※ザスパクサツ群馬ファンによる、ザスパクサツ群馬贔屓のマッチレビューです。
2試合続けてのアウェーゲームとなりますが、町田に続いて千葉と比較的近距離の移動。
更にはしっかり1週間空いたことでコンディションには大きな影響はなさそうな第3節。
今節は比較的相性の良い印象がある千葉戦ですが、昨シーズンは1勝1敗となっており…ホームでは3失点という記憶が蘇ります。
まだ2節が終わったところではありますが、町田戦で2失点こそあるものの…ある程度の守備は計算できそうな今シーズン。
課題は今年も攻撃面と言えそうで、この第3節でシーズン初得点、更にはシーズン初勝利といきたいところ。
今回はそんなジェフユナイテッド千葉戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
ジェフユナイテッド千葉
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 1 | 新井章太 |
DF | 6 | 新井一耀 |
13 | 鈴木大輔 | |
36 | 松田陸 | |
MF | 4 | 田口泰士 |
5 | 小林祐介 | |
10 | 見木友哉 | |
14 | 椿直起 | |
25 | 末吉塁 | |
FW | 9 | 呉屋大翔 |
41 | 小森飛絢 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 23 | 鈴木椋大 |
DF | 24 | 矢口駿太郎 |
30 | 田邉秀斗 | |
MF | 2 | 高橋壱晟 |
8 | 風間宏矢 | |
FW | 16 | 田中和樹 |
37 | ブワニカ啓太 |
千葉は新加入となった椿直起、呉屋大翔、松田陸、小森飛絢の4人が先発に。
システム的には昨年同様に、中盤の3枚をどう抑えるか…というのが鍵になりそうな予感。
特に元日本代表の田口泰士は非常に嫌な選手(褒めてる)
ベンチに目を移すと風間宏矢はベンチとなっており、兄弟対決はどちらも交代で出場すれば…ということに。
出場があるかはわからないが…ブワニカ啓太にも昨シーズンやられているのが気になるところだろう。
ザスパクサツ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | 櫛引政敏 |
DF | 3 | 畑尾大翔 |
24 | 酒井崇一 | |
36 | 中塩大貴 | |
MF | 10 | 佐藤亮 |
19 | 岡本一真 | |
33 | 細貝萌 | |
38 | 天笠泰輝 | |
FW | 7 | 川本梨誉 |
13 | 武颯 | |
28 | 長倉幹樹 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 42 | 石井僚 |
DF | 2 | 城和隼颯 |
MF | 6 | 内田達也 |
15 | 風間宏希 | |
27 | 奥村晃司 | |
FW | 14 | 白石智之 |
23 | 平松宗 |
対する群馬は前節とスタメンは変わらず。
変わらないものの…岡本一真と佐藤亮がMF登録となっているので並びが変わる。
前々から思っていたが、この登録ポジションって誰が決めているのだろうか?
提出したメンバー表通りなのだろうから、大槻監督含めコーチ陣が書いているのだと思うが…試合開始までフォーメーションを読ませない等々の駆け引きがあるのだろう。
とにもかくにもスタメンは前節通りなわけだが…2失点の敗戦後もメンバーは変えずと。
確かに失点はセットプレーからであり、内容としては上手くいっている…という判断なのだろうか?
ベンチを見ると山中惇希に変わり内田達也、北川柊斗に変わり白石智之が入る。
どちらも今期初のメンバー入りとなるが、特に内田達也は故障明けということで復帰を喜びたいところ。
気になるのは内田、風間、奥村とボランチが3枚もいるところではあるが…奥村は今期シャドーの位置で使われているという話もある。
奥村と言えば、更には前節後の専修大学とのトレーニングマッチでは90分で3得点。
起用方法に注目したいところである。
試合経過
【0~15分】幸先の良い先制点で今期初ゴール
前半は千葉のキックオフでスタート。
フォーメーションは予想通りとなり、再び川本梨誉が左サイドハーフということに。
川本というプレーヤーの持ち味を考えると、守備を求められ攻撃時にはWBとなるこの位置は合わないと思う…のは以前から言う通り。
果たして「これで良し」と思っているのか、それとも練習では良さを見せているのか?はたまた経験値により飛躍するビジョンが見えているのか…。
1分、開始早々に左サイドでコーナーキックを獲得するとボールのところには佐藤亮と川本梨誉の2人が。
今まではキッカーは佐藤が務めており、2枚を並べるというのは試合では初となる。
予想通り素直には上げずに、佐藤が後ろにフリックしたボールを川本が近くの天笠泰輝へパス。
これを天笠がワントラップから左足でクロスをファーに送るが…これは少し長くなりそのままタッチを割ってしまう。
結果としてはクロスの精度が…となるが、こういった事前準備を感じさせるプレーはどんどんとトライしてほしいところ。
3分、右サイドで得たスローインを長倉幹樹が千葉のDFライン裏で引き出す。
するとここから鈴木大輔を相手に強引にゴールライン際を突破!
ペナルティエリア内に侵入しグラウンダーのクロスは川本梨誉に合わなかったものの、クリアボールをダイレクトで天笠泰輝がミドルシュート。
これが長倉か千葉のDFか、わずかに当たってコースが変わったか新井章太がファンブル。
武颯がしっかりと詰めて早い時間に先制に成功する。
恐らく誰かに当たってリフレクションだとは思い、見た目ほど簡単なボールでは無かったと思うが…新井にとっては痛恨のファンブルだろう。
そしてストライカーらしく武はオンサイドのポジションから完璧な詰めを見せた。
天笠も大槻監督から「良い左を持っているのでもっと積極的にやってほしい」と言われたこともあってか、ダイレクトで思い切りの良いシュートを見せてくれた。
しかし…やはりこのゴールは長倉の突破が大きいだろう。
鈴木は一度下げるだろうと読んでいたか、まさかゴールライン側を突破するとは思っていなかったような対応だった。
DAZNでは解説の幸谷秀巳さんが言っていたが、あの抜かれ方をした段階で終わり(ゴールに直結)である。
13分、再び右サイドから攻撃を作ると佐藤亮からその外の岡本一真へ。
岡本が縦に抜けてからニアにクロスを送ると、これを武颯がダイレクトでボレーを合わせるも枠の外。
起用2試合目でゴールを挙げ、更にはチーム初得点を挙げたわけで武にはこのまま勢いに乗ってもらいたい。
このように序盤は群馬が優勢で試合が進む。
【15~30分】両チームゴールキーパーが魅せる
16分、良い守備で群馬がボールを奪うと佐藤亮から左サイドを上がる川本梨誉にボールを通す。
しかし末吉塁が良い対応を見せたことで、川本を追い抜く群馬の選手にはボールを出せず…そのままボールをキープする形になってしまう。
出しどころを失ったことで末吉と見木友哉の2枚に挟まれる形でボールをロスト。
奪った見木から中央の呉屋大翔にパスを送られ、更にはその外を小森飛絢が上がるという2対3の数的不利に陥ってしまう。
しかし呉屋に対して畑尾大翔が「抜かれず出させず打たせず」という良い対応を見せ、ディレイに成功。
呉屋は選択肢に迷ったか…小森へのパスが短くなり天笠泰輝が帰陣しコーナーに逃れる。
21分、右サイドの末吉塁から中央右寄りで松田陸が受けると、ダイレクトでファーサイドへ供給。
これを呉屋大翔が頭に当てるもボールはそのまま更にファーサイドへ流れる。
しかし見木友哉が回収しグラウンダーのクロスを送るが、対応した酒井崇一がブロック。
このこぼれ球を小林祐介が左足で狙うも、細貝萌がブロックしてコーナーに逃れる。
リードしたこともあってか守備の時間が増えてきてはいるが、ここまでは集中して守れていると言えるだろう。
26分、右サイドでフリーキックを得るとキッカーは佐藤亮。
左足で中央に送ったボールは跳ね返されるも、岡本一真がミドルシュート。
これがシュートと言うより中央へのパスとなり、天笠泰輝がコースを変えたこともあってかスルスルとゴール前に抜ける。
ここに長倉幹樹のみが反応しキーパーと1対1を冷静に狙うも、新井章太が左手一本でファインセーブを見せる。
長倉は完全にオンサイドの位置から飛び出しており、決めきれなければいけないシーン。
少しコースは甘かったと言えるが…とは言えこれは新井のファインセーブを褒めたいところ。
失点シーンのファンブルを帳消しにするスーパーセーブを見せて、本人も思わずガッツポーズを見せる。
29分には左サイドでコーナーキックを奪うが、佐藤亮の送ったボールを跳ね返されたところからカウンターを浴びる。
クリアボールが繋がってしまい、一気に同サイドを椿直起がカウンターで駆け上がる。
とは言え出しどころはまだ無く、細貝萌が完璧なタイミングで潰しに行ったので…ここで奪えたと、少なくとも自分は思った。
しかし刈りにいった足がミートしなかったか、ボールが再び椿の足に当たって前にこぼれたか…ちょっと不思議な形で細貝と椿が入れ替わってしまう。
残るは櫛引政敏のみだったが、中央後方から岡本一真が必死のプレスバックを見せたことで椿は逆サイドの見木友哉へ。
見木は櫛引との1対1となったが、櫛引がしっかりとコースを消し最後は股下を読み切ってブロック。
相変わらずの守護神っぷりを発揮してくれた。
このシーンはもちろん櫛引のファインセーブで間違いないが、それ以外にも岡本の戻りを褒めたい。
彼の運動量は本当に攻守によく効いている。
【30分~45分】ミスからの失点と終了間際の追加点
36分、新井一燿から縦パスを小森飛絢が引き出す。
しかし呉屋大翔と意図が逆になったか、ワンタッチで落としたボールとは呉屋が逆方向へ。
これを天笠泰輝が回収し、横の中塩大貴に落とす。
が…これが短くなり、また中塩も予想外だったか慌てて処理に行くも小森に奪われてしまう。
小森には天笠が行くも切り返しから左足を振り抜かれ、これが誰もがゴール前へのクロスと思っていただろう裏をかきゴールに向かう。
櫛引政敏も完全に呉屋へのクロス対応の形を取っており、逆を突かれる形で必死に左手を伸ばし触るもゴールに吸い込まれてしまう。
前節と言い櫛引にとっては屈辱とも言える裏をかかれる形での失点となった。
ここだけを切り取れば櫛引のポジショニングミスと言えるかもしれないが、必ずしも次のプレーを予測して…言い方が適切かは不明だがヤマを張ってプレーすることは悪ではないと思う。
櫛引は30歳となるがGKというポジションを考えればまだまだベテランとは言えない。
こういった経験で更に成長することに期待したい。
もっと言えば根本は天笠のパスミスと言えるだろうが、彼はこの試合は非常に効いていただけに残念なところ。
とは言え彼は22歳とまだまだ若手なため、これを活かして更に成長してくれるだろう。
40分、クリアボールを長倉幹樹が田口泰士に身体をぶつけて落下点に入らせずにボール奪取。
そのまま前にボールを持ち出すとこれを武颯が回収し左サイドの川本梨誉に広げる。
大外を回る選手がいなかったこともあり、川本はそのままゴールに向かい仕掛け左足を振り抜くも…これはブロックされてしまう。
武からのボールがもう少し前目であれば面白かったが、川本の良さが出たシーン。
この試合は前2試合に比べると川本の動きは悪くない。
このポジションが適所だとは思えないが…それでも武、長倉との距離感をコンパクトに保ちつつも、天笠泰輝や中塩大貴からも離れ過ぎずに良い距離を保てているように見える。
相手あってのサッカーなので、川本は千葉以外でもこれが出来るかが今後問われるだろう。
47分、左サイド深い位置でフリーキックを得るとキッカーは佐藤亮。
中央ややファーに送ったボールを畑尾大翔が頭で合わせ追加点。
ボールの質も良かったが、それにしても畑尾は強い。
2枚のマークに付かれつつも競り勝ち、ここで前半終了のホイッスル。
ミスからの痛い失点があったが、終了間際に再び突き放してハーフタイムを迎えるという理想の展開となった。
【45~60分】佐藤亮の左足
後半は群馬のキックオフでスタート。
両チームともにハーフタイムでの交代は無しとなったが、群馬の選手がキックオフの時間を過ぎても戻ってこないというちょっと珍しいアクシデント。
主審に早く位置に付くように急かされつつも、しっかりと円陣を組んでからポジションに散っていく。
それだけハーフタイムにしっかりと深い指示が出た…ということだろうか?
49分、佐藤亮が足を踏まれる形で負傷ししばらく時間が止まる。
ちょっと痛がり方が気になったが…どうやら大事は無くピッチに戻っていく。
しかしこのパターンは甲や指の亀裂骨折…なんてこともあるので、次節のメンバー入りまでは少し不安が残る。
ちなみにそんな佐藤だが、57分にらしさを見せる。
新井章太からのゴールキックを畑尾大翔が跳ね返すと、これを降りてきた武颯が細貝萌に落とす。
細貝がダイレクトで佐藤亮に広げると、佐藤は縦へのドリブルからカットインで中へと進路変更。
ペナルティエリア少し外から強烈な左足を振り抜くが、これはキーパーの正面となってしまう。
ハッキリ言って今シーズン初めてじゃないだろうか?このような佐藤の得意とするカットインからのシュートは。
彼を右に置いている以上、こういったシーンをどんどんと増やしていきたいところ。
そして武のところでボールが収まる(このシーンはキープはしていないがマイボールにできるという意味で)というのは非常にありがたい。
【60分~75分】ミスからの失点再び
61分、群馬左サイドを攻撃されるが椿直起のパスは意図が合わず…これは酒井崇一の足元に入ってしまう。
酒井はこのボールを内側にいた細貝萌に送るが、細貝のトラップが足元に収まり過ぎてしまう。
更にはボールが跳ねたこともあり、リターンで酒井に戻そうとした右足アウトサイドに上手く当たらず…椿に奪われてしまう。
そしてそのまま右足を振り抜かれ、ボールはゴールに吸い込まれ同点に。
酒井、細貝と繋いだところで、更に後ろの櫛引政敏もボールを受けられるようにゴールを空けていたのが逆に痛手となってしまった。
バックパスは絶対にゴールに向かって蹴ってはいけないわけで、受けられるようにゴールを空けるのは仕方ないだろう…。
直接的には細貝のミスであり、ここ3試合彼は本来のキレが無いように見えるのが気になるところ。
年齢面や昨シーズンの大怪我からの復帰と、コンディションが整っていないように見える。
63分、ゴールキーパーまでプレスをかけにいくが…これが外された形となり一気に2対3のピンチを迎える。
中央で受けた見木友哉から右の呉屋大翔に通しキーパーと1対1の形を作られるが、ここで櫛引政敏が再びスーパーセーブ。
今日はこれで2本目の1対1を完璧に止めてみせた。
65分には岡本一真が右サイドをえぐってクロスを送るが、これはDFに当たってしまう。
しかしこのこぼれ球を細貝萌がミドルシュートで狙っていくもゴールならず。
先ほどの失点に繋がったミスを挽回しようとする細貝の気迫が伝わるところ。
このプレーのあとで群馬が交代に動き、細貝萌に代えて内田達也を投入する。
少し遅れていたものの交代でプレーが止まっていることもあり、千葉の交代も間に合う形で椿直起に代えて田中和樹、小林祐介に代えて高橋壱晟を投入。
67分には長倉幹樹が落としたボールを佐藤亮が左足で狙うもキーパー正面に。
この試合はシュートが打てているものの…キーパー正面に飛んでしまうシーンが目立つ。
73分には天笠泰輝が良いプレスからボールを奪うと長倉幹樹に。
長倉が良いフェイントでDFをかわしてシュートを放つも、少し時間がかかったか足が伸びブロックされてしまう。
【75~90分】引き分けで良し?弱気な采配
80分、櫛引政敏のゴールキックは田口泰士に跳ね返されるがこれを酒井崇一が跳ね返す。
ボールは再び田口の元にいくがトラップミスの形でボールは後ろに。
これを長倉幹樹が回収すると、DFライン裏に抜け出した武颯へ送る。
武がワントラップで外に逃げてDFを外し、左足を振り抜くも…これまたキーパー正面に飛んでしまう。
81分、群馬が2度目の交代を使い佐藤亮に代えて奥村晃司、川本梨誉に代えて風間宏希を投入する。
ポジションがどうなるかと思ったが、交代そのままに奥村が左、風間が右に入ることとなった。
うーん、奥村は良い選手だしトレーニングマッチで3得点と結果を出しているんだろうけど…ここのポジションか?
トレーニングマッチでここで起用していたのなら文句は無いが…左WBのポジションに入れるなら白石智之を使った方が良いのではないかと…。
86分には千葉も動き、小森飛絢に代えてブワニカ啓太を投入。
89分には群馬が最後の交代を使い、長倉幹樹に代えて白石智之、武颯に代えて平松宗を投入する。
ちなみに89分という時間にもかかわらず、この時間まで武は非常に良いプレスをかけ続けてくれたことを高く評価したい。
そしてここでもポジションがどうなるかと思ったが…どうもそのまま白石と平松で2トップとなるようである。
白石と奥村晃司の位置を入れ替えた方が良いようにも思うが…そんなに白石の守備は信用が無いのだろうか?
正直奥村も川本梨誉も白石と守備は大差無いように思うわけで…うーん、守備面以外に理由があるのか?
とは言っても時間帯や展開もあり、必ずしも今までと全く同じ役回りでないことも確か。
実際奥村は守備時には左サイドハーフだが、攻撃時には中に絞ってきてボランチやトップ下のような位置にいることが多い。
空いた左サイドは天笠泰輝が流れて埋めているようだが…天笠の運動量は凄いな。
これまたプレースタイルや求められる役割も違い、単純に比較するものじゃないが…途中出場の奥村より天笠はこの時間でも走っているぞ。
話は交代に戻すが、どうにもこの交代が遅すぎるのが気になるところ。
そして明らかに勝ちにいくための交代では無い。
長いシーズンと群馬というチームの立ち位置(毎年残留争いが現実路線ということ)を考えれば、アウェーでの勝ち点1を確実に拾いたいのはわかる。
そしてそれが正しいこともわかる。
だが、せっかく打ち合いの面白いゲームを見せていたわけで…ここで勝ちにいく姿勢を見せることでファンも増えるんじゃないかと思ったりもする。
もちろんそれで負けてしまえば元も子もないわけで…それは理解しているが…。
95分、フリーキックの流れから最後は田口泰士に良いミドルシュートを打たれるも…これは櫛引政敏がセーブしてコーナーに逃れる。
そしてこのタイミングで試合終了の笛が鳴り、千葉は最後のコーナーキックをなぜやらせてくれないかと抗議。
結果的に猛抗議をしたキーパーの新井章太にカードが出る結果に。
気持ちはわかるが…既に95分も30秒を過ぎており、笛を吹かれても仕方ないところだっただろう。
結果として両チームともに打ち合いのオープンなゲームとなり、2-2のドローとなった。
ピックアップポイント
細貝萌は絶対的な存在か?
今回は若干センシティブな気もするが…ここに触れていきたいと思う。
今シーズンの3試合を見て、細貝萌の状態があまり良くないと感じているのは自分だけではないだろう。
この試合の2失点目のミスを言っているわけではなく、どちらかと言えばそれ以外の部分が大きい。
少なくとも昨シーズンの細貝はさすがのプレーを見せていたと言え、プレー以外の部分を含めて絶対的な存在だったと言える。
勘違いしてほしくないが、自分は細貝が不要だとか劣化したとか言っているわけではない。
年齢による衰えは当然あるが、それを補う経験値と判断力で昨シーズンはことごとく相手のチャンスを積んできた。
そもそも論としては個人的には昨シーズンまでに細貝を酷使し過ぎたと思っている。
年齢と昨シーズンの大怪我を考えれば、毎試合フルでの出場など難しいことは明らかであり…それを裏付けるかのように今期は3試合全てで70分ほどのプレーになっている。
しかし昨シーズンはほぼ90分使っており、チームとしてもコンディションが万全で無いと判断しているように思う。
ということで誤解を招く言い方になるかもしれないが、個人的には無理して細貝を起用する必要は無いと思っている。
開幕戦では中田湧大が守備面では非常に良いプレーを見せており、更には今節で内田達也が復帰した。
内田は細貝とはプレースタイルが全く違うが、どちらも守備に重きを置いたボランチという意味では同じタイプと言える。
更には天笠泰輝がミスこそあったものの攻守に良いプレーを見せている。
(守備強度こそ細貝ほどでは無いが…スペースを埋める能力やボールを刈る能力、更にはパスもある程度出せることを考えると天笠が最も細貝に近いのかもしれない)
そしていまだにベンチ入りしていないので状況が不明だが、ザスパクサツ群馬のホームページでは岩上祐三もプレーしている写真が出ている。
タイプは異なるが、風間宏希に奥村晃司とボランチの層は厚い。
昨シーズンは細貝萌がファーストチョイスで間違いなく、そこに異論は無い。
しかし今シーズンはまだコンディションが悪そうに見えるので、ここは思い切って休ませても良いかと思う。
シーズンは長く、更には今シーズンも残留に向けて厳しい戦いになることが予想される。
必ず細貝の力が必要な時が来るのは間違いなく、その時のためにまずはコンディションを万全に整えることを優先してほしいところ。
あれだけの怪我をして、無理して早期復帰して…やはりどこかに無理が残っているのではないかと心配である。
ベテランになるとコンディション管理が難しくなるとはよく聞かれる話だが…そういったことも含めて来年から予定されている練習場などの施設整備は朗報である。
そのため今期はJ3に落ちないためにも正念場と言えるシーズンであり、そこには万全の細貝萌が必要だ。
MOM
この試合のMOMは櫛引政敏としたい。
2失点に責任が無いとは言わないが、根本的にはその前のミスが原因であり櫛引の落ち度はほぼ無いと言っていいだろう。
1対1の決定機を2本阻止したことを筆頭に、守護神らしい素晴らしいセービングの数々を見せてくれた。
櫛引とどちらにしようか悩んだのが長倉幹樹。
決定機を決めきっていれば文句無しだったが、彼はこの試合でも1人レベルの違いを見せつけたのは事実。
そして武颯もゴールだけに限らず、89分の交代まで良いプレーを見せてくれたと思う。
更には岡本一真。
若さもあるがそれだけでは説明が付かない異次元の上下動。
課題は色々とあるが試合に出続けることで経験値を積めば、彼は相当良いSBに育つだろう。
問題は…その時に彼を引き留めておけないことか。
これは長倉にも言えるだろうが…。
ミスが無ければ天笠泰輝もかなり良かったと思うが…やはりあのミスの印象が良くないか。
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