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【2024 J2第5節】横浜FC 対 ザスパ群馬【レビュー】

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第5節はアウェーでの横浜FC戦。

ホームゲームが続いた後でのアウェーとなり、更には水曜開催ではありますが…近場の横浜ということでそれほど大きな影響は無いでしょうか?

横浜FCというと今シーズンは開幕戦から怪我人に苦しんでいる様子で、特に森海渡の離脱が痛いところ。

群馬としてはベストメンバーが組めないというチャンスを活かし、勝ち点を持って帰りたいところでしょう。

 

今回はそんな横浜FC戦をレビューします。

スタメン・フォーメーション

横浜FC

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 市川暉記
DF 2 ンドカ ボニフェイス
22 岩武克弥
24 福森晃斗
MF 3 中村拓海
4 ユーリ ララ
14 中野嘉大
25 三田啓貴
FW 10 カプリーニ
13 小川慶治朗
15 伊藤翔

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 1 永井堅梧
DF 6 和田拓也
17 武田英二郎
MF 8 山根永遠
77 新井瑞希
FW 9 櫻川ソロモン
20 村田透馬

 

横浜FCは前節から4枚を変更。

最前線を櫻川ソロモンから伊藤翔に変更し、両WBに中村拓海と中野嘉大を起用。

更にボランチが和田拓也から三田啓貴となっている。

ベンチを含めての18名と考えると、メンバー選考は変更ないとも言えるだろうか。

 

注目は最前線に入る伊藤翔であり、既に35歳という年齢にはなったが…J2ではまだまだ怖い存在と言って良い。

後ろではどちらも新加入、札幌から移籍の福森晃斗とレンタルから復帰の市川暉記辺りが中心となるだろうか。

ベンチに目を移すと、やはり気になるのは元群馬の山根永遠。

もう一人、個人的に富山時代の印象が強い新井瑞希も注目したい選手である。

ザスパ群馬

スターティングメンバー

ポジション 背番号 選手名
GK 21 櫛引政敏
DF 2 城和隼颯
3 大畑隆也
24 酒井崇一
36 中塩大貴
MF 15 風間宏希
35 玉城大志
FW 8 髙澤優也
10 佐藤亮
17 山中惇希
40 佐川洸介

ベンチ

ポジション 背番号 選手名
GK 42 石井僚
MF 29 田頭亮太
5 川上エドオジョン智慧
FW 7 和田昌士
9 北川柊斗
23 平松宗
41 永長鷹虎

 

群馬は前節から1枚を変更し、出場停止となった天笠泰輝のところに玉城大志が入る。

ベンチを見ると北川柊斗が新たにメンバー入りとなっている以外には変更が無い。

つまりベンチに本職ボランチが不在ということであり、この状況から見ると藤村怜は怪我なりコンディション不良なり…ということになるだろう。

前節途中出場で玉城が良いプレーを見せていたこと、藤村が以前の試合でそれほど良いプレーが出来ていなかったことなどで「序列が変わった」かと思っていたが…。

玉城がそのままボランチの3番手を掴むか、藤村が戻ってくるのか…というのは注目したい。

そういった意味では玉城にとっては2試合続けてのチャンスとなり、ここで十分にアピールして3番手どころかスタメンの座を狙ってほしいところ。

 

また佐川洸介を続けてスタートから使うことになるが、前節あまり機能しなかったとも言える戦術面をどうしてくるかも注目と言えるだろう。

試合経過

【0~15分】堅守はどこへ?

前半は群馬のキックオフでスタート。

試合前には雨が降っていたようだが、キックオフの時間には止んでいる状態となっており、風はややある…というコンディションのようである。

 

スタートの立ち位置を見るといつも通りの可変システムかと思ったのだが…どうやら守備時には山中惇希が下がり5バックを作っている様子。

言い換えると守備の際にも攻撃時と同じ形を作っている。

佐川洸介を頂点に髙澤優也佐藤亮が両シャドーという形となり、横浜FCの3-4-3を相手にミラー状態を作り出しているようである。

これが横浜FC対策として準備してきたことなのか、これまでの4-4-2からシステムを変えたのか…。

 

9分、自陣でパス回しをしていた横浜FCだが、岩武克弥から一気にロングボールが送られる。

裏のスペースに抜け出した小川慶治朗だったが、ギリギリのところで大畑隆也が先に頭に当ててコーナーキックに逃れることに成功。

三田啓貴がドリブルで運んだ際に、髙澤優也カプリーニへのパスコースを切ったために岩武に時間ができたわけだが…髙澤岩武を完全にフリーにせず、もう少し寄せる気配を見せたかったところか。

大畑はよく間に合わせた…と言いたいところだが、パスに対して完全に出遅れており裏へのロングボールへの意識が低かったと言えるだろう。

 

結果としてこのコーナーキックがこの試合唯一動いたスコアとなってしまう。

10分、この右からのコーナーキックを福森晃斗がファーサイドに送る。

これを伊藤翔がフリーで頭で合わせると、ゴール前で小川慶治朗玉城大志のどちらかに当たってコースが変わりゴールに吸い込まれていく。

さすがの櫛引政敏も目の前…直前でディフレクションしたボールには対応出来ず…。

公式記録は伊藤のゴールとなっており、リプレイでも当たったのは玉城のように見える。

玉城としては小川に打たせる(コースを変えさせる)わけにはいかず、身体を投げ出しに行くわけで仕方ないところ。

問題はその前の伊藤への大畑隆也の対応だろう。

落下点を読み違えたのか…スペースに入ってくる選手ばかりに意識が行っておりボールを見てなかったのか…完全に対応が遅れている。

ファーがガラガラのこのゾーンディフェンスは昨シーズンから疑問だと書いているが…今回はそれ以前の問題と言えるだろう。

【15~30分】退場劇

19分、福森晃斗から大きく左サイドに送られたボールをダイレクトで中野嘉大が折り返す。

ここに小川慶治朗伊藤翔が飛び込むも触れず、抜けたボールは櫛引政敏がブロックしてコーナーに。

この前のところも含めて横浜FCのパス回しが見事の一言。

なんと言ってもCBの福森がこの高い位置にいるのが良い。

と言うか、3バックを採用するなら両サイドのCBの少なくとも片方が高い位置を取れないと攻撃を作るのが難しいと言える。

結果的に飛び込んだFWには合わなかったものの、どちらも群馬DF陣よりも前に出ており…DFとしてはやられた格好である。

前節ひたすらにラインが低い、重いと書いたが…こうやって裏を取られて対応出来ないから怖くて上げられない…という悪循環もあるだろうか。

 

22分、髙澤優也が自陣に降りてボールを引き出したところで岩武克弥からファールを受ける。

後方から強く押された形となったこともあり、髙澤岩武に詰め寄ると…すぐさま岩武が両手で髙澤を突き飛ばしてしまう。

両チーム入り乱れて荒れかけるが…とりあえず収まり、主審は副審と協議を行ってから髙澤にイエローカード、岩武にレッドカードを提示。

最初は「なぜ髙澤にもカード?」と思ったが、リプレイを見ると倒された際に足を岩武に当てに行っているようにも見え、これが報復と取られてのカードとなったかもしれない。

それか、岩武に詰め寄った際に発した言葉が問題となったか。

岩武に関してはレッドカード以外にはあり得ないだろう。

ここまでの20分間でフラストレーションを溜めさせられていたのか、それとも髙澤の言葉にキレたのか…真相はわからないが軽率であったと言われても仕方ないところ。

特にキャプテンマークを巻くような選手がこのような退場劇をしてはいけない。

これにより残り70分を横浜FCは10人で戦うこととなった。

 

26分、4分以上の時間が経っているが…ここまで主審と横浜FCの選手とで話し合っていたこともあり試合はリスタートしておらず。

CBの1枚を失ったこともあり、リスタート前に横浜FCが動き中野嘉大に代えて山根永遠を投入。

山根がそのまま左サイドに入るが、どうやらSBとなり後ろは4枚に。

形としては4-4-1となるようだが…であれば中野そのままでも良かったのでは?

攻撃的な選手であることは間違いないが、山根かて守備が上手いタイプの選手ではなく本職はSMFと考えた方が良いだろう。

山根よりも守備力が低く、攻撃力が高い選手でありSBではプレーできない…ということか。

正直言って中野はずっと上のカテゴリーでプレーしていた選手だけに、特徴があまりわかっていない。

【30~45分】1人多くてもやることは変えず

こうして早い時間に数的優位となった群馬であったが、システムはどうやらそのままの様子。

DAZNでは解説の南雄太さんも言っていたが、ここは4バックに戻すかと思ったが…。

4-4-1となったことで両サイドバック(元々はWB)が高く張れなくなるわけで、サイドの高い位置を使うためには両シャドーが開く形になる。

(3-4-3の両シャドーが4-4-1になったことでSMFに)

となると中央が伊藤翔1枚になるわけで…ここに3バックは人数をかけ過ぎ…というのが南雄太さんの言いたい事となるだろう。

ちなみに初めて?南さんの解説を聞いた気がするが、GK出身者らしく守備の構築に関しての解説が良かったように思う。

 

37分、玉城大志から良いロングフィードが送られ、左サイド裏のスペースに山中惇希が抜け出す。

ここは仕掛けられず一度戻して作り直そうとするが、再び受けた山中のパスがズレて奪われてしまう。

しかししっかりと攻守を切り替え、風間宏希ユーリ ララのパスを引っかけるとそのままペナルティエリアすぐ外まで侵入するも…最終的に横パスを選択しこれがカットされてしまう。

ンドカ ボニフェイスがパスカットに飛び出しかけて戻ったこともあり、ここはシュートの選択で良かった。

大槻監督体制になってから顕著だが、シュートを打ってはいけない決まりでもあるかの如くミドルシュートが少ない。

久々に風間の良い出足からのパスカットだったわけで…風間は良いキックを持っているわけで…もっと自らガンガンと行ってほしいところである。

ちなみに玉城のフィードは素晴らしく、39分には途中でカットされてしまったものの…良いサイドチェンジを積極的に狙っていることがわかる。

 

45分、玉城大志から楔の縦パスを佐川洸介が収める。

するとここでファールを受け、ペナルティエリア外の良い位置でフリーキックを獲得する。

中央やや右側ということで左足の方が狙いやすいだろうが、右足でも狙える位置となり…左の佐藤亮、右の風間宏希と2枚が立つ。

ここは佐藤亮が左足でファー側を狙うが、ややコースが甘くキーパーが大きく弾き出してスローインとなってしまう。

佐藤のキック精度を考えると…コースが甘いと言わざるを得ないシュートであり、前半最大のチャンスを活かせなかったのは痛いと言えるだろう。

【45~60分】ボランチの立ち位置を逆に

後半は横浜FCのキックオフでスタート。

ハーフタイムで群馬が動き、大畑隆也に代えて田頭亮太を投入する。

失点の責任を負う形となったが…まぁ失点シーンとその前の対応は大畑に責任がある…か。

とは言え、システムの被害者でもあり適性の無いポジションをやらされているように見えてしまい同情の余地も…。

更に両ボランチの立ち位置が逆になり、右利きの風間宏希が右側に、左利きの玉城大志が左側とオーソドックスな形に変更される。

前半は試合中にシステムを変えるのはリスクが高いと判断したのかと思ったが…どうやら後半も5バック(3バック)のままっぽいのは疑問であるが…。

 

47分、酒井崇一がハンドを取られたか?多少距離はあるものの、良い位置でフリーキックを与えてしまう。

このボールはファーで佐川洸介が足で返すも、こぼれ球を三田啓貴が強烈ミドル。

中塩大貴が頭で当てたか?その奥で櫛引政敏がパンチで当てたか…ややコースが変わりクロスバーを叩く。

こぼれ球を蹴りだして難を逃れるが、非常に危ないシーンだった。

 

51分、大外でボールを受けた佐藤亮の内側を田頭亮太が抜け出し、スペースでボールを受ける。

ここまでの形は非常に良かったが、田頭のクロスがやや精度を欠きボールはファーサイドまで抜けてしまう。

これを山中惇希が回収し、粘って中村拓海とのマッチアップを勝ち切りクロスを送ると佐川洸介が頭で合わせるも枠の上に。

攻撃の形としては悪くなく、精度がもう一歩高まれば…というところ。

ちなみに後半は前半とは違い、佐藤がワイドに開いていることが多く、田頭が内側のレーンを使っている。

 

53分、再び右サイドで佐藤亮田頭亮太で攻撃を作る。

田頭からリターンを受けた佐藤が、インナーラップで裏に抜ける酒井崇一を囮に、DFが引っ張られて空いたスペースにカットイン。

ここからクロスを送るがやや長くなってしまい、山中惇希がなんとか折り返すもゴールラインを割っておりゴールキックの判定に。

ここも最後の精度…ではあるが、佐藤田頭の関係性の他、酒井がここまで高い位置を取って攻撃に絡んできたことでチャンスとなっている。

 

54分には再び右サイドで作りクロスを送るが、これもファーに流れてしまう。

山中惇希から風間宏希に落とすと、風間がゴール前に放り込み佐川洸介が合わせるも枠の外に。

試合が終わってから思うと、この辺りの時間帯で点が取れなかったことが痛かった…。

【60~75分】ボールは持てるが…

先ほど後半は佐藤亮がワイドに開いている…と書いたが、後半は両サイド共に高い位置を取れているのが特徴。

もちろん数的優位と1点を追う立場…というところはあるが、右は佐藤が左は山中惇希が横浜FCの両SBを低い位置で留めている。

言い換えると中央にスペースが作れているわけで、両サイドハーフを引っ張りだしてボランチの横のスペースを使いたいところ。

理想を言えばそこから中央を崩していく姿を見せたいのだが…どうにも群馬の攻撃は外、外の一辺倒。

山中はまだしも、佐藤は縦に仕掛けるタイプのアタッカーではないこともあり…中央を使う姿勢を見せてDFを寄せてサイドのスペースを空けてから使いたい。

 

61分、群馬が交代に動き、山中惇希に代えて川上エドオジョン智慧佐藤亮に代えて永長鷹虎と両翼をフレッシュに。

63分、髙澤優也が降りてきてボールを受けると、一気にサイドチェンジのロングボールを左サイドに送り込む。

これをエドが受けるも、クロスだったのかシュートだったのか?ボールは精度を欠いてしまう。

しかし髙澤は予想していた…と言うか以前在籍していた時の印象からは予想外の器用さ。

「長倉長倉と言うな」と言われそうだが、長倉幹樹がいない今このタスクをこなすには最適な選手かもしれないが…やはりもっとゴール前で勝負させたい選手ではある。

 

68分、再び群馬ベンチが動き、玉城大志に代えて和田昌士を投入。

正直言って風間宏希よりも良い動きをしていたように思うが…玉城を下げてしまうのか…。

71分には横浜FCも動き、伊藤翔に代えて櫻川ソロモンカプリーニに代えて村田透馬三田啓貴に代えて和田拓也を投入する。

 

73分には群馬が最後の交代を使い、佐川洸介に代えて北川柊斗を投入する。

1点が欲しい群馬としては佐川は下げたくないところではあるが…60分を過ぎた辺りからややガス欠が出ており仕方ないところ。

現システムでは最前線のFWに相当の運動量を求められ、これが自分が佐川をスタメンではなく途中から使った方が良いという理由である。

また和田昌士が入ったことで、攻撃時には風間宏希をワンアンカーとする3-5-2気味に変更。

髙澤が降りて受けていたタスクを和田に任せ(右は変わらず田頭)、髙澤がゴール前にいる形となっている。

更には佐川北川を入れ替えたタイミングでFWの立ち位置も変え、髙澤が最前線という形に変化している。

【75~90分】数的優位を活かせず

82分、櫻川ソロモンが粘ってコーナーを獲得する。

福森晃斗から送られたボールはクリア不十分で真上に上がる形に。

これをユーリ ララがオーバーヘッドで前線に送り、小川慶治朗櫛引政敏と1対1になるもオフサイド。

一目でわかるレベルにオフサイドであり、ここはしっかりと前節の反省も活かしてラインを上げられたと言える。

 

83分、横浜FCが最後の交代を使い、小川慶治朗に代えて武田英二郎を投入。

アディショナルタイムは5分となったが、最後まで横浜FCの守備を崩すことができずにタイムアップとなってしまう。

早い時間に1人失い、既にリードしていたということで戦い方はハッキリしていた…という部分はあるだろうが、体力的にはキツかったであろう。

しかしながら横浜FCは、1人1人が最後の最後までやるべきことを高い精度でやり続けた印象。

対して群馬はここまで勝ちが無い…ということもあるだろうが、やるべきことがわからず出来ず時間を浪費した印象となってしまった。

開幕から5戦ではあるが、今シーズン就任ではない。

3シーズン目であり、昨シーズンから見て8試合勝利が無いわけだが(ルヴァン杯を除く)そろそろリミットか?

「大槻監督の続投が最大の補強」と書いた自分としては、まだ監督に期待している部分もあり…理想を捨てて現実路線に舵を切ってもらいたいところ。

システムが悪いわけではないかもしれないが、現時点では実践できるレベルにあるとは言えずもはや磨き直す時間も無い。

ピックアップポイント

機能しないシステム

故障者がいたこともあり、ベストではないものの…開幕戦こそが大槻監督の今シーズンの理想だったと思われる。

恐らくは大畑隆也のところに船橋勇真を考えていた…くらいではないだろうか?

それを前節から、途中出場で良い動きを見せていたメンバーを中心にスタートから起用しているわけだが…逆に得点すら取れなくなってしまった。

途中出場では特に佐川洸介山中惇希が効いていたわけだが、スタートからとなると佐川は前線からのプレスに追われて消耗してしまう。

また山中も相手がフレッシュな状態からでは持ち前の突破力も活かしきれず、引っ掛かってボールロストというシーンが目立っている。

昨シーズンと比較すると得点が取れる髙澤優也佐川がいるわけで、なんとかここを活かせるシステムに舵を切る必要があるのではないだろうか?

 

更に言えば想定外のコンバートとしても大畑隆也が効いておらず、ここはもう時間をかける余裕が無い。

田頭亮太の方が昨シーズンからいること、プレースタイル面でややマシではあるが…効果的に機能していると言えるレベルではない。

最後は川上エドオジョン智慧をここに持ってくる形になるが、これが1番可能性を感じるものの…昨シーズンを見るとエドも苦しんでいたことを思い出してしまう。

 

ということでオーソドックスに4-4-2を採用し、サイドを深く使ってクロスを放り込む戦術が良いのではないだろうか?

ゴール前にはクロスに強いFWがいるわけで、更には平松宗もこういった点で合わせるボールは得意なタイプ。

3枚から2枚になることで守備力は落ちるものの、4バックを採用してSBとSMFでサイドを崩すスタイルがやりやすいと思われる。

現行システムで人を集めたため…SBの層が薄いのが悩ましいところではあるが…。

 

今の攻撃時の3-4-3でも構わないが…3バックを採用するのであれば酒井崇一中塩大貴の攻撃参加回数を増やさないとサイドは抉れないだろう。

この試合では退場による数的優位という部分はあったが、酒井崇一が時折攻撃に絡んで良い形を作れていた。

これを90分通してできないと3バックは厳しい。

あまりにも守備に重きを置き過ぎており、攻撃の枚数が足りない印象が強い。

 

どちらにせよ後ろが3枚か4枚か…ということよりも大事なのは、自陣の深い位置で人数をかけてボールを回すのを止めること。

残念ながらこの狭いスペースでプレッシャーに晒されて回しきる技術は無い。

低い位置で回して相手を引き出し、タイミングよく降りてきたシャドーに預けて、高い位置を取っているWBを使う…というのはわかるのだが…。

 

もっと攻撃に枚数をかけて、前向きなサッカーが観たい。

面白ければ負けても良い…とはならないのは重々承知ではあるが、もっと重心が前を向いたサッカーが観たいところである。

MOM

この試合のMOMは髙澤優也としたい。

全選手が頑張っている、死ぬ気でやっているのだとは思うが…髙澤櫛引酒井辺りからしか気迫や危機感といったものを感じない。

昨シーズンが例外だっただけで…以前のザスパが戻ってきたとも言えるかもしれないが…。

負け続けて負けることに慣れてしまったと言うか、自分達でもどうして良いのかわからず迷いがありながらプレーしているとでも言うのだろうか…。

今シーズンの金沢での不調は知っているものの、畑尾大翔を切ってしまったのが悔やまれる。

 

試合後に櫛引がみんなを集めて何か話していたが、これが良い方向に向かうことを期待したい。

試合には絡めていないものの、細貝萌の存在もチームを引き締める上で重要な存在となってほしいもの。

 

また玉城大志が初スタメンとなったが、内田達也を思わせるようなベテランの貫禄を見せたのが好印象。

こういったサブ組の活躍もチームの競争を活性化させ、良い方向に向かうことに期待したい。

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