※ザスパ群馬ファンによる、ザスパ群馬贔屓のマッチレビューです。
第27節はアウェーでのギラヴァンツ北九州戦です。
前節はFC琉球を相手に幸先よく先制したものの、PKから同点に追いつかれ…わずか10分で逆転を許すという展開に。
それでも後半15分に再び追いついたまでは良かったですが、もはや悪癖としか言えないアディショナルタイム弾を許して敗戦となりました。
日程の関係からアウェー4連戦となっていますが、今節がその3戦目。
下手したらアウェー4連敗もあり得る状況となっているだけに、ここでしっかりと連敗を止めたいところでしょう。
しかし北九州もホーム戦での勝利から遠ざかっており、下位に沈む群馬を下して調子を取り戻したいと考えているハズ。
今回はそんなギラヴァンツ北九州戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
※通常ホームチームを左側にしますが、メインスタンド側から見た通りで配置
ギラヴァンツ北九州
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 27 | 田中悠也 |
DF | 6 | 星広太 |
22 | 山脇樺織 | |
44 | 辻岡佑真 | |
50 | 杉山耕二 | |
MF | 14 | 井澤春輝 |
20 | 矢田旭 | |
25 | 坪郷来紀 | |
34 | 高吉正真 | |
66 | 高橋大悟 | |
FW | 10 | 永井龍 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 41 | 杉本光希 |
DF | 13 | 東康太 |
MF | 17 | 岡野凜平 |
24 | 吉長真優 | |
28 | 木實快斗 | |
32 | 高柳郁弥 | |
99 | 樺山諒之介 | |
FW | 18 | 渡邉颯太 |
29 | 高昇辰 |
北九州は前節から3枚を変更。
長谷川光基、吉原楓人、高昇辰に代えて山脇樺織、井澤春輝、坪郷来紀がスタメン起用となった。
長谷川と吉原はベンチ外となり、高はベンチスタート。
他には駒沢直哉がベンチから外れ、木實快斗がベンチ入り。
注目は2試合ぶりに復帰となった山脇樺織だろうか?
怖いのは高橋大悟と永井龍となり、特になんとなく高橋大悟には良い思い出がない気がする。
またしばらく3バックだったようだが、この試合では4バック予想となっているのも気になるところ。
北九州のチーム事情に詳しくないので…なぜ4バック予想なのかはわからないが…。
ベンチにはサガン鳥栖からレンタルで群馬に来ていた樺山諒之介の名前も。
前回対戦では90分フル出場しているが、ここ2試合は出場が限られている様子。
とは言え多くの試合に出ているので、今日も攻撃のカードが必要なタイミングで出てくる可能性が高いだろう。
ザスパ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 13 | 近藤壱成 |
DF | 14 | 菊地健太 |
30 | 小柳達司 | |
36 | 安達秀都 | |
43 | 野瀬翔也 | |
MF | 7 | 西村恭史 |
27 | 藤村怜 | |
37 | 瀬畠義成 | |
FW | 10 | 髙澤優也 |
20 | 下川太陽 | |
38 | 小西宏登 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | キム ジェヒ |
DF | 3 | 大畑隆也 |
MF | 8 | 山内陸 |
15 | 風間宏希 | |
33 | 櫻井文陽 | |
49 | 小竹知恩 | |
FW | 9 | 青木翔大 |
18 | 田中翔太 | |
32 | 河田篤秀 |
群馬も前節から3枚を入れ替え。
大畑隆也、高橋勇利也、船橋勇真に代えて菊地健太、小柳達司、小西宏登がスタメン起用となった。
大畑はベンチスタートとなったが、勇利也と船橋はベンチ外ということに。
そのベンチは玉城大志が外れ、風間宏希、櫻井文陽、田中翔太がベンチ入りとなった。
正直言おう、全く意味が分からない。
まずは勇利也と船橋を外す必要があるのか…ということだが、ここはいきなりベンチ外ということもあり怪我やコンディション不良の可能性もある。
しかし大畑を外して小柳を戻す意味がわからない。
そして小西宏登が再びスタメンに戻ったが…果たしてコンディションは良くなっているのだろうか?
怪我前とは別人のような状態となっており、まだルーキーということもあるため…メンタル面も考慮して大事に使ってほしいところである。
そして前節ベンチ外となっていた田中翔太がベンチ入りしており、少なくとも怪我ではなかった様子。
もちろん体調不良などの可能性はあり得るが…このチョイスを見ると勇利也や船橋も不測の事態ではない可能性も。
好みの問題もあるだろうが…今一つ監督の選手チョイスが理解できないでいる。
注目としては古巣対決ともなる髙澤優也と西村恭史。
恐らくいつも以上に気合いが入り、貪欲にゴールを狙っていってくれるのではないだろうか?
そして大学リーグの関係でしばらくチームを離れていた櫻井文陽も注目の選手。
試合経過
【0~15分】早々に失点を許してジ・エンド
前半は北九州のキックオフでスタート。
DAZNでの予想通り、北九州は7/5以来の4バックを採用した様子。
攻撃時は4-2-3-1と言えそうだが、守備時には矢田旭が前に上がり4-4-2気味で対応している様子である。
対する群馬は並びはいつも通りであるものの、下川太陽を右、小西宏登を左に配置した。
またDAZNの予想とは異なり、菊地健太が左CBに入っている。
開始早々の2分、井澤春輝がなかなか危険なタックルを見せてイエローカード。
これで井澤は厳しく行けなくなるので、ここはガンガンと狙っていきたいところ。
3分、久しぶりにチャンスを得た菊地健太が左サイドをスルスルと上がっていくと、低めのクロスをゴール前に送る。
しかしこれは西村恭史が飛び込んだものの…やや合わずに触れず…となった。
4分、群馬の左サイド裏のスペースに良いロングフィードが送られると、ここに山脇樺織が抜け出していく。
完全に誰もいない状態でスペースを使われてしまうと、山脇は低いクロスをゴール前に送る。
ニアの永井龍を狙ったと思われるが、これは触れずそのままゴール前を抜けると、ファーで下川太陽が後ろ足を残してボールの軌道を変える。
下川が触っていなかったら坪郷来紀に叩き込まれていたかもしれない…。
しかしこぼれ球を星広太が回収すると、1つ内側に持ち出してから横パスを高橋大悟に送る。
これを高橋がきっちりと叩き込んで、開始早々に先制弾を許してしまう。
最初のロングフィードも高橋大悟だっただろうか?
この山脇へのロングフィード、更にはシュート精度と素晴らしいの一言だが…なんとも群馬のDFが緩いのも事実。
山脇のクロスで沈んでいればまぁ仕方ないとも思えるのだが、ここは下川がなんとか阻止。
そのこぼれ球回収で少し時間がかかっているにもかかわらず、きっちりと守備陣形を整えられていない…。
まぁでも…後ろからのアングルでよくわかるが…本当にこのシュートは見事の一言でしかないな。
5分、このゴール後のリスタート。
瀬畠義成から西村恭史、髙澤優也と繋がると、髙澤が右サイドの下川太陽に広げる。
下川が縦に仕掛けたところからクロスを送ると、ファーにはドフリー状態で小西宏登が入り込む。
丁寧にインサイドで当てにいったようだが…このシュートはわずかに枠を外してしまう。
丁寧に転がしていったところは評価したいが…これは決めきりたかったところ。
14分、群馬のビルドアップでミスが出てしまう。
小柳達司から安達秀都へのパスがややズレる形となり、安達が足を出してボールに触るも…こぼれ球は北九州ボールに。
ショートカウンターの形となるため、数的不利であったがここで野瀬翔也が良い対応を見せた。
ボールを持った坪郷来紀に対して距離を詰めずに、永井龍へのパスコースを切って時間をかけさせるという…基本通りではあるが、しっかりと周囲の状況が見えている対応をしてくれた。
DFとしてはセオリー通りであり当たり前の動きではあるが、やはり放送で上からのアングルで見ている状態と、ピッチで見えている状態は大きく違うもの。
ピッチ上では全体を把握するのが難しいのだが、野瀬は比較的こういった時の対応が良い印象がある。
【15~30分】永井の負傷交代
22分、永井龍が左のポケットを取ると、ここから左足を振り抜くが…これは近藤壱成が正面でセーブ。
井澤春輝からのスルーパスだっただろうか?
角度があまりないので、なかなか決めるのは難しいところではあるが…綺麗にポケットを使われてしまったのは気になるところ。
26分、永井龍のアクシデントで北九州ベンチが動く。
24分頃に永井が太腿裏辺りを傷めたようで、ピッチに座り込んでおり…結局そのまま負傷交代となってしまった。
ヘディングの競り合いの直後のようだが、接触らしい接触はなかったため…筋肉系の長くなりそうなトラブルの予感。
大事無いと良いが。
これで永井龍に代えて高昇辰が最前線に入る。
28分、左サイドで安達秀都がボールを受けると、DFライン裏に長いボールを送り込む。
ここに西村恭史が抜け出し、ワンタッチからライン際でクロスを上げる。
ややトラップが流れてしまったか…体勢が厳しかったこともありクロスの精度は高められず、これはキーパーがパンチングで対応。
しかし下川太陽が回収すると、中央に折り返し藤村怜が飛び込んだが…その手前で井澤春輝が滑り込んでコーナーに逃げられてしまう。
この後で髙澤優也が下川に対してだいぶ怒っている様子だったが…良い位置にフジレンが入っており、下川のパスの精度も悪くはなかった。
なぜ怒りを露わにしているのかと思ったら、リプレイを見ると髙澤が良いポジショニングをしてキーパーの邪魔をしているのがわかる。
パンチングで飛び出した田中悠也に対して内側でブロックを作る形で、下川がシュートを打った際に飛べないようにしている。
あからさまに身体をぶつければファールだが、さりげなくセービングのコースを塞ぐような絶妙なポジショニングであった。
そのため、髙澤としてはシュートで終わって欲しかったのだろう。
とは言えDAZNで見る限りでは、ゴールの中にDFが入っていることもあり…下川は自分で狙ってももちろん良いが、フジレンを使うのも良い選択肢であったと思う。
【30~45分】まさかの髙澤も負傷交代
31分、近藤壱成から野瀬翔也、そして再び近藤とパスを送るが…これがやや2人の意図がズレた様子。
近藤としては下がって前にスペースを作ろうと、後ろに下がりかけていたものの…野瀬はそのままの立ち位置にパスを出している。
そのため近藤が慌てて前に出た形となり、トラップが流れてしまう。
この流れたトラップを高昇辰に直接狙われるが、ここは近藤が足でブロックしてタッチラインに逃れることに成功。
非常に危ないシーンであった。
39分、下川太陽がバー直撃の良いシュートを見せるが、これはその前に下川のトラップがハンドの判定に。
そしてその前に髙澤優也と井澤春輝の、イーブンのボールの滑り合いがノーファールの判定となったことで少し場外がエキサイトしかける。
が、リプレイを見ると髙澤の足は井澤に当たっておらず、これは主審がよく見ていたと言えるだろう。
個人的にはそれ以上に、下川に対応した星広太が気になるところ。
確かに明らかにハンドで間違いないようなトラップであったが、ハンドのアピールで下川に対するチェックがおろそかになっている。
手を挙げてハンドをアピールするのは重要だが、セルフジャッジでプレーを止めては絶対にダメ。
手を挙げてアピールはしつつも、審判の様子など伺わずに対応するべき下川をしっかりと見ていないといけない。
特にJ3では時に信じられないような判定があることもあり、これがノーハンドとなって(バー直撃だったが)下川が叩き込んでゴールが認められてしまう可能性だって無くはないのである。
42分、群馬もまさかの負傷交代でカードを切ることに。
先ほどの井澤春輝との滑り合いで捻ったのか、髙澤優也が左膝辺りを抑えて座り込んでいた。
結局交代の判断となり、河田篤秀が投入されることに。
両チーム前半で、しかもどちらも最前線の選手が負傷交代という珍しいシーンとなった。
髙澤も怪我がちな選手であり、左膝というのが気になるところ。
43分、小西宏登のタッチが長くなったところ、これを狙いに行った矢田旭と小西がスライディングで接触。
小西にイエローカードが出されるが…完全に足裏を見せつつ、更には足の位置も高めとなっており、下手したら一発レッドとなっていてもおかしくないシーン。
正直小西は復帰からあまり良いところがないが…復帰前はルーキーとは思えない活躍を見せていたことも事実。
試合勘なのか負傷箇所が治り切っていないのか…わからないが、早く以前の姿に戻りたいところ。
前半終了間際には河田篤秀と高橋大悟が接触して、高橋が倒れたままに。
しかし群馬がプレーを継続し、最後はその接触の張本人でもある河田がロングシュートを狙っていったことで場内は大ブーイングに。
まぁ高橋が倒れていたため、群馬が外に出してあげれば紳士な対応だったことは間違いない。
だが接触の感じから大事はなさそうなことはなんとなくピッチでプレーしている選手はわかるものであり、終了間際かつ1点を追う展開ということを考えるとこれは群馬がプレーを続行したのも理解できる。
【45~60分】決定機を作るも決めきれず
後半は群馬のキックオフでスタート。
ハーフタイムで北九州が動き、矢田旭に代えて渡邉颯太を投入する。
46分、北九州のゴールキックは藤村怜が先に触って小西宏登に繋ぐ。
小西から河田篤秀に送ると、河田がやや溜めてから斜めに内側に良いボールを刺していく。
これを下川太陽がトラップから左足を振っていくが、枠の左に外れてしまう。
この外を安達秀都がフリーで上がっていたので、ここを使っても面白かったと思うが…まぁシュートで終わったのは良しとしたい。
47分、小柳達司が中央を低く速いボールで西村恭史にパスを通す。
西村が左サイドのスペースにパスを送り小西宏登を走らせると、ライン際から小西がクロスを上げる。
ニアで藤村怜がトラップからシュートだったか?狙っていくが、これはブロックされてしまう。
こぼれ球を西村が狙っていくが、これもブロックされる。
更にこぼれたところを下川太陽が落とすと、河田篤秀が狙っていくが枠の左に外れてしまう。
河田は本当にこういった絶好のチャンスを決めきれない…。
難しいシュートは枠に送るのに…。
しかし後半が始まって早々にシュートシーンを複数作り出したのは大きな前進。
前半があまりにも消極的であったため、ハーフタイムで喝が入っただろうか?
56分、左サイドのスローインから群馬が猛攻をかける。
最後は菊地健太が狙っていくが…これもブロックされてしまい、クリアからコーナーに逃げられてしまう。
しかしスローインのあとに、左サイド深くを使いリターンを受けた際の健太のパスが素晴らしかった。
ダイレクトでDF間を抜いて瀬畠義成に叩いており、パススピード、精度ともに文句なし。
瀬畠のトラップから反転も素晴らしく、これが全選手毎回できれば今のサッカーも形になるんだろうなぁ…という想いである。
60分、この辺りで気が付いたのだが、群馬の守備が4-4-2になっている。
安達秀都が右のサイドバックに入り4枚を構成。
その前のラインは、右から下川太陽、瀬畠義成、藤村怜、小西宏登となり、最前線に西村恭史と河田篤秀である。
ハーフタイムで北九州が渡邉颯太を投入しており、これによって攻撃時も前半の1トップ+1トップ下という形に比べると2トップ気味になっていた。
それもあって守備ブロックの構成を変えたのだろうか?
【60~75分】連携が取れていないのが目立つ群馬
67分、北九州がカウンターから続けて猛攻を仕掛けるも…ここはなんとか凌ぎ切ることに成功。
しかしなんともつまらないミスというか、連携がズレているのが目立つ。
今までもビルドアップのミスからピンチを招くことは多かったが、比較的単純に技術的なミスからだった印象がある。
やりたいことは伝わるが…難しいんだろうなという感じであったが、この試合は選手間の意思疎通の問題。
共有できておらず、負けが続いていることで自分達のサッカーを信じ切れていない状態に見えてしまう。
69分、群馬ベンチが動く。
小西宏登に代えて小竹知恩、藤村怜に代えて櫻井文陽を投入する。
フジレンは90分使えない状態なのだろうか?
今日で言えば西村恭史の方が良さが出ておらず、フジレンと櫻井は連動しそうな印象なのだが…。
72分、北九州ベンチが動く。
坪郷来紀に代えて岡野凜平、井澤春輝に代えて高柳郁弥を投入する。
坪郷は北九州ユース出身の20歳(今年21になる)であり、あまり出場はなかったものの、スタメン起用4回目と着実にチャンスを増やしている印象。
ユースが壊滅的な群馬のサポーターとしては羨ましい限りである。
また井澤と言えば前半早々にカードを1枚受けており、もっとここを有効に使えなかったものだろうか?
退場になってくれれば良しであるし、2枚目を恐れて厳しいチェックを躊躇すればチャンスを作れたかもしれないのだが…。
【75~90分】最後まで打開策を見せられず
82分、群馬ベンチが使い切り。
瀬畠義成に代えて風間宏希、下川太陽に代えて田中翔太を投入する。
こうまで青木翔大を使わないとなると…連れてくる意味はあるのだろうか?
ここまで小竹知恩が足下の無さを露呈する形となっているように、サポーターの思うほど青木の能力はないのかもしれない。
練習を全て見ている監督・コーチの立場になれば、青木が使われないのも納得…なのかもしれないが、なんとも歯がゆい想い。
1点を追うというこの展開こそ、プレースタイルや性格的にも青木が活きると思ってしまうのだが…。
83分、北九州の右サイドのスローイン。
山脇樺織が斜めに右のポケットにパスを入れると、これがディフレクションとなり良い形で高柳郁弥か?が抜け出していく。
しかしこのシュートは至近距離ながら近藤壱成がブロックし、なんとかピンチを脱する。
84分、ビルドアップのミスでボールを失うと、そのまま高柳郁弥に強烈なミドルシュートを打たれるが、これはわずかに枠を外してくれる。
群馬の決定力の無さも大概だったが、北九州も決定機を外しているからこそ0-1のままとも言える。
92分、北九州ベンチも使い切り。
高橋大悟に代えて木實快斗を投入する。
93分、北九州がカウンターの形でチャンスを迎える。
最後は木實快斗がループを狙っていくが、これは近藤壱成が伸ばした片手でセーブ。
その後のボールもしっかりと近藤が保持し、決定的と言えたピンチをなんとか凌ぎ切る。
アディショナルタイムは4分、最後は小竹知恩から良いスルーパスに抜け出した櫻井文陽が折り返すが…ブロックされクリアされたところで試合終了。
北九州はこれが3か月ぶりのホーム戦勝利らしいが、最後の最後まで粘り強く気迫のこもった守備対応を見せたと思う。
どちらのチームも懸命にプレーしているのが事実だとは思うが…気迫の部分でも北九州に上回られた印象となった。
ピックアップポイント
今後どうするのか?
今回は正直言って心が折れるような試合となった。
ピックアップポイントを書く気力も残っていないと言える。
試合展開でも書いたが、この試合は選手に迷いが見えると言うか…意思疎通が取れていない印象が強かった。
以前は上手くいかないながらも、沖田監督の目指すサッカーの形、やりたいことはおぼろげながら見える展開が多かった。
結果は出ていないものの、こういうことがやりたいんだなと思わせるシーンは作れていたと思う。
しかしこの試合は言葉が正しいかわからないが、ビビりながらプレーしているようにしか見えなかった。
早々に先制点を奪われ、ここまで逆転勝ちが1つもないというのが精神的にも効いているのだろうか?
これで4連敗となったが、あまりにも負け過ぎており、降格圏も見えてきたことで選手間にも今の戦術に対する疑心暗鬼が生まれているのではないだろうか?
効くかどうかはやってみないと分からないが、特効薬となるのは監督交代だろう。
しかし諸刃の剣の部分もあり、これまでの積み上げを全て無に帰す行為と同意と言える。
(積み上がったのか…というところは置いておく)
理想としては沖田監督のまま、今一度選手を掌握しなおし、理想は理想と掲げつつも残留に向けて舵を切ること。
今までのサッカーをベースとしつつも、残留に向けて現実的な戦術を組み込み、残留することができれば来シーズン以降に繋がる可能性があるだろう。
継続にしても解任にしても、どちらもやってみなければわからないものではあるが…そろそろ何かしらの動きが欲しい…というか既にもう遅い。
自分としてはあくまでも建前であった…とは思っているものの、クラブはシーズン前には「優勝してJ2復帰」を掲げたわけである。
残留争いに巻き込まれている現状、いつまでもダンマリというわけにはいかないのではないだろうか?
今シーズンから細貝萌が社長兼GMになったことで何か変わるかと思ったが、昨シーズンから何も体制が変わっていないのが残念でならない。
MOM
この試合のMOMは櫻井文陽としたい。
出場時間20分であり、決定的な仕事をしたわけではないので…通常はMOMにはしないだろう。
しかしそれだけ他のスタメン組に見るところがなかったと言い換えることができる。
まだ大学生ながら、一人だけレベルが違うと言っても良いくらいに随所随所で輝きを見せた。
特に今節はカメラアングルの関係か立ち位置が非常に見やすく、常に良いポジションを探しているのがよくわかった。
北九州のDFの間や嫌がるポイントポイントに顔を出し、ボールを要求していたと言える。
同様にこれができるのが藤村怜なのだが…なぜか比較的早い時間に交代させられてしまう。
櫻井とはプレースタイルが合いそうに思うのだが…どうだろうか?
(怪我があったこともあり、まだ90分のプレーは難しいのかもしれないし…確かに怪我前の方がパフォーマンスも良かったとは思うが)
他に良さを見せたのは下川太陽か?
抜群に良かったわけではないが、いつも通り右サイドで縦に中に突破からチャンスを演出していたと言える。
あとは近藤壱成。
ビルドアップのミスでピンチを招いたが…正直言ってこれは戦術の問題が大きい。
足下が抜群に上手く、キーパーとしての能力も高い選手などJ3にはいないのである。
そう考えればキーパーとしては、決定機を少なくとも2本止めており及第点以上の活躍を見せたのではないだろうか?
負けが込んでいることもありGKはじめDFは掲示板などでだいぶ批判の声が見えるが…やや同情したい部分がある。
GK、DFは…無論手放しで称賛できるパフォーマンスを見せているとは言えないが…能力的な問題よりもチーム状況や戦術面での問題により不当に評価を落としている印象が強い。
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