 橋本清太郎
MF 7 小澤秀充
13 清水祐輔
32 伊川拓
42 金浦真樹
FW 18 半田航也
37 舩橋京汰

 

鳥取は前節から2枚を変更。

田中恵太と大嶋春樹が外れ、温井駿斗と松本太一がスタメン起用となった。

ちなみに大嶋は累積警告での出場停止ということで、今節はベンチ外ということに(田中はベンチスタート)

そんなベンチを見ると、前節は2枚少ない7人しか連れていかなかったこともあり…橋本清太郎と舩橋京汰の2枚が追加された形となった。

 

鳥取と言えば前回対戦は早い時間に先制点を奪い、前半のうちに追加点も奪えるという理想的な形。

更には田中恵太がイエロカード2枚で(後半の比較的早い時間に)退場になるという展開でした。

まだ5節ということで、群馬の可変サッカーに対する各チームの対応も追いついていない時期…ということもあったかもしれない。

 

鳥取で個人的に注目している選手は、元秋田の吉田伊吹なのだが…第16節を最後に出場無し。

負傷による離脱中ということになっている。

今節では(少なくとも群馬の守備時は)システムがミラーということもあり、両WBのどちらが押し込めるか…というところに注目。

どちらもこの裏のスペースを有効に使いたいところだろう。

ザスパ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 13 近藤壱成
DF 3 大畑隆也
14 菊地健太
30 小柳達司
36 安達秀都
MF 7 西村恭史
27 藤村怜
33 櫻井文陽
FW 18 田中翔太
20 下川太陽
32 河田篤秀

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 21 キム ジェヒ
DF 43 野瀬翔也
MF 5 山口一真
8 山内陸
15 風間宏希
37 瀬畠義成
FW 9 青木翔大
38 小西宏登
48 中島大嘉

 

群馬は前節から4枚を入れ替え。

野瀬翔也、瀬畠義成、髙澤優也、小西宏登が外れ、大畑隆也、櫻井文陽、田中翔太、河田篤秀がスタメン起用となった。

スタメンを外れたメンバーは(恐らく)怪我の髙澤を除きベンチスタートということに。

そんなベンチには期待の新戦力である山口一真と中島大嘉の名前が!

しかしそのためか、小竹知恩がベンチ外ということになった。

 

これで高橋勇利也と船橋勇真は続けてベンチ外ということになり、船橋はともかく…勇利也は怪我の可能性が高くなったと言えるだろうか。

注目はスタメンに復帰した、古巣対決となる田中翔太。

WBというポジションが全くフィットしているとは思えず、昨シーズンの成績を考えると…戦術の被害者と言える存在だが…。

そして前節久しぶりに大学サッカーからJの舞台に戻ってきて、今節はスタメンをつかみ取った櫻井文陽。

今日は大学のリーグ戦があるはずだが…ザスパ群馬のために帯同してくれた。

(もちろん本人の意思だけで決められるものでもないし、もしかしたら本人は大学リーグに出たかった可能性もあるが)

 

ベンチではやはり山口一真と中島大嘉の2人だろう。

山口はオーバートレーニング症候群、中島は加入早々の負傷と…しばらく実戦を遠ざかっているのが気になるところではある。

そのため出場時間は短くなることが予想されるが、これが空振りに終わると本当にシーズンが終わるだけに…是非とも違いを見せてほしいところ。

試合経過

【0~15分】強風、そして大雨となったAxisバードスタジアム

前半は鳥取のキックオフでスタート。

この試合は非常に風が強く、前半の立ち位置で言うとホーム鳥取側から、アウェー群馬側へと吹く形となっている。

 

3分、群馬が左サイドを良い連携で突破。

櫻井文陽田中翔太菊地健太と絡み、田中の落としを健太がクロスでファーに送り込む。

ここに下川太陽が入っており、トラップからシュートを狙っていくが…これはブロックされてしまう。

 

まもなく15分となるが、両チームともにシュートが0となっており、静かな立ち上がりとなった。

(どうやら3分の下川のシュートは、ブロックされたためかシュートにカウントされていない様子)

また、鳥取がボールを保持し攻撃を続ける展開となっており、群馬はしっかりと守備をセットして守るという形に。

後ろは5バックをしっかりと構築しており、攻撃時にも菊地健太があまり前に行っていないように見える。

とは言え健太はこれが2試合目であり、いつもの高橋勇利也ではないこともあり…断言は難しいところ。

4連敗を受けて、少しやり方を変えてまずはしっかりと守備を構築…という形に変えただろうか?

 

そしてこの時間あたりから雨が降り始め、時間とともに土砂降りとなっていく。

【15~30分】あわやのオウンゴール

16分、安達秀都の手にボールが当たったことでハンドの判定となってしまう。

これを普光院誠がクイックリスタートでゴール前に放り込むと、これを菊地健太が頭でクリアにいくが…なんとこれがゴール方向に。

キーパーの近藤壱成健太がコースを変えたことでそちらにはもう間に合わず、オウンゴールとなるボールを諦めて見送るような形になってしまう。

しかしこれがポストに直撃し、跳ね返りを近藤が抑えてなんとか失点せずという形に。

完全に普光院にしてやられた結果となっており、健太のクリアはしっかりとコーナーに逃げたかったが…クイックリスタートのためやや対応が遅れたことが原因であろう。

とは言え、ファーにはしっかりと鳥取の選手が入り込んでおり、健太が触らずに…ボールが合って通ってしまえば決定機となっていた。

かなり際どいシーンとなったが、結果としては健太のナイスクリアとなったと言える。

 

17分、良い形で右サイド深くにスルーパスが通ると、下川太陽がダイレクトでクロスを送り込む。

しかしこのクロスは精度を欠き、直接ゴールラインを割ってしまう。

最後の精度を上げていかないといけないが、ここに至るまでの形は悪くなかった。

 

24分、丸山壮大松本太一に戻すと、松本から一気にこの裏にロングボールが放り込まれる。

丸山がそのまま右サイドを抜け出しペナルティエリア内まで侵入すると、中央にいた普光院誠を使う。

普光院のところは大畑隆也がシュートを打たせなかったが、普光院は右に運んでから再び丸山に落とす。

丸山がここから狙っていくが、これは近藤壱成がファインセーブを見せてコーナーに。

近藤のセーブが光るところだが、菊地健太がシュートのインパクトのタイミングで足を出しボールに触っているようで…これによりシュートがファーの良いコースに飛ばなかった…というのもあるかもしれない。

なにより田中が簡単に裏を取られたのが問題であり、松本から丸山へのリターンを全く予想していなかったように見える。

こういった守備意識なども含めて、田中はWBの選手じゃないと思うのだが…。

もっと前で使ってやれないのだろうか…。

【30~45分】やり方を変えた?前半の支配率はわずか39%

32分、右サイドでボールを受けた丸山壮大が、ゴール前に良い斜めのパスを入れる。

ここに入り込んだ普光院誠がスルーし、その奥で富樫佑太がトラップからシュートを放つが…これは枠の左に外れてくれる。

これもまた普光院の動きが巧妙なのだが…スルーしたあとに外に出ると見せかけ、それに対応しようと大畑が背中を向けた瞬間に内側にコースを変える。

恐らく富樫からの落としを期待していた動きと思われるが、これにより普光院を一瞬見失った大畑が慌てて内側に寄ろうとする。

しかし富樫が右に流れたことで、富樫のマークだった小柳達司はスイッチし自らは内側に入ってきた普光院のマークに付き、富樫の対応を大畑に任せる形に。

これが一瞬のうちに起きたために、大畑富樫への対応が遅れて大きくシュートコースを空けてしまう形となった。

小柳大畑に対してマークのスライド…スイッチを指示したのかは不明だが、あの一瞬では声掛けがあっても対応できていないかもしれない。

仮にこのゴールが決まっていたら、ボールに一切触れていない普光院が1番の功労者であった。

 

35分頃から雨足が強くなり、土砂降りと言って良い状態になっていく。

 

41分、右サイドの丸山壮大からのクロスを、普光院誠がやや遠目ながら直接狙っていく。

しかしこれは危なげなく近藤壱成が正面でセーブ。

 

42分には良い斜めのパスが三木直土に入り、内側に持ち出してシュートを放つ。

しかしここも近藤壱成がしっかりとセーブして難を逃れる。

 

こうして前半はシュート数が鳥取4、群馬1となり、支配率も鳥取が61%となる…明らかに今までの群馬とは違う形で終えることに。

大槻監督時代の前半のような、全くもって面白みも何もない試合展開ではあったが…ついに沖田監督も現実的にしっかりと勝ち点を取りにきたか…とこの時は思っていた。

まずは守備からしっかりと整理し、遅いながらも4連敗でやっとやり方を変えてきたのか…と思っていたのだが。

試合後のインタビューを読む限りでは、狙ってやったわけではなく…単に鳥取に押し込まれてこのような展開になったように見える。

【45~60分】12分で3失点の悪夢

後半は群馬のキックオフでスタート。

両チームともに、ハーフタイムでの交代はなくリスタートとなった。

 

45分、群馬が自陣でボールを回してビルドアップを狙っていたが…小柳達司が大外に流れた西村恭史へのパスを引っかけられてしまう。

小柳のパスコースを読む形で止めた普光院誠が内側の東條敦輝を使うと、東條はアウトサイドでフリックして前方の富樫佑太を使う。

このパスは安達秀都が読み切りインターセプトするが…タッチが長くなり東條にダイレクトで三木直土に広げられてしまう。

三木がこれをダイレクトで内側の富樫に送ると、富樫が冷静にゴールに流し込んで先制を許してしまう。

いつも通りつまらないビルドアップのミスからの失点だが、鳥取のダイレクトが続いたところも守備が間に合わずに綺麗に崩された理由と言えよう。

 

54分、再び群馬が下からビルドアップしていたが、ここはプレスをかけられ大畑隆也がロングボールを蹴らされる形に。

これを河田篤秀が収められず、永野修都が奪うと曽我大地へ。

曽我から普光院誠にパスを通すと、普光院が素晴らしいシュートを放って追加点を許してしまう。

小柳達司の寄せが甘いのが気になるが…全体が左サイドに寄っていたために、中央にいた富樫佑太小柳が見る必要があった。

実際にはスライドして大畑が戻りつつあったため、そちらは大畑に任せて小柳はもっと普光院に寄せるべきだったが…。

とにかくシステム上2バックになってしまうために後ろが足りていないのが根本的な要因であろう。

あとは河田のところは…本当にノーファールだったのか…というのも無くはない。

 

57分、近藤壱成がロングボールを蹴るが、これは合わず松本太一が頭で繋いでいく。

受けた富樫佑太から丸山壮大に繋ぎ、更に右の三木直土に広げると…三木からDF裏にスルーパスが送られる。

これに普光院誠が抜け出し、ワンタッチからループシュートを沈めて3点目。

これも普光院のシュートが素晴らしいのだが…ワンタッチ後のボールの置き所も見事。

しかし、もっと注目すべきは動き出しの早さ。

近藤のキックが河田篤秀の動きと意図がズレ、松本がフリーで繋げると見た瞬間から(群馬の)右サイド裏のスペースを使うためにダッシュ。

本当は富樫から一気に左サイド裏にロングボールを送ってもらう狙いだっただろうが、ボールが右に出てもスピードを一切緩めずに信じてゴール前に走ったことが生んだゴールと言える。

マークに付いていたのは櫻井文陽だが、決して切り替えは遅くはなかったように見える。

近藤のキックがヤンボールになることがわかり、普光院が走り出したタイミングですぐに合わせて走っているため…むしろ攻守の切り替え時ということも考慮すれば上々であろう。

結果としてはそのまま最初の動き出し時についた差が埋められずに、普光院に沈められる形となったが…これは先ほども書いたように普光院が右にボールが展開された後も信じて走り切ったことが大きい。

また、松本のクリア(繋ぎにいったのでクリアは適切な言葉ではないが)を受けた富樫から、実にダイレクトで3本。

2本続けばチャンスが作れると言われるが…3本続けば当然このようにDFを崩すことができるわけである。

群馬に足りないのはこういったところ。

ビルドアップが悪いとは言わないが、足下丁寧に組み立てるにしろダイレクトが数本続かないとDFを剥がして崩すに至らずに…再度後方に下げてのやり直しとなってしまう。

 

この3点目のあと、リスタート前に群馬ベンチが動く。

失点前から準備はしていたものの、結果として3失点でベンチが動く形となってしまった。

下川太陽に代えて小西宏登藤村怜に代えて風間宏希を投入する。

【60~75分】何も変わっていなかった群馬

61分、交代で入った小西宏登が2度に渡りゴール前にクロスを送る。

2本目は河田篤秀が頭で合わせたものの…ややボールが高かったか、これは左に外れてしまう。

 

62分、両チームが同じタイミングで動く。

鳥取は松本太一に代えて橋本清太郎

群馬は河田篤秀に代えて青木翔大を投入する。

河田はこの交代にかなり不満気であり、沖田監督になだめられるようなシーンが印象的であった。

その前のシーンでも、ファールを取ってもらえなかったことに抗議したことでイエロカードが出ているのだと思われる。

今日の判定もやや怪しさが目立ち、河田の苛立ちは痛いほどよくわかる。

更には(河田にも非がないとは言わないが)裏抜けを狙っているにもかかわらず、一切ボールが出てこないのも不満が募る原因の1つであろう。

しかしもはやベテランの域にある選手であり、こういったチーム状況であるからこその立ち回りがほしいところ。

チームの雰囲気を乱す側ではなく、整える側であることが求められるのではないだろうか?

自分はこのシーンを見たときに、フランスワールドカップでカズが外れ、日韓で中村俊輔が外れたことを思い出してしまった。

いや、少し言い方が異なり…フランスでカズが外れたが、日韓でゴンが選出されたというべきだろうか。

誤解を恐れず断言してしまうならば(少なくとも当時の状況では)、カズはチームの輪を乱す存在であり、ゴンはチームの輪を作れる存在であった。

今のザスパ群馬ではカズが河田であり、ゴンが青木翔大であろう…なんてことを思ったシーンであった。

 

69分、温井駿斗のロングボールに東條敦輝が抜け出すが、ここはトラップ際を大畑隆也が奪取。

小西宏登に繋ぐと、小西がダイレクトで内側の安達秀都に入れるが…ここが狙われており富樫佑太に奪い返されてしまう。

富樫から普光院誠に繋ぐと、普光院のシュートは大畑がブロックする。

しかしこのこぼれ球を三木直土に打たれるが、ここは近藤壱成がビッグセーブ。

こぼれ球は丸山壮大か?のところにいってしまうが、このシュートも近藤がスーパーセーブを見せてなんとかピンチを凌ぎ切る。

繋いでいくのが監督の指示なのは間違いないだろうが…小西は少し前の試合でも同様のパスをカットされていた気がする…。

 

73分、鳥取ベンチが動く。

富樫佑太に代えて半田航也曽我大地に代えて清水祐輔普光院誠に代えて小澤秀充と3枚を変更する。

【75~90分】青木の気迫弾も、反撃はここまで

76分、風間宏希がゴール前にボールを送り込むと、これは田中翔太が競り勝つもゴールには向かわず。

しかしここに櫻井文陽が入り込んでおり、ダイレクトで狙っていくも…高麗稜太がしっかりとブロックを作りコーナーキックに。

ニアではなくファーを狙った方が可能性が高そうではあったが…永野修都もブロックに入ってきておりコースがなかっただろうか?

 

このコーナーキックのリスタート前に群馬が最後の交代枠を使う。

西村恭史に代えて中島大嘉田中翔太に代えて山口一真を投入すると、山口がそのままキッカーとなった。

その後を見ると、どうやら山口はそのまま左のWBに入った様子。

中島は最前線に入り、青木翔大西村のいた右のシャドーに入った形となるだろうか?

しかし攻撃時には中島青木が2トップ気味となっており、その下に櫻井文陽が1枚という形に近いと言えそうである。

 

81分、鳥取ベンチが使い切り。

東條敦輝に代えて金浦真樹を投入する。

 

83分、小柳達司のロングボールは通らなかったが、この跳ね返りを風間宏希がダイレクトで前線の中島大嘉に当てていく。

中島がこれをDFを背中で背負いながらも右足で流すと、これに走り込んだ青木翔大がキーパーよりも先にボールに触り流し込んで1点を返す。

このシーンだけを見て単純に「縦ポンの方が良い」んじゃないか…というわけにはいかないが、それでも根強く色々なところで言われているように、このチームは2トップの方が良いのではないだろうか?

(怪我で離脱になったが)髙澤優也青木、更には河田篤秀と強いストライカーが3枚いるので2トップで並べるのは面白いと思う。

また田中翔太もいるので、青木(になるか?)をCFとして置き、田中をSTとして2トップを組ませるのも面白そうである。

 

しかし直後の84分に、小澤秀充に個人技でシュートまで持ち込まれてコーナーキックを献上。

失点こそしなかったものの、今季の群馬はこういったシーンが多すぎる。

キックオフ直後やアディショナルタイム…これもキックオフ直後と言えるが、せっかく1点を返して反撃の狼煙を上げたにもかかわらず…どうしてこういったシーンを作ってしまうのか。

 

87分にはショートカウンター気味に河村匠にチャンスを作られてしまうが、このシュートは枠の上に外れてくれて助かる形に。

しかし完全に決定機を作られたと言えるシーンであった。

 

こうして1点は返したものの、不調なチーム同士の対決はまさに完敗と言える結果となってしまった。

これで5連敗となっており、着実に降格圏が近づいている。

ピックアップポイント

お気持ち表明

今回のピックアップポイントは、普光院誠の見事な2ゴールのどちらか…もしくはカズとゴンの話を書こうかと思っていた。

しかしこの記事を作成するまでに、いわゆるお気持ち表明が出されたのでそちらを取り上げたい。

そのため、普光院の2ゴールと、カズとゴンの話は試合展開の中に盛り込んでおいた。

 

さて、改めてお気持ち表明に話を移すが…正直言ってこれで何かを感じ取ったサポーターはいるのだろうか?

どうしても本音と建て前というか…立場上言えないこともあるだろうとは思う。

しかし、それだとしてもあまりにも何も中身のないコメントではないだろうか?

これが細貝社長の本音なのか、建て前なのか…はたまた言わされている言葉なのか…わからないが、これで納得できたサポーターはいないだろう。

「結局何も変わらないのね」というのが、これを読んだ自分の正直な感想である。

 

思い返せば昨シーズンに開かれたサポカンでも、松本大樹強化部長(当時)が「ここから1勝1分1敗のペースで…」なんてことを言っていたが、何の根拠もない発言でしかなかった。

当時どの程度の勝点を取っていたのか…既に記憶にはないが、確か3試合で1平均とかではなかっただろうか?

それを「3試合で4」という実に4倍という勝点の獲得を目指す旨の発言であったが、だいじなのは「どうやって」の部分。

当然戦術面や補強等々、サポカンでは言えないこともあるだろうとは思ってはいたが…終わって見れば何も変えずに何も変わらなかったようにしか見えなかった。

今回も大事なのは「この結果を受けて、今後どうするのか?」ではないだろうか?

それを一言で言ってしまえば「今まで以上に一生懸命にやります」ではあまりにも無責任であろう。

何?今まで一生懸命やってなかったの?サボってたの?違うだろう。

今までだって一生懸命にトレーニングを行い、分析をして試合に臨んでいたのではないだろうか?

であれば同じことを繰り返して何が変わるというのか。

 

何かを変える=監督交代ではないのは事実。

個人的にはもはやこの時期ということを考えると沖田監督継続でも構わない。

しかし、だとしても結果の出ていないやり方に固執せずに、しっかりと現状を把握して現実味のある戦い方にシフトしてほしいと思っている。

 

正直ガッカリ以外に言葉がない今回のお気持ち表明であったが、その裏ではしっかりと未来を見据えて色々と考えていることを願いたい。

MOM

この試合のMOMは青木翔大としたい。

今回も途中出場の選手をMOMとしたが、まぁそれほど意外な選出ではないだろう。

プレー時間は25分+アディショナルタイムとなったが、その中で1ゴールという結果も残している。

そしてこのゴールにより今季5ゴールで、再びチーム得点ランキング単独首位となった。

なぜ青木を使わないのか?と言われ続けてきたが、果たして次節はどうなるだろうか?

髙澤優也が怪我、河田篤秀が累積により出場停止となるわけで…これで次節青木の出番がないようであれば…。

個人的にはスタメンでなくても構わないとは思う。

怪我の状況次第ではあるが中島大嘉がスタメンでも良いとは思うが…次節も青木には25分程度のプレー時間を与えてほしいところである。

 

他には近藤壱成に触れようか。

3失点したものの、決定機で2つ、シュート数では3つファインセーブを見せた。

2失点目は触っているもののあまりコースが変わっておらず、ここは防げたのではないかという思いもなくはない。

しかし何度も書いているが、個人的には近藤は及第点以上のパフォーマンスは見せており…戦術の被害者の1人であろう。

ある意味ではザルだなんだと言われ続けているCB陣も被害者と言えるか。

個の能力の問題の部分も大きいが、あのサッカーを徹底させられ無理に繋ぎにいって奪われたら2枚で守らなければならないという状況は厳しいと言わざるを得ない。

2枚しかいない状況でショートカウンターを食らったら…J1主力クラスのDFなら守り切れるのだろうか?

チームの状況が良かった時には、瀬畠義成安達秀都のどちらかが上手く高橋勇利也が上がったスペースを埋めていたのだが…。

 

既に青木翔大は触れたが、他の交代組ではやはり中島大嘉だろうか。

15分程度のプレータイムではあったが、可能性は感じさせてくれたと言って良いだろう。

次節に期待したいところであるが、怪我の状況はどうだろうか?

 

山口一真は試合の展開もあり、評価は難しいところ。

15分程度のプレータイムであり、良くも悪くもあまり絡めなかったと言える。

しかしボールを持った際には積極的な姿勢を見せており、次節には期待したい。