※ザスパ群馬ファンによる、ザスパ群馬贔屓のマッチレビューです。
第24節はホームでの栃木SC戦です。
前節はFC大阪を相手に前半の2ゴールを守り切って勝利。
前回対戦での悪夢の逆転負けを彷彿させるような試合展開でしたが、今節はしっかりとゼロに抑えきって勝利を手にしました。
ホームゲームが続く今節は、ここ数年比較的相性の良い相手と言える栃木SCです。
今シーズンは栃木シティがいることで栃木ダービーとなっており、水戸もいないことでやや北関東ダービー感は薄れている印象もありますが…栃木にだけは負けられない。
ここでしっかりと連勝して、波に乗っていきたいところでしょう。
今回はそんな栃木SC戦をレビューします。
Contents
スタメン・フォーメーション
※栃木を3-4-2-1にしたが、守備時には明確に4-4-2であった(詳細は試合展開で)
ザスパ群馬
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 13 | 近藤壱成 |
DF | 3 | 大畑隆也 |
22 | 高橋勇利也 | |
30 | 小柳達司 | |
36 | 安達秀都 | |
MF | 7 | 西村恭史 |
15 | 風間宏希 | |
37 | 瀬畠義成 | |
FW | 18 | 田中翔太 |
32 | 河田篤秀 | |
38 | 小西宏登 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 21 | キム ジェヒ |
DF | 43 | 野瀬翔也 |
MF | 8 | 山内陸 |
27 | 藤村怜 | |
49 | 小竹知恩 | |
FW | 9 | 青木翔大 |
10 | 髙澤優也 | |
11 | 加々美登生 | |
20 | 下川太陽 |
群馬は前節からスタメンの変更無し。
前節は(決して内容は良かったとは言えない気もするが)勝利ということで、特に変更なく…というところか?
ベンチを見ると玉城大志が外れ、久々に加々美登生の名前が。
正直なぜ加々美がしばらくベンチ外だったのか…という思いがあるのだが、モハマド ファルザン佐名に小竹知恩と加入していることを考えると…沖田監督の中では序列は低いのかもしれない。
山中惇希の移籍、ファルザン佐名の怪我ということもあり、久々にチャンスが回ってきそうである。
もう少し続けると、加々美はWBよりも左シャドーの方が活きそうだが…ここは今風間宏希が固定されている。
藤村怜も復帰しており、このポジション争いも面白くなるだろう。
ということで注目は久々にチャンスが回ってきそうな加々美登生。
交代が遅い印象があるため…どのくらい時間を貰えるか…となるだろうが。
スタメン組としては、やはり前節良いゴールを決めた河田篤秀。
そして怪我から復帰し、少しずつ調子が上がってきている印象のある小西宏登に注目したい。
栃木SC
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 1 | 川田修平 |
DF | 3 | 大森博 |
25 | 岩崎博 | |
88 | 内田航平 | |
MF | 8 | 福森健太 |
11 | 青島太一 | |
18 | 川名連介 | |
77 | 藤原健介 | |
FW | 10 | 五十嵐太陽 |
32 | 太田龍之介 | |
81 | 中野克哉 |
ベンチ
ポジション | 背番号 | 選手名 |
GK | 27 | 丹野研太 |
DF | 5 | 森璃太 |
22 | 高橋秀典 | |
37 | 木邨優人 | |
MF | 4 | 佐藤祥 |
47 | 吉野陽翔 | |
FW | 14 | ディアマンカ センゴール |
29 | 矢野貴章 | |
80 | オタボー ケネス |
栃木は前節から2枚を変更。
木邨優人と佐藤祥に代えて、岩崎博と五十嵐太陽がスタメン起用となった。
ベンチを見ると高嶋修也がベンチ外ということに。
メンバーを見ると中野克哉、内田航平、ディアマンカ センゴールなどが前回対戦ではいなかった、夏の新戦力となる。
注目はその中でも加入後にすぐDFの中心選手となっている内田か。
攻撃では栃木のチームトップスコアラーである、5ゴールの五十嵐太陽。
そして最前線で起点になれる太田龍之介となるだろう。
そして元群馬ということで佐藤祥の存在も気になるが、前回対戦は怪我で不在。
直後の福島戦で復帰しベンチ入りしていたものの、讃岐戦まで出番がなかったようである。
讃岐戦、沼津戦はスタメン起用されているので、もう万全と考えて良いだろう。
更にはベンチに座る、大ベテランの矢野貴章の存在も脅威である。
今シーズンも終盤に投入されることが多く、10分~20分程度の出場が多いものの…ここまで16試合に出場。
その限られた時間で2ゴールという結果も残しており、やはり怖い存在と言えるだろう。
試合経過
【0~15分】まさかのファンブル
前半は栃木のキックオフでスタート。
どうやら栃木は守備時には4-4-2を採用した様子。
五十嵐太陽が前線に上がり、太田龍之介とで2枚を構成。
右のWBである福森健太がSBとなることで4バックを形成している。
そして右シャドーの中野克哉が右SMFとなり、川名連介が左のSMFという形である。
普段は5-4-1とすることが多い印象のため、ここは群馬対策ということだろうか?
1分、川名連介が狭いところで失わず、グラウンダーで長いボールを太田龍之介に入れる。
太田が右の中野克哉に広げると、中野がドリブルで持ち運び、最後はカットインからシュートを狙う。
これは風間宏希のブロックに当たり、コースが変わったものの近藤壱成が危なげなく抑える。
2分、今度は逆に群馬がチャンスを作る。
いつもの下からのビルドアップから、右サイドの小西宏登に広げる。
小西が少し溜めてから中央にパスを送ると、ここに入ってきた河田篤秀がダイレクトで合わせるも…これは浮いてしまう。
河田はフリーで入れただけに…ここは枠に送ってほしかったところ。
8分、左サイドの高い位置で栃木がスローインを獲得すると、岩崎博がロングスローの選択。
なんとこれを近藤壱成がファンブルし、そのままゴールに吸い込まれてしまう。
この失点シーンは後ほど取り上げたい。
14分、風間宏希が左側のポケットに向け、素晴らしいスルーパスを送り込む。
これが戻ったDFに当たり、ゴール方向に向かうが…川田修平が素晴らしい反応を見せてかろうじて手に当てる。
【15~30分】近藤のビッグセーブ
26分、風間宏希から右サイドの小西宏登に広げると、小西は大外に向けクロスを送り込む。
ここに高橋勇利也が入り込み、シュート…というよりは更に中央へ折り返しを狙った形か?
このボールに河田篤秀が入り込んでいたが…やや合わず。
勇利也は直接狙っても良かったようにも見えたが、実際は画面で見るよりも角度がなかったかもしれない。
開始早々に1点を失ったことで、この時間帯はボールを保持するものの攻めあぐねている…という印象。
栃木の試合プランがどうだったのかはわからないが、1点を奪ったことで無理に前から行かずに群馬にボールを持たせている形と言える。
また序盤は栃木がかなり押し込んだ形であったが、(リードしたこともあってか)ペースダウンして受けに回っている形になっている。
29分、川田修平からのロングボールを太田龍之介が競り勝つと、このボールを五十嵐太陽と小柳達司が競り合う形に。
どうやら五十嵐の腕が小柳の首に入った形で小柳が転倒。
しかしノーファールの判定となり、一瞬ボールを見失ったものの…五十嵐が回収し良い切り返しから右足を振り抜く。
小西宏登に高橋勇利也と2枚が五十嵐の前にいたものの…この素晴らしい切り返しに完全に振り切られてシュートコースを空けてしまった。
これで完全に決定機となったが、ここは近藤壱成が先ほどのミスを挽回するかのような右手一本でスーパーセーブを見せる。
ファールかどうかの判断は難しいところだが…当たり所が悪かったのは事実であろう。
しかしそれよりも簡単にシュートコースを空けてしまった対応が気になるところである。
【30~45分】ボールを保持し続けるも崩せず
35分、右サイドを駆け上がった小柳達司のクロスに高橋勇利也が合わせるも、これはブロックされてしまう。
栃木が前から来ないでコンパクトに守っている…というのはあるが、実質2CBの右側と言える小柳がここまで高い位置を取ってクロスを上げたことはポイントであろう。
攻めあぐねているものの…このように色々な形を作って崩そうという姿勢は見える。
41分、群馬がビルドアップでなんとか狭い中央部分を切り抜け、小西宏登に広げる。
小西のクロスに田中翔太が飛び込むも、ここは田中のファールの判定となってしまう。
この試合は徹底的に小西がマークに付かれている印象で、持ち味の突破力を封じられている印象がある。
コンパクトに守られているのでサイドしか崩しようがない…とも言えるが、もう少し中央も使っていきたいところか。
43分、近藤壱成、小柳達司、西村恭史と…やや追い込まれるような形でパスを繋ぐ。
すると西村から内側の安達秀都へのパスがズレ、これを青島太一に直接ゴールを狙われるが…枠の上に外れてくれる。
かなり危険なシーンだが…もうこの沖田サッカーを続けていく以上こういったシーンが出るのは諦めの境地。
とは言え、この試合は前節に比べてロングボールが少ないのは気になるところ。
河田篤秀は頻繁に裏を狙う姿勢は見せており、効果的なロングボールは織り交ぜていきたい。
まぁ…前半の早々に失点しているため、栃木も無理に前からこないのでスペースも前節ほど広くはないのも事実だが。
しかしこのシーンのように、要所要所では前からプレスにくるので…ロングボールを狙えるシーンはあるだろう。
【45~60分】攻めあぐねる群馬
後半は群馬のキックオフでスタート。
両チームハーフタイムでの交代はなくリスタートとなった。
48分、風間宏希が中野克哉の執拗なマークに合いファールの判定。
この笛の後に風間がボールを回収しにきた福森健太か?を突き飛ばしてしまいイエローカードが提示される。
風間のカードは妥当だが…あれだけユニフォームを引っ張られてノーカードとなると、風間の気持ちもわからないこともない。
51分、良い縦パスを河田篤秀が収めると、これを丁寧に落として風間宏希が遠目から狙っていく。
しかしこのシュートは枠を捉えられず…風間であればここは枠に送りたいところ。
繰り返しになるが…群馬はボールを保持し続けているものの、実態としては持たされているのが正解である。
栃木の元々のプラン通りなのか、幸先よく先制したことでこの展開なのかは不明だが、ボールを持たせておいてゴール前はしっかりと固めるという状況になっている。
これは少し前の群馬の悪い時と同じで、足下足下でボールを動かしてブロックをズラそうとしているものの…全く前進できずに下げざるを得ない状況が続いている。
前節のように効果的なロングボールを使いたいところだが、栃木の守備対応が良いのか、前線の動き出しが悪いのか、出し手が見れていないのか…あまり良いボールが出ない。
この辺りをよく見るためにも、中継はもっと引いたアングルにしてほしいところだが…一般ウケはしないのだろう。
(51分のシーンは栃木が前からきたため、グラウンダーのボールではあるが長いボールを一気に河田篤秀まで入れられた)
60分、栃木ベンチが先に動く。
川名連介に代えて高橋秀典、五十嵐太陽に代えてオタボー ケネスを投入する。
【60~75分】決定機を決められず
61分、群馬ベンチも動く。
瀬畠義成に代えて藤村怜、田中翔太に代えて加々美登生を投入する。
風間宏希と位置を入れ替えるかなと思ったが、どうやらフジレンはそのまま瀬畠の位置に。
加々美も田中の位置にそのまま入る様子である。
64分、藤原健介のフリーキックは跳ね返すが、これは中野克哉が回収。
内側の内田航平に預けてワンツーの形で裏を狙うと、このスルーパスは藤村怜が滑り込んで阻止したものの…ボールはそのまま中野に奪われてしまう。
フジレンとしては、走る向きの関係から内側に蹴る形になるためクリアで蹴りだすのは躊躇した様子(中途半端なクリア=素晴らしいクロスになってしまう)
そのため自身の足下で止めたまま、立ち上がりたかったところだが…やや身体から離れたところを中野に狙われてしまった。
中野がそのまま左足を振り抜くが、フォローでシュートコースに大畑隆也が入ったこともあり、このシュートはポストを直撃しつつも外れてくれる。
この跳ね返りも岩崎博に打たれるが、ここは小柳達司が身体を張ってブロックする。
65分、小西宏登が逆サイドの高橋勇利也にサイドチェンジ。
勇利也から内側の風間宏希に送ると、風間から再び右サイドへ。
恐らくこれは裏のスペースに走った小柳達司へのパスだったのではないかと思うが…その手前で河田篤秀が頭でゴール前に折り返す。
ここに勇利也がダイビングヘッドで飛び込むが…なんとこれが枠の上に外れてしまう。
手前でバウンドしたことで難しくなったが…マーカーの福森健太が完全にボールウォッチャーとなり勇利也がフリーで抜け出せたため決めきりたかった。
72分、栃木ベンチが動く。
福森健太に代えて森璃太、太田龍之介に代えて矢野貴章を投入する。
74分、左のポケット辺りに抜け出した河田篤秀に、風間宏希から良いボールが入る。
これを河田がダイレクトで強引にシュートに持ち込むも、川田修平が良いセーブを見せて阻止。
ゴール前に上がってきた、ニア側の高橋勇利也はマークがいたが、中央の西村恭史はフリーだったため…オーソドックスに折り返しても良かったと思うが、河田のシュートは枠を捉えている。
意表を突く形でもあり河田の判断が悪いとは言えず、これは川田のナイスセーブを誉めるべきだろう。
しかしこういった難しいシュートが枠に送れるのに、2分のシーンのようなシュートをフカしてしまうのが河田らしいと言える。
【75~90分】パワープレーに移れず
76分、群馬ベンチが動く。
小西宏登に代えて青木翔大、大畑隆也に代えて小竹知恩を投入。
2度目の交代が残り15分…更には1枚残し。
1枚残したい気持ちはわかるが、負けている試合かつ展開を考えるともっと早く動きたいと思ってしまう。
この交代でシステムも変更し、守備時には4-3-3になった様子。
後ろは右から安達秀都、小柳達司、高橋勇利也、小竹知恩。
アンカーに藤村怜を置き、右に加々美登生、左に風間宏希。
青木翔大を頂点に右に西村恭史、左に河田篤秀という並びとなった。
しかし攻撃時のシステムに変化はなく小柳と勇利也の2CBとなり、安達が右のインサイドハーフに上がる。
そのため加々美がWGとして開いて上がることになり、左サイドは小竹がそのまま高い位置を取りWGとなる。
(風間が攻守で位置が変わらず、左のインサイドハーフ)
81分、栃木ベンチが動き、これで使い切り。
内田航平に代えて木邨優人を投入する。
85分、群馬ベンチも使い切り。
西村恭史に代えて髙澤優也を投入する。
92分、ミスから藤原健介に奪われると…前がかりになっていた群馬は後ろが残っておらず1対3とも言える数的不利に。
しかし高橋勇利也が絶妙な対応を見せ、最終的には藤原のパスを引っかける形でタッチラインに逃れる。
藤原に突破を許さず、かつ内側の2選手へのパスコースを切る…言葉で言えばこれだけでしかないが簡単なプレーではない。
95分、風間宏希の蹴ったボールが藤原健介の後頭部に当たったことでプレーが止まる。
時間と展開を考えると時間稼ぎのシーンにも見えるが、リプレイを見ると…藤原はボールを見ていない状況で無防備な状態で後頭部にボールを受けている。
なかなか危険なシーンであり、脳震盪の影響がないと良いが…。
これにより栃木は交代を使い切っていたものの、脳震盪による追加枠が認められる形で吉野陽翔を投入する。
96分、風間宏希が大きく右に広げる。
これを小柳達司が折り返すと、高橋勇利也が頭でフリック。
青木翔大がゴールに背を向けた状態でキープから落とし、髙澤優也がシュートを放つもブロックされてしまう。
ブロックされつつもゴール方向に向かい、これを青木が競りに行くが競り勝てず…これはコーナーキックの判定となった。
内田航平の負傷交代や、藤原健介の脳震盪等があったため、6分だったアディショナルタイムが最終的には8分となるが…最後まで群馬はゴールをこじ開けられずにタイムアップとなった。
気になるのは最後まで後ろでボールを回したことか…。
もちろんパワープレーと言ってもやみくもにボールを放り込めばいいものではないのは事実。
当然セットして守っている守備側の方がハイボールも強いわけで、繰り返すがやみくもにボールを放り込めばいいわけではない。
しかし青木翔大、髙澤優也と競り合いに強い選手を入れていながら…あまりにもそこを狙うボールが少なかったとは思う。
直接ゴールに結びつかずとも、難しい競り合いからコーナーキックを得るチャンスは増える。
引いた相手からゴールを奪う、最も簡単な方法がセットプレーのハズなのだが…。
そしてある意味では群馬の失点シーンのように、ゴール前での事故も狙えるわけで…。
ピックアップポイント
失点シーンに関して
この試合の失点シーンだが、まぁ一言で片づけてしまうならば近藤壱成のミスでしかない。
プロとしてあり得ないミスであり、それ以上でもそれ以下でもないだろう。
それが前提ではあるが、近藤だけに責任を押し付けるのもどうかと思う部分もあるので少し補足したい。
また、ゴールキーパーは特殊なポジションであり…サッカー経験者でもキーパー経験がないとわからない部分もあるだろう。
今回は3つのポイントを紹介したい。
まず1つ目が、自分達のミスから高い位置でのスローインを与えていること。
この失点につながったスローインであるが、そもそものこのスローインとなった経緯がいただけない。
小西宏登から瀬畠義成へのパスがズレたことでスローインとなっており、サッカーでよく言われる「危険な位置でミスが2つ続くと失点する」という通りの結果となった。
2つ目はルール上は近藤壱成が触らなければノーゴールということ。
スローインはいわゆる間接フリーキックと同じため、誰も触らずにゴールに入った場合はゴールキックにてリスタートとなる。
そのため、ルール上では近藤は無理に触らずスルーして、ゴールに入ったボールを回収してゴールキックでリスタートすれば良かった…となる。
が、あの状況で触らないというのは非常に難しい。
スローインにはオフサイドがないため、ファー側に入る選手がいればワンタッチでゴールとなるので…なかなか取れるボールをスルーするという判断はできないものである。
事実このシーンでも(触れたか触れないかはわからないが)五十嵐太陽が詰めている。
どちらかと言えば触らずにスルーする…よりも、無理にキャッチにいかずにコーナーに逃げるという選択肢の方が現実的だろう。
しかしボールの軌跡を見る限り、それほど際どいコースではなく近藤も十分キャッチできると判断したものと思われる。
要は判断ミスではなく、単純にキャッチミス、ファンブルと捉えて良いだろう。
最後に、ではなぜキャッチできなかったのか?
それほど難しいボールではなさそうだったが、近藤の立ち位置とキャッチ時の姿勢を見ると…恐らく予想よりも少し伸びたものと思われる。
身体が後ろにいっていることで後ろに落とした…となる。
更に言うと、ボールに競れないと判断した内田航平が最初に身体を当て、その後に腕を使って空中の近藤を押しているのがわかる。
これにより体勢を崩したとも言え、ファンブルに繋がったということではないだろうか?
では内田の接触はファールだったのか?
これは残念ながら否と言えそうである。
キーパーチャージというルールは当の昔に廃止され、扱いはフィールドプレーヤーと同じ。
腕を使って押しているところを「過度な力で」と取るかどうか、もしくは競る気がなかった…いわゆる「トリッピング」と取るかということになりそうである。
この辺りはサッカーのグレーな部分であり、審判によってはファールを取るかもしれないが…恐らく多くの審判がノーファールとするレベルの接触だったように感じる。
実際群馬の選手たちもほとんど抗議していないわけで、現場感としても問題となるような接触ではなかったと予想される。
ただし、これらが重なったことでファンブルに繋がった…という側面があるのは事実ではあろう。
MOM
この試合のMOMは高橋勇利也としたい。
この試合も90分に渡り運動量を落とさずに奮闘したと言える。
65分のヘディングは決めきりたいところだったが…それを差し引いてもMOMで良いのではないだろうか?
他には小西宏登の名前を挙げたい。
かなり対策された印象があり、なかなか縦に突破を仕掛けられなかったと言える。
しかしそんな中でもカットインやクロスなど、それなりの存在感は見せてくれた。
まだまだコンディション面は上がるだろうから、今後の活躍に期待したい。
途中出場の選手では、短い時間ながらも持ち味と気迫を見せたのが小竹知恩。
もっと長い時間使えないものだろうか?
そして相変わらずの良さを見せた藤村怜だが、アンカーは本当に適所だろうか?
適所と言えば田中翔太も疑問が残り、持ち味が活かせていない気がしてならない状態が続く。
小竹、加々美登生、下川太陽と選手がいるなかで、このポジションで田中を使う理由が知りたいところ。
(逆サイドからゴール前に飛び込んでくるシーンで活かしたいのかと予想しているが)
田中はもっと中央で前に置きたいと個人的には思うのだが…。
最後に近藤壱成に触れて終わりにしたい。
良くも悪くも今日は近藤の日であった。
決勝点となったファンブルはプロとしてあり得ないミスであったが、恐らくプロ生活の中で誰しも1度か2度は経験するもの。
ミスをしない選手はいないので、切り替えて今後に活かしていくしかない。
逆に完全な決定機を防いだシーンもあり、追加点を許さなかったのは近藤のおかげでもある。
ゴールキーパーコーチが中心となるだろうか?チームとして近藤のメンタルケアをしっかりとしてほしいところ。
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